今週の注目5社:パーソナルフォトアシスタント / 感情認識AI / ブレインマシンインターフェース / 臨床試験マッチング / 書類詐欺検知

February 9, 2023 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら

1.「パーソナルフォトアシスタント」GoodOnes

[App/写真] GoodOnes
Seed VC ($3.5M) Liquid 2 Ventures, Peter Welinder, Rich Miner, TLV Partners, and Undisclosed Investors

AIを活用したパーソナルフォトアシスタント。

家族や友人との写真、領収書、スクリーンショットなど、雑然としたカメラロール(フォルダ)の中から「Ollie」と呼ばれるパーソナルフォトアシスタントがぼやけた写真などを自動でフィルター処理し、複数のショットから最適な写真を選んでくれる。iCloudやGoogleフォトとシームレスに連携し、一週間分の写真を60秒でキュレートしてくれるという。Androidの共同創設者も出資する注目スタートアップ。

本社はサンフランシスコ。Liquid 2 Ventures等から今回調達した$3.5Mは、チームの拡大およびローンチに向けた製品開発に活用する予定。

2.「感情認識AI」Hume AI

[SaaS/AI] Hume AI
Series A ($12.7M) Comcast Ventures, Evan Sharp, LG Technology Ventures, Northwell Holdings & Ventures, Union Square Ventures, and Wisdom Capital

AIを活用して、人の感情を読み取るプラットフォーム。

テキストや音声データ、ビデオを取り込み、声のトーンやリズム、笑い声やため息、うーんといった反応などから感情を分析してくれるヘルスケアテックスタートアップ。また、ぎこちない笑顔など、顔の表情(非言語コミュニケーション)も合わせて分析する感情認識プラットフォームを展開している。すでに2,000社を超える企業や研究機関に向けて、ベータ版の提供を開始している。

2021年創業、本社はニューヨーク。Union Square Ventures等から今回調達した$12.7Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

3.「ブレインマシンインターフェース」Precision Neuroscience

[HW/ブレインマシンインターフェース] Precision Neuroscience
Series B-II ($41M) Alumni Ventures, B Capital Group, Draper Associates, Forepont Capital Partners, Mubadala Capital, Steadview Capital, and re.Mind Capital

神経疾患の次世代治療法(脳インプラント)の開発。

偏頭痛やパーキンソン病などの神経疾患を持つ患者向けに低侵襲性の脳インプラントを開発するブレインテックスタートアップ。人間の毛髪の1/5の厚さの薄いフィルム素材で作られ、柔らかく組織に損傷を与えることなく脳の表面に埋め込むことが可能。また、安全に取り外し可能で、大量のデータを処理できるという。Neuralinkの創業メンバーが設立したことでも知られている。

2021年創業、本社はニューヨーク。Forepont Capital Partners等から今回調達した$41Mは、チームの拡大および製品開発に活用する予定。

4.「臨床試験マッチング」Paradigm

[Service/ヘルスケア] Paradigm
Series A ($203M) ARCH Venture Partners, and General Catalyst

臨床試験と患者のマッチングプラットフォーム。

臨床試験データと対象となる患者のマッチングのためのプラットフォームを開発するヘルスケアスタートアップ。臨床試験のDX化を通じて、患者の臨床研究へのアクセス向上と医薬品開発の加速を目指している。がん治療専門の臨床試験のための被験者募集プラットフォームを開発する「Deep Lens」の買収も同時に発表している。

2023年創業、本社はニューヨーク。General Catalyst等から今回調達した$203Mは、製品開発およびパートナーシップの拡大に活用する予定。

5.「書類詐欺検知」Inscribe

[SaaS/リスク管理] Inscribe
Series B ($25M) Crosslink Capital, Des Traynor, Dylan Smith, Foundry Group, Threshold Ventures, and Uncork Capital

書類の不正(詐欺)を検知するプラットフォーム。

自然言語処理とコンピュータビジョンを組み合わせることで、申請書類の不正(詐欺)を自動で検知してくれるプラットフォーム。例えば、銀行の融資審査のために提出された給与明細、銀行預金残高証明書、納税申告書などの書類や、保険会社に提出された医療記録や損害評価などの不正をAIを活用して検知してくれる。すでにPlaid、Mercari、TripActions、Rampなどを顧客に持つ。

2017年創業、本社はマウンテンビュー(カリフォルニア州)。Threshold Ventures等から今回調達した$25Mは、サービスの拡大に活用する予定。

Scrum Connect Online なら、今回紹介した注目5社についてさらに詳しく知ることができます。スタートアップに精通した弊社のベンチャーキャピタリストに、スタートアップの詳細や資金調達状況、市場概況について日本語で質問できます。Scrum Connect Onlineは、独自の情報提供に加え、プロに相談でき、スタートアップと繋がれるプラットフォームです。

ブログの更新情報をメールでお届けしています。

米国の注目スタートアップ情報 テックトレンド スクラムベンチャーズの投資先インタビュー
などをブログで発信しています。合わせてメールでもお届けしていますので、お気軽にご登録ください。

ニュースレター登録

でも情報発信しています。