新年明けましておめでとうございます。
新年明けましておめでとうございます。
2023年が始まりました。昨年は、ウクライナ侵攻、インフレ、物流トラブル、円安と、コロナがひと段落して落ち着くかと思ったら、次から次への大きな変化のある、本当に目まぐるしい一年でした。
VC業としては、急速に冷え込んだスタートアップ市場への対応が第一という状況でしたが、「不況は好機」ということで、堅実に新規投資も継続しました。また、コロナの渡航規制が緩和されたことで、約三年ぶりにアメリカでの大規模リアルイベントも行うことができました。
スクラムグループとして11年目となる2023年のスタートにあたり、昨年一年間の活動を振り返っておきたいと思います。
投資事業
歴史上最もスタートアップにお金が流れ込んだ2021年から一転して、2022年米国でのスタートアップ投資額は約半減(Q3 $43B / YoY -52%) となり、一気に急ブレーキがかかりました。
また出口も一気に閉じてしまいました。米国のIPOは、昨年から95%減と、過去32年で最も低い数字となりました。
こうした厳しい状況ではありますが、不況は将来のユニコーンが生まれるチャンス、ということでアリーステージのスタートアップには日米とも積極的に投資を行いました。
2022年は、米国で13件、日本で9件、計22件の新規投資を行いました。
いくつかのコアテーマと投資先をご紹介しておきます。
- Generative AI : Boomy
- 脱炭素:Zero Acre Farm, Natural Fiber Welding
- Japan to Global : Typica, Algal Bio
- デジタル治療薬:Hedgehog MedTech
- データドリブンフィンテック:Fynn, CompScience
- 宇宙:Titan Space, Array Labs
今年も、日米のアーリーステージのスタートアップに積極的に投資をしていきたいと考えています。起業家の皆さん、VCの皆さんよろしくお願いします。
スタジオ事業
一昨年に分社化したスタジオ事業は、コロナ禍でオンライン中心の難しい運営が続いていましたが、新たなインキュベーションのスタート、3年ぶりに大規模イベントをアメリカ、日本で開催するなど、成長が加速しています。
Incubation(インキュベーション)
一号案件として立ち上げた米国の投資先であるMiles社の日本向けサービスは、300万ダウンロードを突破し、順調に成長を続けています。
昨年は、米国の「ラーメンの自動販売機」Yo-Kai Expressの日本進出を支援しました。Yo-Kaiは、日本を代表するラーメン店、一風堂、冷凍うどんのテーブルマークを子会社にもつ、日本たばこ、と資本提携も実現しました。
また、新年に発表する新しい案件も進行中です。
今年は、海外スタートアップの日本参入に加えて、日本スタートアップの海外展開、大企業とのパートナーシップ、起業家とのゼロイチなど新しいパターンでのインキュベーションにも取り組んでいきます。
Acceleration(アクセラレーション)
アクセラレーション事業は昨年三年ぶりに大規模なリアルイベントを再開することができました。
上記の動画は、8月にサンフランシスコのNBAのWarriorsのアリーナで開催したSmartCityXのカンファレンス、12月には「ウェルビーイング」をテーマにした新たなプログラム、WellBeingXのカンファレンスを東京で開催しました。
今年も新たなテーマでいくつかのプログラムを立ち上げる予定です。脱炭素、フェムテック、スポーツ、メタバース、宇宙、ディープテックなどのキーワードにピンとくる方、ぜひご連絡ください。世界中のイノベーティブな起業家と日本をつなぐことで、価値のある事業を生み出していきたいと思います。
Connection(コネクション)
「シリコンバレーのニュースにアクセスし、スタートアップとつながることができる」Scrum Connect Onlineは、引き続き多くの企業の方々にご利用いただいています。
製薬会社、食品メーカー、自動車メーカー、商社、化学メーカー、材料メーカー、携帯キャリア、金融機関、など本当に幅広い業界の方々に使っていただいています。
昨年は、個別でのスタートアップのソーシング、リサーチ、レポートなどのご要望も多くいただくようになりました。もっとシリコンバレーのスタートアップを知りたい、繋がりたいという方々はぜひご連絡ください。
Tackle!
「シリコンバレーの動向を一時間で知る」勉強会 Tackle!、2022年も4回実施し、参加人数はのべ5000人を超えました。オンラインで開催すると本当に多くの人に参加いただけるので嬉しいです。
今年もいろんなテーマを取り上げますのでご期待ください。
寄稿 / インタビュー
昨年もさまざまなメンバーが寄稿、イベント登壇をさせていただきました。脱炭素、フェムテックなど新しいキーワードが出てきているのも嬉しいです。新たな専門性を持ったメンバーがどんどん増えていますので、今年もぜひお声がけください。
- 1月:WEDGE「人類 × テックの未来 テクノロジーの新潮流 変革のチャンスをつかめ」(宮田)
- 1月:日経MJ「SDGsで容器・梱包見直し、米で広がる新サービス」(三浦)
- 1月:DIAMOND SIGNAL「市場規模は約138兆円へ成長──女性の健康とウェルネス特化VCに聞く、2022年のトレンド予測」(大嶋)
- 1月:日本経済新聞 Early Stage 米国発「循環型社会の実現を後押しするスタートアップ」
- 1月:はてなニュース「企業だけでなく、自分の未来にも投資?投資初心者が知っておきたい、米国株でのESG投資」(宮田)
- 2月:日経MJ「位置情報データで成長する米スタートアップ」(三浦)
- 2月:日本経済新聞「3つの「ユニバース」」(宮田)
- 2月:TechCrunch Japan「「脱炭素」でさらに注目が集まる気候テック、IoT、AI、SaaS活用でさまざまな企業、サービスが誕生」(島田)
- 2月:日本経済新聞 Early Stage 米国発「電動化するモビリティー」
- 2月:DIAMOND SIGNAL「米国で急増する大規模離職、従業員が「会社を辞める」と決断する“第1位”の理由とは?」(大嶋)
- 2月:Indeed「専門家が解説!働く女性の味方、フェムテック活用のヒント」(大嶋)
- 3月:日経MJ「メタバースでの販売支援サービスに成長期待」(三浦)
- 3月:日本経済新聞「広がるウェルビーイング」(宮田)
- 3月:TechCrunch Japan「パンデミック下で成長する多種多様なフェムテック企業、従業員への福利厚生としても注目が集まる」(大嶋)
- 3月:日本経済新聞 Early Stage 米国発「デリバリーサービス急拡大」
- 3月:日経MJ「日本プロダクトを米国で売るには」(三浦)
- 3月:Techcrunch「ウェルビーイングがテーマの事業共創プログラム「Well-BeingX」をスクラムスタジオと異業種の大企業4社が開始」(WellBeingX)
- 4月:日本経済新聞 Early Stage 米国発「医療費の高騰を防ぐ、ヘルステック」
- 4月:SportstechX report「NORTH AMERICAN SPORTSTECH REPORT 2022」(Michael Proman)
- 4月:日経クロスwomen「自分の中の「年長者スキル」を目覚めさせて職場の賢者に」(外村)
- 4月:日経クロスwomen「組織の老害にならないために やっていいことダメなこと」(外村)
- 4月:Business Insider Japan「旧経営陣ともリプ合戦。Twitter「5.6兆円買収」のイーロン・マスクにのしかかる「責任」…シリコンバレーVCに聞く」(宮田)
- 4月:DIAMOND SIGNAL「米国発ラーメン自動調理自販機「Yo-kai Express」が日本展開を本格化、2022年中に250台を設置へ」(Yo-Kai Express)
- 5月:日本経済新聞「VCも淘汰の時代へ」(宮田)
- 5月:BestStartup.US「Meet United States’s 101 Top Founders in the Internet of Things Space」(宮田)
- 5月:StartupList「Scrum Venturesの特徴・評判・投資先実績を独自取材」(黒田)
- 6月:日本経済新聞 Early Stage 米国発「多様化するフェムテック」
- 6月:Intel Smart City「Intel Smart Cityへの寄稿」(桑原)
- 6月:Mizuno Corporation「イノベーションセンターは、ジャンルを超えた新たな価値を創造する場」(宮田)
- 6月:KEIEISHA TERRACE「ぶっ飛んだ個性を持つ起業家こそが、これからの歴史をつくる。【前編】」(宮田)
- 6月:dig-it「1万9250円で自分の脳の輪切り画像ゲット。スマート脳ドック受けてみた」(SmartCityX)
- 7月:日本経済新聞 Early Stage 米国発「隆盛 物流テック」
- 7月:日本経済新聞「「一人三役」の時代」(宮田)
- 7月:Crunchbase news「Why Mobility Startups Should Take A Hard Look At Japan」(島田)
- 7月:KEIEISHA TERRACE「ぶっ飛んだ個性を持つ起業家こそが、これからの歴史をつくる。【後編】」(宮田)
- 7月:Forbes JAPAN「日本郵便、JR東日本、JALらとスタートアップが未来の街をつくる SmartCityXが二期成果発表」(SmartCityX)
- 8月:日本経済新聞 Early Stage 米国発「レストランテック、過熱する投資合戦」
- 8月:スタートアップ投資TV「知り合いゼロから海外VCに飛び込んだ男の物語」(黒田)
- 9月:Digi-it「Scrum Studioが健康課題に取り組むWell-BeingXのピッチイベントを開催」(Well-BeingX)
- 9月:日本経済新聞 Early Stage 米国発「急成長するペットテック市場」
- 9月:ITmedia ビジネスオンライン「比類なきパナソニック起業制度 よくある社内ベンチャー募集と何が違うのか」(BeeEdge)
- 10月:日本経済新聞「新しい「マチ」づくり」(宮田)
- 10月:日本経済新聞 Early Stage 米国発「進化する米国の防災・防犯テック AIで山火事検知も」
- 11月:日経ビジネス「米IT業界の暗黒期か ツイッター、メタの大規模リストラ連鎖」
2023年も一年間、Scrum Venturesグループをよろしくお願いします。
年明け2月にも、東京で大規模イベントを予定しています。新たな10年のスタートとなる11年目の今年も、昨年以上にグローバルに、幅広い分野で活動をしていきたいと思います。
皆様も、健康に気をつけて、良い一年をお過ごしください。
2023年元旦
スクラムベンチャーズ
ジェネラルパートナー
宮田拓弥