コカ・コーラ、NBA、自身のスタートアップM&Aを経てスクラムスタジオへ―Michael Proman [Staff Interview]

August 20, 2021 by Scrum Staff

スタジオ事業のマネージング・ディレクターを務めるMichael Proman(マイケル・プロマン)。次世代のスポーツビジネスを創出するアクセラレーションプログラム「SPORTS TECH TOKYO(スポーツテック東京)」の立ち上げ時にスクラムベンチャーズに参画。それ以前は、米コカ・コーラ、ならびに全米バスケットボール協会(NBA)にてグローバルマーケティングを担当し、その後、スポーツ&イベントチケットプラットフォームのOptionItを創業し売却。fancamなど複数のアーリーステージスタートアップに携わった経験をもつ。

これまでスポーツに関するお仕事をされていますが、積極的にスポーツ分野の仕事を選んできたのでしょうか?

大学時代はアマースト大学でD3のフットボール選手としてスポーツに熱中していました。スポーツは大好きでしたが、スポーツ選手としてキャリアを築けるレベルではなかったので、スポーツにまつわる仕事につきたいと思っていました。とはいえ、スポーツへの情熱だけで仕事を得られるほどスポーツ業界は甘くはないので、大学時代は中国語(マンダリン)と中国文化の勉強にも並行して力を入れていました。

2001年の夏には、NFLリーグのオフィスでインターンとして働く機会を得ました。NFLリーグのインターナショナルな成長に関与できる素晴らしい機会でした。ちょうどその頃、2008年のオリンピック開催地に北京が決まりました。このオリンピックに関連する仕事を得ようと、オリンピックパートナー企業にメールで問い合わせ続けた結果、オリンピックスポンサーであるコカ・コーラ社のグローバルスポーツマーケティング部門で働くことになりました。

残念ながら、北京に行くことはありませんでしたが、代わりに、コカ・コーラ社のサポートを受けて、当時のガールフレンドが住んでいたニューヨークでNBAで仕事をすることになりました。当時のガールフレンドは、現在の妻です。この決断が功を奏したのは言うまでもありませんね。

それから15年以上が経ち、スクラムベンチャーズに参画し、世界最大のグローバル・スポーツテック・コミュニティである「SPORTS TECH TOKYO」の立ち上げに貢献するという、これ以上ない機会に恵まれました。私のキャリアを通じて知り合った多くのスポーツ業界のリーダーたちにも協力いただき、素晴らしいネットワークを築けたことは、とても幸運なことだと思っています。

ブランド、プロパティ、スタートアップ、ベンチャー・キャピタルなど、スポーツ業界のさまざまな分野で仕事をしてきた私は、幸運にも、オリンピックの聖火ランナーを務めたり、NBAのオールスター戦やファイナル戦に何度も参加したり、50カ国以上を旅行したりと、素晴らしい経験をしてきました。またアメリカ独立記念日に開催されたネイサンズ・コニーアイランド・ホットドッグの早食い競争の舞台裏に行き、小林尊氏に会うというユニークな経験もしました。

NFLとコカ・コーラ社のグローバルスポーツマーケティングでの経験を活かして、NBAのグローバルビジネス開発グループでさまざまな役割を担うことになりました。その後のキャリアについてお聞かせください。

振り返ってみると、NBAで働いていなかったら、自分の会社を立ち上げようとは思わなかったと思います。リーグのグローバルな活動を支援することは、会社を設立するようなものでした。真っ白なキャンバスに自分自身で絵を描いていく、プレイブックがないので創造的に考える必要があります。また、NBAでは最もスマートで、最も情熱的なエグゼクティブたちとのネットワークを築くことができました。今では、かつての友人や同僚の多くが素晴らしいポジションに就いており、時にアドバイスをもらったり、様々なコネクションで人を紹介してもらったりしています。非常にありがたいです。

NBAを辞めた後、OptionItというスポーツイベントのチケットをいつでもどこでも確保できるプラットフォームを立ち上げました。柔軟性と利便性を高めることで、直近のイベントだけでなく、少し先のイベントチケットの購入意欲を高めるサービスです。OptionItは、業界に存在するペインポイントや問題を解決し、あらゆるスポーツファンのニーズに対応するソリューションを提供することにフォーカスしていました。スタートアップを立ち上げたことは、ビジネススクールに行くより、何倍も価値がある経験だったと思います。

OptionItは2011年に買収されましたが、ちょうど娘の誕生と重なっていたので、とてもスペシャルなことでした。OptionItの後、私はアドバイザーやコンサルタントとして他のアーリーステージのベンチャー企業と時間を過ごすことになりました。これによりスポーツやエンターテインメント業界の外に出て、ネットワークを広げることができました。

数々のエグゼクティブレベルの仕事を通じ、私は仕事とプライベートのバランスを意図的に取るよう気をつけるようになりました。仕事だけに没頭するのではなく、父親としても積極的に役割を果たし、子供たちの生活や活動に参加すること。これは決して犠牲にしてはならないことだと思っています。

スクラムの仕事では、どんなことにやりがいを感じていますか?

自分のネットワークを活用して、革新的なアイデアを持つ情熱的な起業家を支援するのは、私が最も得意とすることです。それができる機会が豊富にあるのが、スクラムの魅力の一つだと思います。

ほとんどスタートアップは、顧客、投資家、アドバイザーなど、ビジネスを伸長させていく上で必要な登場人物が欠けていることが多いので、自分のコネクションによりそのギャップを埋め、成長を加速させることは、なによりもやりがいを感じます。

最近では、Zippin社に現在の Chief Revenue Officer のGary Jacobを紹介しました。投資先企業が優秀な人材を見つける手助けをすることに大きな満足感を感じています。

また、スタジオプログラムのメンター達が提供してくれるインサイトや新たな視点にも感謝しています。業界の中心にいるからこそわかる、新たな機会や現場のペインポイントを指摘してくれるので、プログラムの内容を机上の空論ではなく、実態に即したものにしていくことができます。

メンターシップの重要性や、優れたリーダーになるために必要なことについて教えてください。

私には何人かの素晴らしいメンターがいます。例えばコカ・コーラでの最初のマネージャーであるPeter Franklinもメンターです。Peterは、上司に求められるすべてのことを体現しており、私自身がチームのメンバーをサポートしたり、業界の人々をメンタリングする際には、この人を見習おうと思っています。

最近のメンターシップはかなり進化し、ネットワークや経験の共有がより重要になってきていると感じます。トップダウンのアプローチではなく、2人以上の個人がつながり、学びやインサイトをシェアしあうようなやり方も今後は増えていくでしょう。

また、2019年に行ったSPORTS TECH TOKYOでの活動を非常に誇りに思っています。アクセラレーターのあり方や、業界に与える影響を再定義することができたと思います。このプログラムを通じて、多くの優れた起業家達に出会うことができました。彼らと個人的にも仲良くなり、彼らの成長に少しでも関われることは、私にとっても意義深いことです。

2020年にスタートした「SmartCityX」では、新たな取り組みが複数はじまっています。あなたが思い描くスマートシティについて教えてください。

現実世界の課題を解決し、スマートシティのテクノロジーが『人々を第一に考えた』アプローチを続けることが、理想のスマートシティ作りには欠かせないと考えています。私たちは今、文字通りロケットや空飛ぶ車の世界に住んでいますが、私が最も重要だと考えているのは、テクノロジーを使って社会の変化に対応することで、都市をよりインクルーシブで、サスティナブル(持続可能)なものにしようとする取り組みです。2020年にジョージ・フロイドが殺害された場所から5マイルも離れていない場所に住んでいる私にとっては、『人々を第一に考えた』アプローチが、より現実感をもった取り組みとして感じられる内容ですし、そうあるべきだと思っています。

自由時間はどのように過ごしていますか?今でもスポーツしてますか?

フィットネスに関してはちょっとした変人だと思います(笑)。エクササイズバイクの Peloton では、ものすごい汗をかきながら、オンラインクラスに参加しています。Pelotonに加え、いつもランニングをしています。何も考えずに気分転換できるのが好きです。10月に開催されるツインシティマラソンにも参加予定です。

それから料理が好きです。最近のマイブームは、Traegerのスモーカー(燻製器)で肉を燻すこと。今年の夏はプルドポークやブリスケットが私の一押しでしたが、常に新しいレシピに取り組んでいます。

最後にスクラムで今後取り組んでいきたいことを教えてください。

スクラムスタジオは、スタートアップのメンタリティを持ちながら、チームメンバーそれぞれの専門性とこれまでの実績を活かし、パートナー企業に、実際のビジネスに繋がる機会を提供しています。スクラムの組織は柔軟で、幅広い分野で応用がきくプレイブックを持ち、ゆえに非常にダイナミックな方法でイノベーションを起こすことができます。この組織でメンバーと共に作り上げる未来が楽しみです。常に業界の一歩先を見ていきたいと思っています。

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