今週の注目5社:物流倉庫付きコワーキングスペース / マイクロ医療用ロボット / AI搭載ARヘッドセット / スマート受粉 / ウェディングプランニングプラットフォーム

December 14, 2022 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら

1.「物流倉庫付きコワーキングスペース」Saltbox

[Service/コワーキング] Saltbox
Series B ($35M) Cox Enterprises, Kapor Capital, Lincoln Property Company, Pendulum, and Playground Global

オフィスと物流倉庫機能が一体となったコワーキングスペース。

小規模なECブランド向けにオフィスだけでなく、在庫をストックするための倉庫や、梱包作業などの配送用スペース、撮影用スタジオなど、共用のフルフィルメント施設を備えたコワーキングスペースを提供するスタートアップ。ビジネスの規模に応じて、利用するエリアを拡大、縮小できる。カフェも併設され、コミュニティイベントを開催することで起業家同士のコミュニティ形成の役割も担っている。

2019年創業、本社はアトランタ。Cox Enterprises等から今回調達した$35Mは、物流機能の拡充に活用する予定。

2.「マイクロ医療用ロボット」Bionaut Labs

[Biotechnology/ロボット] Bionaut Labs
Series B ($43.2M) BOLD Capital Partners, Compound, Deep Insight, Dolby Family Ventures, Gaingels, Gisev Family Office, Khosla Ventures, OurCrowd, Public Safety Personnel Retirement System, Revolution Ventures, Sixty Degree Capital, Tintah Grace, Upfront Ventures, and What If Ventures

医療用の超小型ロボットの開発。

重度の脳障害(中枢神経系)を抱える患者向けに、遠隔コントロールで薬剤を局所的に送り届ける医療用ロボットを開発するバイオテックスタートアップ。数ミリのマイクロサイズながら強力なマイクロマグネットを内蔵し、磁場を使用して中脳の標的部位に誘導することが可能。使用後は回収できる。パーキンソン病や水頭症などの治療に期待されている。AppleのFace IDを開発したチームが創業したことでも注目されている。

2016年創業、本社はロサンゼルス。Khosla Ventures等から今回調達した$43.2Mは、臨床試験に活用する予定。

3.「AI搭載ARヘッドセット」Ixana

[HW/ウェアラブル] Ixana
Seed VC ($3M) EvoNexus, Hack VC, Paradigm Shift Capital, Samsung NEXT, and Uncorrelated Ventures

AIを搭載したARヘッドセットの開発。

高速のヒューマンコンピューターインターフェースを兼ね備えたARヘッドセット。独自のシリコンチップはワイヤレスで終日利用でき、ヘッドセットに内蔵されたカメラを使用してユーザーが見る視界と同様の景色を検出・分析し、リアルタイムでフィードバックを提供してくれる。2023年1月に開催されるテックイベント「CES」でプロトタイプが披露される予定。

本社はウェストラフィエット(インディアナ州)。Samsung NEXT等から今回調達した$3Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

4.「スマート受粉」BeeHero

[SaaS/アグリテック] BeeHero
Series B ($42M) ADM Capital, Convent Capital, Firstime Venture Capital, Gaingels, General Mills, J-Ventures, MS&AD Ventures, Plug and Play Ventures, Rabobank, Undisclosed Investors, UpWest, and iAngels

養蜂家向けのスマートセンサー。

養蜂家に加え、ミツバチによる受粉サービスを受ける様々な農家の生産性を高めるスマート受粉プラットフォームを開発するアグリテックスタートアップ。巣箱に備え付けたスマートセンサーで温度や湿度、女王蜂の状態、巣箱に持ち込まれた花粉の量などのデータを取得・分析し、ミツバチの生育環境および作物の受粉状況を最適化できるという。すでに10万エーカー以上の農地を管理している。

2017年創業、本社はパロアルト(カリフォルニア州)。General Mills等から今回調達した$42Mは、チームの拡大に活用する予定。

5.「ウェディングプランニングプラットフォーム」Joy

[SaaS/ウェディング] Joy
Series B-II ($60M) General Catalyst

結婚式用のオールインワンプラットフォーム。

結婚式のWebページ作成から、招待状の送付、招待客リストおよび出欠管理、ウェディングレジストリ(新郎新婦の欲しい物リスト)などをワンストップで行うことができるプラットフォーム。カップルは無料で利用でき、レジストリなどの購入時に手数料を徴収する仕組み。すでに150カ国以上で、結婚式やライフイベントの際に利用されているという。

2016年創業、本社はサンフランシスコ。General Catalyst等から今回調達した$60Mは、製品開発およびチームの拡大に活用する予定。

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