今週の注目5社:割引額自動返金 / AIコンパニオン / プレミアムプリントTシャツ / 絵本サブスクリプション / 成層圏気球
一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。
1.「割引額自動返金」pap!
日本語読み:パップ
カテゴリ:SaaS/リテール
ラウンド:Seed VC ($2.6M)
主な投資家:Bow Ventures, General Catalyst, NFX, Y Combinator
購入後に割引額を自動返金してくれるプラットフォーム。
AIを活用し、購入後にセールなどで商品が割引された際に差額分を自動的に返金するように店舗に依頼してくれるプラットフォームを開発するリテールテックスタートアップ。メールアドレスを入力するだけで、ユーザーに代わって購入履歴(領収書)を自動的にトラッキングし、価格が下がるとカスタマーサービスに連絡して差額分の返金をリクエストしてくれる仕組み。Y Combinatorが主催する2024年夏のバッチにも参加した注目スタートアップ。
2024年創業、本社はカリフォルニア州バークレー。General Catalyst等から今回調達した$2.6Mは、サービスの拡大に活用する予定。
2.「AIコンパニオン」Pallie AI
日本語読み:パリーエーアイ
カテゴリ:App/ウェルネス
ラウンド:Pre-Seed ($2M)
主な投資家:True Ventures, Palta
パーソナライズされたAIコンパニオンアプリ。
AIを搭載した健康およびウェルネスをサポートするAIコンパニオンを開発するウェルビーイングスタートアップ。メッセージングアプリを通じたユーザーとの自然な会話および、Apple Healthのデータに基づき、運動機会の増加や睡眠の質の向上、ストレス・孤独感の軽減をはじめとするパーソナライズされたアドバイスを提供してくれる。価格は月額9.99ドルから。
2024年創業、本社はサンフランシスコ。True Ventures等から今回調達した$2Mは、引き続き製品開発に活用する予定。
3.「プレミアムプリントTシャツ」Tapstitch
日本語読み:タップスティッチ
カテゴリ:Service/アパレル
ラウンド:Series A ($21.8M)
主な投資家:Alpaca VC, Forerunner Ventures
オンデマンドかつ高品質なプリントTシャツ。
スタイリッシュで高品質な生地に自分の好みのデザインをプリントしたオリジナルブランドを立ち上げることができるファッションテックスタートアップ。無地のパーカーやTシャツ、スポーツウェアなど様々なラインナップが用意されており、注文した商品のみを生産することで廃棄を最小限に抑えることが可能という。在庫や初期費用なしで、数回クリックするだけでオンラインストアを展開可能。顧客への配送も請け負ってくれる。
2024年創業、本社はロサンゼルス。Forerunner Ventures等から今回調達した$21.8Mは、サービスの拡大に活用する予定。
4.「絵本サブスクリプション」Literati
日本語読み:リテラティ
カテゴリ:Service/絵本
ラウンド:Series B-IV ($4.95M)
主な投資家:Felicis, GSV Ventures
絵本のサブスクリプションサービス。
月額11.95ドルを支払うと読書レベルや好みに合わせて厳選された絵本が毎月5冊ずつ届くサブスクリプションサービスを提供するエドテックスタートアップ。0-14歳までを対象としており、お気に入りの本があれば自宅でそのままキープ(購入)でき、いらない本は無料で返却できる仕組み。また、成長して読まなくなった本の寄付も積極的に推進しており、これまでに100万冊を超える書籍を寄贈しているという。
2017年創業、本社はテキサス州オースティン。Felicis等から今回調達した$4.95Mは、サービスの拡大に活用する予定。
5.「成層圏気球」Near Space Labs
日本語読み:ニアスペースラボ
カテゴリ:HW/宇宙
ラウンド:Series B ($20M)
主な投資家:BOLD Capital Partners, Climate Capital, Crosslink Capital, Draper Associates, Gaingels, RiverPark Ventures, Third Sphere, United Services Automobile Association
成層圏気球を活用した地理空間情報プラットフォーム。
成層圏に打ち上げた気球に取り付けた小型の自律ロボット「Swift」を使って地理空間データを収集するスペーステック。20~100kmの高度から400〜1000平方キロメートルをカバーし、1ピクセルあたり7cmという超高精細な高解像度画像を提供する。飛行機やドローン、衛星などを使うよりも安く、二酸化炭素排出量も少なく済むという。政府機関の災害対応や保険会社などに利用されている。
2017年創業、本社はニューヨーク州ブルックリン。BOLD Capital Partners等から今回調達した$20Mは、引き続き開発費用およびサービスの拡大に活用する予定。