今週の注目5社:メタン回収微生物 / 共創型商品開発 / DOC技術 / 協働ロボット / フリート管理

April 24, 2024 Article-Show on Top-ja 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。

1.「メタン回収微生物」Windfall Bio

カテゴリ:Biotechnology/アグリテック
ラウンド:Series A ($28M)
主な投資家:Prelude Ventures, Breakthrough Energy Ventures, Climate Pledge Fund, Global Brain

微生物を活用したメタンガス回収技術。

「Mems」と呼ばれるメタンガスを食べる微生物を活用した自然由来のソリューションを開発するバイオテックスタートアップ。回収したメタンガスは有機肥料へ転換できるため、「Mems」によりあらゆる発生源のメタンガスおよび空気中の窒素を回収しながら、農業・工業などの現場で活用できる有機肥料の生産が可能という。ビルゲイツのBreakthrough Energy Ventures、AmazonのClimate Pledge Fundも出資する注目スタートアップ。

2022年創業、本社はカリフォルニア州メンローパーク。Prelude Ventures等から今回調達した$28Mは、チームの拡大および開発費用に活用する予定。

2.「共創型商品開発」KIKI

カテゴリ:Commerce/コスメ
ラウンド:Series A ($7M)
主な投資家:A16z Crypto, New Incubation Ventures, 2 Punks Capital, Advancit Capital, Double Down, Orange DAO, Red DAO

ユーザーとの共創型商品開発プラットフォーム。

発売前の商品開発の段階からユーザーを巻き込み、必要な機能や好みの色、材料などを投票で確認したり、アイデアを募りながら一緒に創り上げる商品開発プラットフォーム。ユーザーには無料製品などの特典と交換できるトークンが報酬として付与される仕組み。現在、ヘアカラーやネイル(NFCチップ付属)、マニキュアなどのコスメを販売している。Estée LauderのCVC「New Incubation Ventures」も出資している。

2023年創業、本社はロサンゼルス。A16z Crypto等から今回調達した$7Mは、サービスの拡大に活用する予定。

3.「DOC技術」Captura

カテゴリ:Others/サスティナビリティ
ラウンド:Series A-III ($11.8M)
主な投資家:Japan Airlines Ventures, National Grid Partners, TransLink Capital

海水からCO2を直接回収する技術。

海水から直接CO2を抽出し、永久保存または再利用する「Direct Ocean Capture(DOC)」技術を開発する気候テックスタートアップ。再生可能エネルギーおよび独自開発したフィルター、電気透析技術を活用してCO2を回収することで、海洋が大気からCO2を回収する能力を増幅させることが可能。カリフォルニア工科大学からのスピンオフ。

2021年創業、本社はカリフォルニア州パサデナ。Japan Airlines Ventures等から今回調達した$11.8Mは、プラント施設の拡大に活用する予定。

4.「協働ロボット」Collaborative Robotics

カテゴリ:HW/ロボット
ラウンド:Series B ($100M)
主な投資家:General Catalyst, 1984 Ventures, Bison Ventures, Calibrate Ventures, Industry Ventures, Khosla Ventures, Lux Capital, MVP Ventures, Mayo Clinic, Neo, Sequoia Capital

協働ロボット(Cobot)の開発。

人間と同じ空間で一緒に作業するように設計された新しいタイプの協働ロボット(Cobot)を開発するスタートアップ。公開情報は少ないが、主に倉庫内で箱やトレイ、カートなどの商品を移動させる作業を自動化するためのロボットを設計中という。今後は倉庫に加え、病院やスタジアム、オフィス、学校などあらゆる場所での導入を目指している。Amazonのロボット部門の元責任者が創業したことでも注目されている。

2022年創業、本社はカリフォルニア州サンタクララ。General Catalyst等から今回調達した$100Mは、引き続き製品開発に活用する予定。

5.「フリート管理」Platform Science

カテゴリ:SaaS/モビリティ
ラウンド:Series D ($125M)
主な投資家:8VC, Activant Capital, BDT & MSD Partners, C.R. England, Cummins, Daimler Truck, Manhattan Venture Partners, NewRoad Capital Partners, PACCAR, Prologis Ventures, Ryder Ventures, Schneider

フリート管理を効率化するプラットフォーム。

ユーザーフレンドリーなフリート管理プラットフォームを開発するモビリティテックスタートアップ。トラックなどの商用車両向けにモバイルデバイスやアプリケーションを容易に開発・導入でき、トラック運転手をはじめとするフリート管理を効率化できる。すでにCR England、Covenant、Schneider、Werner Enterprisesをはじめとする大手トラック運送会社に導入されている。

2015年創業、本社はサンディエゴ。8VC等から今回調達した$125Mは、サービスの拡大に活用する予定。

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