新年明けましておめでとうございます。
新年明けましておめでとうございます。
2022年が始まりました。昨年の後半はワクチンの接種も順調に進み、9月末に緊急事態宣言が解除された時は、いよいよ新しい年を清々しく迎えられるかと期待していました。ところが、11月下旬に見つかったオミクロン株の広がりにより、またしても様々な制限が多い中での新年となりました。
Scrum Venturesグループは、昨年は原則リモートを継続しながらも、定期的にオフィスで顔を合わせるというスタイルで米国も日本も運営してきました。
そうしたハイブリッドでの環境が当たり前となった2021年ですが、投資、アクセラレーション、インキュベーション、オンライン、とそれぞれアクティブな一年を過ごしました。
グループとして節目の10年目となる2022年のスタートにあたり、昨年一年間の活動を振り返っておきたいと思います。
投資事業
2021年はベンチャー投資の歴史上初めて「一四半期で$100B超え」となり、Q1 $135B、Q2 $159B、Q3 $160Bと大量のマネーがスタートアップに流れ込みました。
弊社の米国の投資先でも、Silver LakeによるNoomの$540Mラウンド、Sequoiaによるmmhmmの$100Mラウンド、Tiger globalによるGrubmarketの$200Mラウンド とメガラウンドが相次ぎました。この傾向は今年も続きそうです。
そして、日米とも多くのEXITがありました。日本では、スマートロックのフォトシンスとAIプラットフォームのエクサウィザーズのIPO、米国では、カーディーラー向けSaasのProdigy(オンラインレンディングのUpstart)、パーソナライズ教育のKidaptive(教育出版のMcGrawHill)、モバイル広告のAarki(モバイルゲームのSkillz)が買収されました。
夏には四つ目のファンド、Fund IVも立ち上がり、日米のアーリーステージのスタートアップへの新規投資を行なっています。昨年投資を実行したのは、デジタル治療薬開発のBipsee(日)、パーソナルスキンケアのSequential Skin(米)、その他二社の計四社です。
今年も、日米のアーリーステージのスタートアップに積極的に投資をしていきたいと考えています。起業家の皆さん、VCの皆さんよろしくお願いします。
スタジオ事業
5年前に立ち上げたスタジオ事業、オープンイノベーションの手法を活用した新規事業創出事業、は大きな節目を迎えました。
昨年の3月に、スクラムスタジオ株式会社として事業を分社化し、UBER、WeWorkというシリコンバレー発のデカコーンの日本事業を立ち上げた髙橋を社長に迎えています(東洋経済:UBER->WeWorkを立ち上げた39歳が選んだ「次」)。
チームもこの一年で約3倍になり、髙橋を中心として、さまざまな新規事業創出に取り組んでいます。
Incubation(インキュベーション)
インキュベーション事業では、米国の投資先であるMiles社の日本ローンチを行いました。写真は10月のローンチイベントのものです。
ローンチから多くのメディアでご紹介いただき、11月には日経トレンディの2022年ヒット予測ランキング1位に選ばれ、サービス開始から4週間で100万ダウンロードを突破しました。米国の投資先の日本市場立ち上げはScrumとして初めてのチャレンジでしたが、いいチームが集まり、パートナー企業にも恵まれ、大変いい形で立ち上がりつつあります。
また、パナソニックさんとのJVであるBeeEdgeがインキュベーションしたスタートアップ三社(ミツバチプロダクツ、ギフモ、コトホ)も順調に成長しています。今年はそれぞれ新たな展開を予定しているので、さらに楽しみです。
今年も、海外スタートアップの日本参入、大企業とのパートナーシップ、起業家とのゼロイチ、などさまざまな形で新しい事業のインキュベーションにチャレンジをしていきたいと思います。
Acceleration(アクセラレーション)
アクセラレーション事業では、一昨年に立ち上げたスマートシティのSmartCityX、フードテックのFood Tech Studio Bites!の二つの成果発表会を実施しました。いずれもコロナ禍での難しい運営でしたが、世界中から革新的なスタートアップがたくさん集まり、多くの共創案件が生まれました。上の動画は、SmartCityXの2020年のプログラムのまとめです。
そして11月には、SmartCityXは2年目をスタートしています。新たなパートナー企業、新たなスタートアップを迎え、コロナで大きく変わる暮らし、街を支えるような事業、共創を生み出していきたいと考えています。
新たにアドバイザーとしてプロサッカー選手の長友佑都選手に加わっていただきました。スポーツ、ウェルビーイング、グローバル、さまざまな切り口でサポートをいただく予定です。
今年も新たなテーマでいくつかのプログラムを立ち上げる予定です。世界中のイノベーティブな起業家と日本をつなぐことで、価値のある事業を生み出していきたいと思います。
Connection(コネクション)
コネクト事業では、一昨年に立ち上げたオンラインサービス、Scrum Connect Onlineが、サービス開始8ヶ月で導入企業が50社を超えました。
製薬会社、商社、化学メーカー、材料メーカー、携帯キャリア、金融機関、などさまざまな分野の企業の方々に使っていただけるようになりましたが、日々いただく質問を通して、我々も大変勉強させていただいています。
今年は新たな機能開発も行う予定です。より多くの皆様に価値をご提供できるサービスに育てていきたいと考えています。
イベント / 講演
昨年も、さまざまな講演、執筆の機会をいただきましたが、一番の変化は、早嶋、大嶋、黒田という若手メンバーの登壇機会が増えたことです。みんな面白い専門性を持っておりますので、ぜひ今年もお声がけくださいませ。
写真は今月の日経の最初の連載に掲載予定の「3つのユニバース」です。2022年は「改めてユニバースを見つめ直す年になる」と考えています。一つ目は「メタバース」二つ目が「グリーンバース」そして最後が「マルチバース」。Web3、脱炭素、宇宙ということですが詳細はまた改めて。
- 1月 : 日経チャンネル スマートシティ・インスティテュート特別フォーラム1「共通データ交換基盤の導入と実践に向けて」 (宮田)
- 1月 :「富士通 食品システムシンポジウム2021」登壇(早嶋)
- 1月 : 東京都主催 「UPGRADE with TOKYO」審査員(宮田)
- 1月 : Smart City Institute Japan 「共通データ交換基盤の導入と実践に向けて」 登壇(宮田)
- 2月 : 日本オープンイノベーションアワード表彰式「SPORTS TECH TOKYO」授賞式
- 2月 : INNOVATION LEAGUE「投資家から見たスポーツテック領域の動向」 登壇(黒田)
- 3月 : Smartphone and Beyond 2021 vol.5 「2021年、そして少し先の未来を識者が語る!-これからの世界とスマートデバイスの未来」 登壇(黒田)
- 3月 : 生物系特定産業技術研究支援センター 「ムーンショットで実現する2050年の食と農の世界~ムーンショット型農林水産研究開発事業キックオフミーティング~」 登壇(黒田)
- 3月 : ダイバーシティ グランドデザイン「社会変容の狭間で – 起業家・支援者・医師、女性リーダー達が語る」登壇(大嶋)
- 4月 : Smart City Conference vol.1 「自動運転について」 登壇(桑原)
- 4月 : CIC LIVE「食文化産業から日本の未来を徹底議論」登壇 (早嶋)
- 4月 : Femtech Community 「第2回 最新版!Femtechグローバル動向」 登壇(大嶋)
- 5月 : Sports X Conference 「Sports Tech 2.0」登壇(宮田)
- 5月 : CLSA JAPAN May Forum「DIGITILISATION」登壇(髙橋)
- 5月 : T-UNITE キックオフシンポジウム 「グローバルスタートアップ育成のエコシステムの構築に向けて」登壇(宮田)
- 6月 : 第39回NEDOピッチ「FoodTech ver.」登壇(早嶋)
- 7月 : LIVE「Foodland Ventures Demo Day」登壇(早嶋)
- 7月 :「Intel Smart City」登壇(桑原)
- 8月 : SMBC 未来クロス キックオフイベント登壇(宮田)
- 8月 : 浜松市モビリティサービス推進コンソーシアム 「Society 5.0 × New Normal- ウィズコロナの1年と今後の方向性」登壇(桑原)
- 10月 : 第10回アジア・スマートシティ会議 「スタートアップとの連携によるスマートシティ及びサステナビリティの促進」登壇(髙橋)
- 10月 : SMBC UMEDA FoodTech Summit「Food Techマーケットの将来像」登壇(早嶋)
- 10月 : Kyoto Startup Challenge / Seminar 「創業初期の仲間の見つけ方」登壇(黒田)
- 11月 : 大学発ベンチャー企業PITCH 審査員(黒田)
- 11月 : La French Tech Tokyo x Venture Cafe 登壇(Anton Tuesing)
- 11月 : 第10回 初島会議「地方を再生し、都市を持続させるデジタル戦略」登壇(宮田)
- 12月 : TechCrunch Japan 2021 スタートアップバトル 審査員(宮田)
- 12月 : 日経ビジネスLIVE 「ゼロカーボノミクスを勝ち抜く経営ビジョン~日本企業はどう取り組むべきか~」登壇(宮田)
Tackle!
「シリコンバレーの動向を一時間で知る」勉強会 Tackle!、今年は投資先スタートアップをゲストに招いたり、新たなフォーマットをトライしました。11月にはオンラインとオフラインのハイブリッドで開催しました。
今月も1/28に開催予定です。
「3つのユニバース」を軸に、今年のトレンドについていろんな話しますので、もしよろしければご参加くださいませ。
寄稿 / インタビュー
昨年も引き続き様々な媒体で寄稿をさせていただきました。黒田、大嶋が新たにダイヤモンドシグナルでの連載はかなり面白いのでぜひご覧ください。
- 1月 : 日経産業新聞 Early Stage米国発 「子ども向けやチャリティー ひと味違う米フィンテック」
- 1月 : 日経MJコラム 「高級ブランドもAR試着 気軽に体験、消費意欲も刺激」 (三浦)
- 1月 : 日経産業新聞 Early Stage米国発「婚約指輪から観葉植物まで D2C多彩に」
- 2月 : 日経産業新聞 Early Stage米国発 「脱炭素の波頭とらえるスタートアップたち」
- 2月 : 日経MJコラム 「中古衣料品売買で市場活性化『循環型』顧客開拓・回帰も期待」 (三浦)
- 3月 : 日経産業新聞 Early Stage米国発 「鍵はDX、スマートシティ〜Early Stage 米国発」
- 3月 : ガストロノミア「テクノロジーで変貌する食ビジネス。700兆円市場への挑戦」 (外村・早嶋)
- 3月 : 日経MJコラム 「ターゲットが伸びた理由 買い方、PB…選択肢が安心感」 (三浦)
- 3月 : NewsPicks 「【3分解説】シリコンバレー投資家が、ビビったこと」 (宮田)
- 3月 : 日経クロステック 「アフターワクチンの働き方とは? 世界の注目スタートアップ248社を分析」
- 3月 : NewsPicks 「【超入門】VCを学べば、スタートアップが100倍分かる 」(宮田)
- 3月 : 日経産業新聞WAVE 「シニアテックに注目」 (宮田)
- 4月 : 日経MJコラム 「欧米大手で進むD2C対応 顧客体験磨きブランド価値向上」 (三浦)
- 5月 : 日経産業新聞 Early Stage米国発 「リモートワーク、新たな働き方」
- 5月 : 日経産業新聞WAVE 「クリーンテックの可能性」 (宮田)
- 5月 : 日経MJコラム 「つけ麺の中野大勝軒 米国奮闘記 IT活用、コロナ禍乗り切る」 (三浦)
- 5月 : 東洋経済ONLINE 「Uber→WeWork立ち上げた39歳が選んだ『次』」 (髙橋)
- 6月 : 日経MJコラム 「贈る・学ぶ…米で広がる新動画サービス 有名人を身近に、成長期待高く」 (三浦)
- 7月 : 日経MJコラム 「米国の終活スタートアップ エンディングノート、きめ細かく」 (三浦)
- 7月 : 日経産業新聞 Early Stage米国発 「リテール・テック 進化するショッピング体験」
- 8月 : 日経産業新聞 Early Stage米国発 「ウェルビーイング 福利厚生にも」
- 8月 : 日経MJコラム 「新たな与信の仕組み データ分析の深化で多様に」 (三浦)
- 9月 : Sports navi 「スポーツ業界は前に進むために、儲けなくてはいけない。-Scrum Ventures 創業者 宮田拓弥氏に聞くスポーツ市場の今後-」 (宮田)
- 9月 : 日経産業新聞 Early Stage米国発 「脚光浴びる シニアテック」
- 9月 : 日経MJコラム 「米国で広がる後払い決済『BNPL』与信なしの気軽さ、Z世代支持」 (三浦)
- 10月 : 日経産業新聞 Early Stage米国発 「白熱する宇宙投資」
- 10月 : DIAMOND SIGNAL 「2500億円以上の取引が生まれるゲームも誕生-『NFT』がもたらす、新たなゲーミングエコノミーの可能性」 (黒田)
- 10月 : DIAMOND SIGNAL 「フェムテック先進の欧米で注目を集める『卵子凍結』と『テレヘルス』、コロナ禍で急成長を遂げた理由」 (大嶋)
- 10月 : 日経MJコラム 「Eコマースに『+寄付』広がるリピーター生み購入額も上昇」 (三浦)
- 11月 : DIAMOND SIGNAL 「面接、テスト、スコアリングを代行-ユニコーン入りの米Karatが見つけた、エンジニア採用の意外なニーズ」 (黒田)
- 11月 : DIAMOND SIGNAL 「市場規模は65兆円以上──いま、世界で注目を集める更年期向け市場『メノテック』」 (大嶋)
- 11月 : 日経MJコラム 「米国で急成長、子供向けデビットカード」 (三浦)
- 12月 : 日経MJコラム 「サステナに向き合う米企業、購買原理に脱炭素」 (三浦)
最後になりますが、2022年も一年間、Scrum Venturesグループをよろしくお願いします。今年も昨年以上にパワーアップをして、アクティブに活動をしていきたいと思います。
皆様も、健康に気をつけて、良い一年をお過ごしください。
2022年元旦
スクラムベンチャーズ
ジェネラルパートナー
宮田拓弥