今週の注目5社:海上AIコンピューティング / 医師紹介プロセス自動化 / 宇宙認識センサー / 米国株グローバル取引 / マイクロバイオーム創薬

May 19, 2026 Article-Show on Top-ja 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。

1.「海上AIコンピューティング」Panthalassa

日本語読み:パンサラッサ
カテゴリ:HW/AI
ラウンド:Series B ($140M)
主な投資家:Peter Thiel, Anthony Pratt, Dylan Field, Fortescue Ventures, Founders Fund, Future Positive Capital, Gigascale Capital, Hanwha Group, John Doerr, Leblon Capital, Lowercarbon Capital, Nimble Partners, Planetary Ventures, Portland Seed Fund, Resilience Reserve, SciFi VC, Sozo Ventures, Supermicro, Susquehanna, TIME VENTURES, Unless Ventures, Western Technology Investment, WovenEarth Ventures

波力発電を利用した海上AIコンピューティング。

外洋に設置した波力発電装置から海上で直接AIチップに電力を供給して稼働させるAIコンピューティング基盤を開発するスタートアップ。「Ocean-3」と呼ばれる浮体式の装置は、海洋波を利用したクリーンな電力を(地上の送電網に送ることなく)AIチップに直接供給し、推論結果を衛星経由で地上に送信する仕組み。陸上での送電網構築や土地の確保、冷却手法などによる制約条件を回避することが可能という。2027年の商用展開を目指している。

2016年創業、本社はオレゴン州ポートランド。Peter Thiel等から今回調達した$140Mは、パイロット製造施設の建設に活用する予定。

2.「医師紹介プロセス自動化」Basata

日本語読み:バサタ
カテゴリ:SaaS/ヘルスケア
ラウンド:Series A ($21M)
主な投資家:Basis Set, Cowboy Ventures, PHX Ventures, Victoria Treyger, Zenda

専門医の紹介プロセスを自動化するプラットフォーム。

かかりつけ医から専門医への紹介プロセスを自動化するAIエージェントを開発するスタートアップ。現在、専門医への紹介状はFAXでのやり取りが主流で処理に時間がかかっているが、同社のシステムは紹介状(FAX)が届くと自動的に文書を読み取り関連する臨床情報を抽出するだけでなく、AIエージェントが患者に直接電話をかけて予約まで取ってくれるという。LyftおよびCruiseの元幹部が創業したことでも注目されている。

2024年創業、本社はアリゾナ州フェニックス。Cowboy Ventures等から今回調達した$21Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

3.「宇宙認識センサー」Scout Space

日本語読み:スカウトスペース
カテゴリ:HW/宇宙
ラウンド:Series A ($18M)
主な投資家:Washington Harbour Partners, Decisive Point, Fusion Fund, Noblis Ventures, Virginia Innovation Partnership

宇宙空間を認識するための衛星搭載センサー。

単体の衛星ではなく、様々な宇宙船に搭載可能で宇宙空間(領域)を正確に認識するセンサーおよび分析ソフトウェアを開発するスペーステックスタートアップ。同社の「Owl」と呼ばれる衛星搭載センサーは、軌道上の物体をリアルタイムに検出して追跡・監視し、特性を評価することができるため、宇宙船が周囲の状況を正確に把握することが可能という。すでにアメリカ宇宙軍から防衛関連の契約も獲得している。

2019年創業、本社はバージニア州レストン。Washington Harbour Partners等から今回調達した$18Mは、製造能力の拡大に活用する予定。

4.「米国株グローバル取引」Mochatrade

日本語読み:モカトレード
カテゴリ:App/金融
ラウンド:Pre-Seed (NA)
主な投資家:Pioneer Fund, Y Combinator

米国株のグローバル取引プラットフォーム。

米国株を最大20倍のレバレッジで売買できるグローバル取引プラットフォームを開発するフィンテックスタートアップ。トレーダーはApple、Tesla、金、S&P 500などの米国銘柄にアクセスできるだけでなく、米国の証券口座を持たずに現地通貨で取引を開始できる。また、取引は1~2営業日ではなくリアルタイムに決済されるという。Y Combinatorが主催する2026年春のバッチにも参加した注目スタートアップ。

2026年創業、本社はニューヨーク。Pioneer Fund等から今回調達した資金は、サービスエリアの拡大に活用する予定。

5.「マイクロバイオーム創薬」Kanvas Biosciences

日本語読み:カンバス・バイオサイエンシズ
カテゴリ:Biotechnology/マイクロバイオーム
ラウンド:Series A ($48M)
主な投資家:DCVC, Lions Capital, Alumni Ventures, Athos, Bill & Melinda Gates Foundation, Boutique Venture Partners, Cornell University, FemHealth Ventures, Gaingels, Germin8 Ventures, Ki Tua Fund, Kicker Ventures, Mana Ventures, Pangaea Ventures, RIT Venture Fund, Red Bear Ventures, Triple Impact Capital, Uncommon Denominator

マイクロバイオーム解析技術を活用した創薬。

マイクロバイオームを空間マッピングして可視化する独自の解析技術を活用し、がん免疫療法や免疫関連大腸炎をはじめとするマイクロバイオーム治療薬を開発するバイオテックスタートアップ。また、ゲイツ財団との連携を通じて、妊婦や低出生体重児など、栄養不良に関連する腸管機能障害を対象としたマイクロバイオーム治療薬および予防プログラムの開発も進めている。

2020年創業、本社はニュージャージー州プリンストン。DCVC等から今回調達した$48Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

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