5年で2回、GoogleにAIの会社を売却したStanford教授
2011年の夏、当時mixiのアライアンス担当として、海外の様々なスタートアップを調査する中で、「ソーシャルグラフから友達との関係を分析し、自動的にグルーピングをする」Katangoというシリコンバレーのスタートアップに出会いました。当時まだFacebookが自動グルーピング機能をリリースする前でしたが、KatangoはFacebookログインをするだけで、友達を会社、出身大学、コミュニティなどで自動的にかつ正確にグルーピングすることを実現していました。
Palo Altoの彼らのオフィスを訪問すると、創業者であり、Stanfordの教授でもあるYoav Shohamと会うことができました。ゲーム理論の専門家で、すでに50代後半だった彼は起業家というよりは、まさに大学の先生という佇まいで、学問的見地からソーシャルグラフというものの意味、増え続けるデータの意味などをいろいろと教えてくれたことを覚えています(Courseraで彼の講義動画を見ることができます)。
その後Katangoは、2011年11月に、当時Google+を立ち上げたばかりのGoogleに買収されたのですが、先週また、このYoavが立ち上げた新しいスタートアップTimefulが、また同じくGoogleに買収されたというニュースに触れることになりました。このStanfordの教授は、なんと「5年間の間に2つの会社をGoogleに売却した」というわけです。
Timefulは、Yoavや行動経済学者、データサイエンティストが立ち上げたスタートアップで、人工知能(AI)を活用して、ユーザの行動様式を理解して、賢く時間が使えるようになるスケジュール管理アプリを提供していました。買収後、GoogleはこれをGoogle Nowなどと統合しようとしているようです。
先週Scrum Venturesが運営するコラボレーションオフィス ZenSquareで、日本のAIの第一人者東京大学の松尾豊先生のMeetupを開催しました。松尾先生の研究室からも、先日上場したGunosyなど様々なスタートアップが生まれているようです。改めていうまでもないかもしれませんが、人工知能 / AIという分野は、先端研究のフロンティアとビジネスが非常に近い場所にあるという意味で、非常にユニークかつ注目すべき分野です。
「犬の散歩代行」のWag!、「プログラミング教育ロボット」のWonder Workshop,「クラウド人事」のZenefitsなどが新たに資金調達しました。
犬のAirbnb、DogVacayはすでに大きなサービスになっていますが、Wag!は散歩を代わりにしてくれる人を探せるサービスです。Wonder Workshopは、子供がプログラムできるロボットで、動きや機能を追加することを通して、プログラミングを学ぶことができます。
資金調達
[Marketplace/ペット] Wag!
Seed VC ($2.45M) RRE Ventures, Greylock Partners, Freestyle Capital
「犬の散歩代行」
[HW/ロボット] Wonder Workshop
Series B ($6.9M) Madrona Venture Group, CRV, Maven Ventures Growth Labs
「プログラミング教育ロボット」
[SaaS/人材] Zenefits
Series C ($500M) Insight Venture Partners, Founders Fund, Khosla Ventures
「クラウド人事」
[Service/ソーシャル] Pinterest
Series G ($533M) Bessemer Venture Partners, a16z, SV Angel
「ビジュアルソーシャルメディア」
[Commerce/食品] NatureBox
Series C ($30M) Softbank Capital, Canaan Partners, General Catalyst Partners
「ヘルシーフード定期購入」
M&A
[App/タスク] Timeful
N/A by Google
「AIベーススケジューラ」
[Ad/モバイル] PlayHaven
N/A by RockYou
「モバイル広告」
[Ad/ターゲティング] Proximic
N/A by comScore
「オーディエンスターゲテングプラットフォーム」
[App/フィットネス] Hot5
N/A by Weight Watchers International
「フィットネスアプリ」