今週の注目5社:宇宙貨物輸送カプセル / 重機オペレーション自動化 / コンピュータービジョンモデル開発ツール / 大気水生成装置 / 家族日記アプリ

December 5, 2024 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。

1.「宇宙貨物輸送カプセル」Inversion

カテゴリ:HW/宇宙
ラウンド:Series A ($44M)
主な投資家:Adjacent, Spark Capital, Kindred Capital, Lockheed Martin Ventures, Y Combinator

宇宙から貨物を輸送する再突入カプセルの開発。

宇宙から地球上のどこへでも物資をオンデマンドで正確に配送する次世代物流システムの構築を目指すスペーステックスタートアップ。同社の「Ray」と呼ばれる自律型再突入機(カプセル)は、地球を周回しながら一瞬で大気圏に再突入し、山頂や離島などの僻地や海上などの遠隔地にも物資を1時間以内に配送することができるという。Y Combinatorが主催する2021年夏のバッチにも参加した注目スタートアップ。

2021年創業、本社はカリフォルニア州トーランス。Spark Capital等から今回調達した$44Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

2.「重機オペレーション自動化」Teleo

カテゴリ:SaaS/建設
ラウンド:Series A-III ($7M)
主な投資家:UP Partners, F-Prime Capital, Triatomic Capital, Trousdale Ventures, Trucks Venture Capital

重機のオペレーション自動化プラットフォーム。

ブルドーザーやホイールローダー、ダンプトラック、掘削機をはじめとする建設現場の重機を遠隔操作する技術を開発するスタートアップ。さまざまなメーカーやモデル、年代の重機を遠隔操作ロボットに変換するだけでなく、監視付きの自律型ロボットとしても機能するという。1人のオペレーターが現場から離れた快適なオフィスから複数の重機を同時に操作し、瞬時に切り替えることも可能。

2019年創業、本社はカリフォルニア州パロアルト。UP Partners等から今回調達した$7Mは、AI機能の強化に活用する予定。

3.「コンピュータービジョンモデル開発ツール」Roboflow

カテゴリ:SaaS/コンピュータービジョン
ラウンド:Series B ($40M)
主な投資家:Google Ventures, Amjad Masad, Craft Ventures, Guillermo Rauch, Jeff Dean, Y Combinator

コンピュータービジョンモデルを構築するための開発者ツール。

学習用データのアップロードからデータ整理、ラベリング、AIモデルの構築など、一連の作業を大規模な開発チームを抱えることなく実行できるプラットフォーム。欠陥製品の発見など、利用用途は多岐にわたる。John DeereやRIVIANなど、すでに2.5万社以上の企業・組織が同社のプラットフォームを導入し、100万人以上のエンジニアに利用されている。Y Combinatorが主催する2020年夏のバッチにも参加した注目スタートアップ。

2019年創業、本社はサンフランシスコ。GV等から今回調達した$40Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

4.「大気水生成装置」Aquaria

カテゴリ:HW/インフラ
ラウンド:Series A ($112M)
主な投資家:Bow Ventures, CiRi Ventures, Dick Gephardt, HF0, Mistletoe, Soma Capital, Umami Capital, Upwell Water

空気から水を生成する装置(AWG)の開発。

住宅や宿泊施設、商業施設向けに、持続可能で安全な給水ソリューションを開発するサスティナビリティスタートアップ。材料科学と熱交換技術を駆使した特許取得済みの大気水生成装置(AWG)は、エネルギー効率が高く手頃な価格で高品質の水を生産できるという。モジュール式のため拡張可能で、遠隔地にあるデータセンターをはじめ、水の供給にコストがかかる分野での代替ソリューションとして期待されている。

2021年創業、本社はサンフランシスコ。Soma Capital等から今回調達した$112Mは、サービスエリアの拡大に活用する予定。

5.「家族日記アプリ」Qeepsake

カテゴリ:App/ファミリー
ラウンド:Unattributed VC ($0.45M)
主な投資家:LaunchCapital

家族の思い出をデジタル日記として記録できるアプリ。

ユーザーはアプリで毎日質問される内容にテキストや写真、動画で回答するだけで、子育てに忙殺される日々でも簡単に家族との思い出を残すことができるアプリ。回答はアプリ内でデジタル日記として自動的に保存されるだけでなく、印刷してアルバムや本にすることも可能。これまでに5000万件以上の日記が保存されているという。価格は月額3.99ドル〜。

2015年創業、本社はニューヨーク。LaunchCapital等から今回調達した$0.45Mは、サービスの拡大に活用する予定。

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