今週の注目5社:代替天然着色料 / AI営業メールコーチング / 絶滅生物リバイバル / デッド資金調達管理SaaS / 屋内菜園キット

February 15, 2023 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら

1.「代替天然着色料」Michroma

[Biotechnology/フード] Michroma
Seed VC-III ($6.4M) Allen Miner, Be8, Boro Capital, CJ CheilJedang, CTO.ai, Fen Ventures, Franco Goytia, Groundswell Ventures, Guillermo Rosenthal, IndieBio, Jun Ueki, Mat Travizano, New Luna Ventures, Pablo Pla, Portfolio Food & AgTech Fund, Siddhi Capital, Steve Zurcher, Supply Change Capital, and The Mills Fabrica

菌を利用した天然の食用着色料の開発。

Precision Fermentation(精密発酵)技術を活用し、代替となる天然着色料を開発・製造するバイオテックスタートアップ。すでに熱に強く、pHの値を問わず安定して使用できる赤色の着色料「Red+」の開発に成功しているという。合成着色料の代わりとなる天然の代替着色料として期待されている。バイオテックに特化したアクセラレーター「IndieBio」も出資する注目スタートアップ。

2019年創業、本社はサンフランシスコ。Supply Change Capital等から今回調達した$6.4Mは、新製品の開発に活用する予定。

2.「AI営業メールコーチング」Lavender

[SaaS/AI] Lavender
Series A ($11M) Norwest Venture Partners, and Signia Venture Partners

AIを活用した営業メールコーチングプラットフォーム。

メールデータのディープラーニングおよび行動心理学を組み合わせたメール作成アシスタントは、ユーザーがドラフトした電子メールの内容を評価・スコア化し、マーケティングキャンペーンなどの返信率を向上させるために具体的な方法をアドバイスしてくれる。価格は月額$29〜利用でき、すでにTwilio、Segment、Sendosoなど11,000社以上の顧客を持つ。

2020年創業、本社はニューヨーク。Norwest Venture Partners等から今回調達した$11Mは、サービスの拡大に活用する予定。

3.「絶滅生物リバイバル」Colossal

[Biotechnology/DNA] Colossal
Series B ($150M) Animal Capital, Animoca Brands, Bob Nelsen, Bold Capital, Breyer Capital, In-Q-Tel, Jazz Venture Partners, PEAK6 Investments, US Innovative Technology Fund, Victor Vescovo, and WestRiver Group

絶滅した生物を復活させるプロジェクト。

遺伝子編集技術「CRISPR」を活用して、現存する絶滅した生物の近縁種の遺伝子を編集し、代理出産させることで古代生物を復活させるプロジェクトを進めるバイオテックスタートアップ。すでにマンモスとフクロオオカミを復活させる計画を始動しており、絶滅したドードー(鳥)を復活させる計画も公表している。今回の資金調達によるバリュエーションは$1Bを超えるという。

2021年創業、本社はオースティン(テキサス州)。US Innovative Technology Fund等から今回調達した$150Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

4.「デッド資金調達管理SaaS」Finley

[SaaS/フィンテック] Finley
Series A ($17M) CRV

スタートアップ向けのデッド資金調達管理プラットフォーム。

スタートアップなどの成長企業がエクイティ(株式)ではなく、プライベートクレジット(借入)で資金を調達する際のオペレーションを自動化してくれるプラットフォームを開発するフィンテックスタートアップ。デューデリジェンスやレポート作成を自動化してくれるという。売上高は昨年対比5倍と急成長中。Y Combinatorが主催する2021年冬のバッチにも参加した注目スタートアップ。

2020年創業、本社はサンフランシスコ。CRV等から今回調達した$17Mは、チームの拡大に活用する予定。

5.「屋内菜園キット」Heliponix

[HW/アグリテック] Heliponix
Grant ($1M) National Science Foundation

屋内で野菜を効率的に栽培できるキットの開発。

ディープラーニングおよびコンピュータービジョンを利用したIoT製品で誰もが効率的に自宅で野菜を栽培できるキットを開発するアグリテックスタートアップ。特許取得済みの技術で、LEDライトのスペクトルを最適化し、さらに地球のリズムと動きを再現しているという。NASAの宇宙飛行士が宇宙でより効率的に作物を栽培する方法を研究するプロジェクトが発端。

2016年創業、本社はエバンズビル(インディアナ州)。National Science Foundation等から今回調達した$1Mは、チームの拡大および開発費用に活用する予定。

 

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