今週の注目5社:セルフチェックアウト / 機械学習GitHub / 建築作業ロボット / ダイバーシティ採用 / 男性不妊治療

May 25, 2022 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。

1.「セルフチェックアウト」Mashgin

[HW/リテールテック] Mashgin
Series B ($62.5M) Matrix Partners, and New Enterprise Associates

AIを利用した非接触のセルフチェックアウトシステム。

設置が簡単なカウンタートップのセルフチェックアウトシステムの開発。バーコードやスキャンを必要としない非接触型で、複数のカメラとコンピュータービジョンを組み合わせることでオブジェクトを3Dで認識し、パッケージ化された製品だけでなく野菜や果物などの食品も即座に識別できる。従来のレジよりも最大10倍速く支払うことが可能。すでに小売店やスタジアムの売店、空港のカフェテリアなど1000を超える場所で導入され、3500万回以上の決済を処理している。今回の資金調達によるバリュエーションは$1.5Bとユニコーン企業の仲間入り。

2013年創業、本社はパロアルト(カリフォルニア州)。NEA等から今回調達した$62.5Mは、チームの拡大および海外展開の加速に活用する予定。

2.「機械学習GitHub」Hugging Face

[SaaS/AI] Hugging Face
Series C ($100M) AIX Ventures, Addition, Betaworks Ventures, Coatue Management, Cygni, Kevin Durant, Lux Capital, Olivier Pomel, and Sequoia Capital

機械学習(マシンラーニング)のオープンソースプラットフォーム。

コミュニティベースの開発者プラットフォームで、テキストや画像の分類、質問への回答など、事前にトレーニングされた何千もの機械学習モデルを閲覧できる。また、独自のMLモデルを使用して開発者コミュニティに参加して共同編集したり、データセットをダウンロードすることも可能。「機械学習のGitHub」とも呼ばれ、すでに1万社以上の顧客を持つ。今回の資金調達によるバリュエーションは$2B。

2016年創業、本社はニューヨーク。Sequoia Capital等から今回調達した$100Mは、サービスの拡大に活用する予定。

3.「建築作業ロボット」Dusty Robotics

[HW/ロボット] Dusty Robotics
Series B ($45M) Baseline Ventures, Canaan Partners, Cantos Ventures, NextGen Venture Partners, Root Ventures, and Scale Venture Partners

建築現場向けの自動走行ロボット。

建築現場の床に設計図の図面を自動でプリントしてくれる自動走行ロボット「FieldPrinter」の開発。チョークを使い手作業で図面を引く従来の作業よりも10倍早く、かつ正確に印刷できる。すでに大手建設会社で導入され、これまでに2500万平方フィートの建設現場で図面をプリントしており、建築現場のDX推進が期待されている。今回の資金調達によるバリュエーションは$250M。

2018年創業、本社はマウンテンビュー(カリフォルニア州)。Scale Venture Partners等から今回調達した$45Mは、チームの拡大および製品開発に活用する予定。

4.「ダイバーシティ採用」Mathison

[SaaS/HR] Mathison
Series A ($25M) ANIMO Ventures, Bain Capital Ventures, F-Prime Capital, GTM Holdings, Gaingels, J.P. Morgan Chase & Co., and SemperVirens

ダイバーシティに特化した人材採用プラットフォーム。

「ダイバーシティ(Diversity)」「エクイティ(Equity)」「インクルージョン(Inclusion)」を掲げる企業の採用を一括してサポートするDEIプラットフォーム。顧客のDEIを分析しアクションプランを作成するだけでなく、必要な候補者を外部の多様な組織と連携を取りながら選定してくれる。企業は、人種や障害、軍歴の有無などで候補者をフィルタリングしたりできる。DEIに関するトレーニングツールも提供するオールインワンプラットフォーム。

2019年創業、本社はニューヨーク。F-Prime Capital等から今回調達した$25Mは、チームの拡大および製品開発に活用する予定。

5.「男性不妊治療」Legacy

[Service/ヘルスケア] Legacy
Series B ($25M) Bain Capital Ventures, FirstMark Capital, Section 32, TQ Ventures, and Valor Equity Partners

男性向けの不妊治療サービス。

オンラインで注文すると精子分析キットが自宅に送付され、採取後に送り返すだけ。48時間後にはオンラインで出生力に関する分析結果や生活習慣の改善などのアドバイスも含めた詳細なレポートが届く仕組み。必要に応じて精子を凍結保存することも可能。不妊治療など、オンラインでの専門医による診断サービスも同時に提供。Y Combinatorの2019年夏のバッチに参加したヘルステックスタートアップ。

2018年創業、本社はボストン。Bain Capital Ventures等から今回調達した$25Mは、チームの拡大に活用する予定。

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