未来の自動車はどう進化するのか?自動車関連スタートアップ174社。

December 21, 2015 スクラム代表・宮田ブログ

自動車の効率性や安全性を向上させる技術への投資額は、2015年ソフトウェアの分野だけでも米国内で$457Mにのぼります。自動車をめぐっては、自動運転技術や電気自動車、コネクテッドカーなどの技術革新のみならず、ライドシェアサービスや保険、各種のオンデマンドサービスなどのサービスの面でも大きく変化しつつあります。

スクラムベンチャーズではこの分野について調査を行い、自動車関連スタートアップ174社を網羅した「自動車関連スタートアップレポート」の販売を開始いたしました。

これから自動車はどんな風に進化するのか?自動車を取り巻く環境はどうなるのか?174社の中から特徴的なサービスを3つピックアップしてご紹介します。

Zubie [Technology / Insurance > Car Diagnosis]

zubie

ダッシュボード下のプラグに専用デバイスを差し込むだけで、スマートフォンと連携して自動車に関連する様々な情報を収集することができる「コネクテッドカーデバイス」。

自動車に異常が発生した際にリアルタイムでアラートを受信することができるだけでなく、自動車の故障・メンテナンスに関する情報、運転行動・履歴に関する情報を取得し、保険やロードサービス、修理のためのインプット情報として活用することができます。加えてVerison社と提携して4G LTE Connectionや車内Wifi機能を提供。

オンデマンドロードサイドアシスタンスのUrgent.lyやオンデマンド修理のOpenbay、IoTデバイスからの情報による機器制御のIFTTTなど外部アプリとの連携機能を拡充しています。

車内の時間の充実だけでなく、車外での時間とのシームレスなつながりを実現しようとしており、これからの”クルマのある生活”のハブになる存在として期待されています。

Zoox [Technology > Car Automation/V2V]

Zoox

完全自動運転タクシー。自動運転技術の向上によってクルマは「運転するもの」から「乗るもの」へと大きくシフトします。

完全自動運転技術を搭載するこの電気タクシーの車内には、運転するためのハンドルやアクセル、ブレーキなどはなく、前後のどちらにも進むことができます。

乗客が会話できるよう座席は向き合う形で配置。人々が運転のために労力や時間を割く必要はなく、移動中の時間を自由に使える未来を明確に意識し、デザインされています。

Googleの初代の自動運転カーのDirectorが主導するこのプログラムは、2020年というそう遠くない未来に私たちの生活を大きく変える可能性を持つサービスを始める予定です。

Life 360 [Repair & Service > Safety]

life360

家族間の居場所確認・チャットアプリ。一見自動車と関わりが薄そうに見えるこのアプリのスタートアップにBMW i Venturesが出資し、BMWの主要モデルで標準装備されている「BMWコネクテッド・ドライブ」にこの機能が搭載されました。BMWはこれからの新たなクルマの役割や人との付き合い方に取り組み始めています。

bmw-connecteddrive-life360

家族・友人間の居場所共有アプリに、月5ドルを支払うことでコネクテッドカーのユーザを追加できます。家族や親しい友人間で居場所を常時共有することができ、お互いの安全確認が可能です。

コネクテッドカーや自動運転技術によってクルマが”運転するもの”から”家やオフィスと並ぶ生活の場”へとゆるやかに変質していくにつれ、クルマの内側に求められるソフトウェアも変わっていく。今後のクルマの内外でのエンターテインメント・コミュニケーションニーズの変化を示唆する好例ではないでしょうか。

スクラムベンチャーズでは、このような自動車関連スタートアップ174社を網羅した「自動車関連スタートアップレポート」を販売しております。詳しくはこちらのページをご確認ください。

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