今週の注目5社:地下高速道路 / カーボンネガティブウォッカ / ダイバーシティ臨床試験 / ノーコードアプリ開発 / AIインフラ検査

May 9, 2022 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。

1.「地下高速道路」The Boring Company

[Service/建設] The Boring Company
Series C ($675M) 8VC, Craft Ventures, DFJ Growth Fund, Founders Fund, Sequoia Capital, VY Capital, and Valor Equity Partners

地下トンネルを活用した交通インフラ開発。

都市の交通渋滞緩和のために、地下にトンネルを掘り高速道路を地下のループ内に配置する新たな交通インフラ計画。最初に建設予定の地下ネットワーク「Vegas Loop」はラスベガスの51の駅を結ぶ29マイルのループで、1時間あたり57000人を輸送できる見込みという。今回の資金調達によるバリュエーションは$5.675B。Elon Muskが創業した企業としても注目されている。

2017年創業、本社はフラッガービル(テキサス州)。Sequoia Capital等から今回調達した$675Mは、引き続き地下トンネルの建設費用に活用する予定。

2.「カーボンネガティブウォッカ」Air Company

[Commerce/飲料] Air Company
Series A ($30M) Carbon Direct, JetBlue Technology Ventures, Parley for the Oceans, and Toyota Ventures

大気中の二酸化炭素を活用したウォッカの開発。

工場などで発生する二酸化炭素を不純物のないアルコールに変換する独自の技術を使用し、「エアウォッカ」と呼ばれるカーボンネガティブウォッカを開発している。気候変動への取り組みを加速させる上で、現在では、アルコール飲料に加えて、ハンドサニタイザーやフレグランスなどカーボンネガティブな消費者向け製品のラインナップを拡充させている。

2019年創業、本社はニューヨーク。Carbon Direct等から今回調達した$30Mは、製品開発の加速に活用する予定。

3.「ダイバーシティ臨床試験」Reify Health

[SaaS/ヘルスケア] Reify Health
Series D ($220M) Adams Street Partners, Altimeter Capital, Battery Ventures, Coatue Management, Dragoneer Investment Group, and ICONIQ Growth

臨床試験の多様性を改善するプラットフォーム。

臨床試験の患者募集や登録を簡単に行うことができる臨床試験マネジメントプラットフォーム。特定のマイノリティコミュニティ(人種や民族)でも容易に治験プロセスに参加できるようにすることで、臨床試験時の多様性におけるギャップを改善することが可能という。すでに大手バイオファーマや世界中の何千もの研究機関で利用されている。今回の資金調達によるバリュエーションは$4.8B。

本社はボストン。Coatue Management等から今回調達した$220Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

4.「ノーコードアプリ開発」Glide

[App/ノーコード] Glide
Series A ($20M) Benchmark, First Round Capital, SV Angel, Undisclosed Angel Investors, and Y Combinator

ノーコードのアプリ開発プラットフォーム。

Googleスプレッドシート、Excel、またはAirtableのデータからノーコードで簡単に機能的なアプリやウェブサイトを作成できるプラットフォーム。すでに50万人以上のユーザーが当プラットフォームを利用して、レストランのメニューや従業員名簿、顧客リストなどの百万以上のアプリを構築しているという。Y Combinatorの2019年冬のバッチに参加。

2018年創業、本社はサンフランシスコ。Benchmark等から今回調達した$20Mは、サービスの拡大に活用する予定。

5.「AIインフラ検査」Sharper Shape

[SaaS/インフラ] Sharper Shape
Unattributed VC ($17M) Accel

AIを活用したインフラ検査プラットフォーム。

ヘリコプターやドローンに搭載したLiDARを活用し、送電線などのユーティリティ設備のメンテナンスに関するデータや、樹木の健康状態などの植生データを収集・分析するプラットフォーム。高解像度画像を利用して3Dモデルを作成、予測モデルを構築することで、インフラの欠陥の早期発見や最適な植生管理計画の作成に用いられているという。

2013年創業、本社はサンノゼ(カリフォルニア州)。Accel等から今回調達した$17Mは、サービスの拡大に活用する予定。

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