今週の注目5社:ペットフードD2C / 音声テキスト編集 / AI学習コンパニオン / 農業労働者マネジメント / 山火事予防ロボット
一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。
1.「ペットフードD2C」Ollie
カテゴリ:Service/ペット
ラウンド:Series C-III ($21.35M)
主な投資家:Canaan Partners, Primary Venture Partners
ペットフードのデリバリーサービス。
パーソナライズされた高品質なペットフードを届けるD2Cサービスを展開するペットテックスタートアップ。ユーザーは1分程度の質問に回答すると獣医が考案したレシピと年齢や体重、品種、活動量、アレルギーを考慮してパーソナライズされた新鮮な冷凍ペットフードが届けられる仕組み。解凍するだけでそのまま食べられる。排泄物を写真で撮って送信すると消化器のヘルスチェックもしてくれる。
2016年創業、本社はネバダ州リノ。Canaan Partners等から今回調達した$21.35Mは、サービスの拡大に活用する予定。
2.「音声テキスト編集」Aqua Voice
カテゴリ:SaaS/音声
ラウンド:Convertible Note ($0.5M)
主な投資家:Y Combinator
音声専用のテキスト編集プラットフォーム。
AIを活用し、ユーザーが口頭で話す内容をそのまま正確に文字起こし(転写)したり、例えば「これを電子メールのようなフォーマットにしてください」や「最後を箇条書きにしてください」など、文脈に応じた発言の意図を汲み取って編集してくれるプラットフォーム。Y Combinatorが主催する2024年のバッチにも参加する注目スタートアップ。
2023年創業、本社はサンフランシスコ。Y Combinator等から今回調達した$0.5Mは、引き続き開発費用に活用する予定。
3.「AI学習コンパニオン」Lirvana Labs
カテゴリ:Contents/教育
ラウンド:Seed VC ($5.3M)
主な投資家:Chingona Ventures, Kapor Capital, Transcend Capital Partners
AIを活用した子供向け学習コンテンツアプリ。
未就学児から小学校低学年向けにAIを活用しパーソナライズされた学習コンパニオンを開発するエドテックスタートアップ。「Yeti Confetti Kids」と呼ばれるアプリは、英語の読み書き能力や算数に加え、対人能力や共感力などの社会情動的スキル、批判的思考を含めカスタマイズされたカリキュラムのコンテンツを提供。すでに世界中の1.5万人以上の子供たちに利用されているという。
2021年創業、本社はカリフォルニア州メンローパーク。Kapor Capital等から今回調達した$5.3Mは、製品開発およびパートナーシップの拡大に活用する予定。
4.「農業労働者マネジメント」Seso
カテゴリ:SaaS/農業
ラウンド:Series B ($26M)
主な投資家:Bond, Index Ventures, NFX, SV Angel
農家向けのオールインワン労働者管理プラットフォーム。
働き手を必要とする農家と出稼ぎ労働者をマッチングするプラットフォームを開発するアグリテックスタートアップ。これまで紙の書類でやりとりをしていた労働者の採用や給与計算などの業務をデジタル化し効率化してくれる。出稼ぎ労働者が必要とする季節労働者向けのH-2Aビザの申請プロセスを自動化することで深刻な問題となっている労働力不足の解決およびコンプライアンス遵守をサポートしている。
2019年創業、本社はサンフランシスコ。Index Ventures等から今回調達した$26Mは、引き続き開発費用に活用する予定。
5.「山火事予防ロボット」BurnBot
カテゴリ:HW/ロボット
ラウンド:Series A ($20M)
主な投資家:ReGen Ventures, American Family Ventures, Blue Forest Asset Management, Convective Capital, Lowercarbon Capital, Overture VC, Pathbreaker Ventures, Skip Capital, Toyota Ventures
山火事予防のための植生管理ロボット。
山火事を予防・コントロールするための植生管理ロボットを開発するスタートアップ。「RX」と呼ばれるロボットは150メートル先から遠隔操作できるだけでなく、1.5メートル幅の伐採機能を持ちながら最大60度の斜面や荒れた土地でも作業ができる。加えて、伐採した植物を火入れしながら燃焼させたり、発生する煙の処理なども同時に行うことが可能という。
2022年創業、本社はサンフランシスコ。ReGen Ventures等から今回調達した$20Mは、サービスエリアの拡大に活用する予定。