今週の注目5社:サスティナブル飲料水 / オンデマンド産後ケア / ロケットモーター / 交通データ分析SaaS / ディープラーニングインフラ

May 12, 2022 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。

1.「サスティナブル飲料水」SOURCE Global

[HW/飲料] SOURCE Global
Unattributed VC-II ($109M) Breakthrough Energy Ventures, and Material Impact

太陽光と空気から飲料水を生成する技術。

「Hydropanel」と呼ばれる太陽光発電パネルのような形状の装置で空気中の水蒸気を凝縮し、飲料水を生成するシステムを開発。凝縮する際に太陽光の熱を活用することで、安全かつミネラルを含んだ飲料水を生成することができるという。すでに50ヶ国以上で導入され、世界各地の水道インフラがない地域を中心に幅広く展開している。ビルゲイツのBreakthrough Energy Venturesも出資する注目スタートアップ。

2014年創業、本社はスコッツデール(アリゾナ州)。Material Impact等から今回調達した$109Mは、サービスエリアの拡大に活用する予定。

2.「オンデマンド産後ケア」Ruth Health

[Service/フェムテック] Ruth Health
Seed VC ($2.4M) City Light Capital, Cleo Capital, Crista Galli Ventures, Duro Ventures, Emmeline Ventures, Gaingels, Giant Ventures, Global Founders Capital, Pentas Ventures, Soma Capital, Techstars Ventures, Torch Capital, and Y Combinator

女性向けの出生前および産後ケアプラットフォーム。

妊娠中から産後にかけてのケアを中心としたバーチャルセッションを自宅から受けられる遠隔医療サービスを提供するフェムテックスタートアップ。骨盤底筋トレーニングや帝王切開後の回復、授乳カウンセリング、エクササイズなど、様々なプログラムが用意されている。1回のセッションは30分程度で$75〜。Y Combinatorが主催する2021年夏のバッチにも参加した注目スタートアップ。

2020年創業、本社はロサンゼルス。Giant Ventures等から今回調達した$2.4Mは、サービスの拡大に活用する予定。

3.「ロケットモーター」X-Bow Launch Systems

[HW/スペーステック] X-Bow Launch Systems
Series A ($27M) Broom Ventures, Crosslink Capital, Lockheed Martin Ventures, and Razors Edge Ventures

3Dプリントで作られた固体ロケットモーター。

独自開発した推進剤を利用することで、安全な飛行試験サービスを提供する固体ロケットモーター。低コストかつモジュラー式のため、ミッションに合わせて柔軟にカスタマイズ可能。すでにアメリカ政府や宇宙産業を顧客に持つ。国防総省からの寄付に加え、航空宇宙産業大手「Lockheed Martin Ventures」も出資している。

2016年創業、本社はアルバカーキ(ニューメキシコ州)。Crosslink Capital等から今回調達した$27Mは、製品開発およびチームの拡大に活用する予定。

4.「交通データ分析SaaS」GridMatrix

[SaaS/モビリティ] GridMatrix
Seed VC ($3.5M) 8VC, Alumni Ventures Group, Cota Capital, Intensity Ventures, The Y Startup Index, and Undisclosed Angel Investors

自治体向けの交通データ分析プラットフォーム。

既存のカメラやLiDARなどから取得したリアルタイムの交通情報(車両台数や速度、車間距離など)を画面上に即座に反映することで、信号機のパフォーマンス分析から大事故の発生現場など、定量化されたライブデータを自治体に提供。当プラットフォームを利用することで、都市の交通渋滞の解消や事故の防止、不必要な温室効果ガスの排出を防ぐことができるという。

2021年創業、本社はサンフランシスコ。8VC等から今回調達した$3.5Mは、海外展開の加速に活用する予定。

5.「ディープラーニングインフラ」Exafunction

[SaaS/AI] Exafunction
Series A ($25M) Founders Fund, and Greenoaks Capital Management

ディープラーニングを効率的に実行するためのインフラ開発。

GPUを仮想化することでハードウェアの使用率を5〜10倍向上させることができ、既存のリソースを有効活用しながらモデリングを高速化できるインフラの開発。コストも大幅に削減することが可能という。すでに自動運転車を開発する企業を顧客に持ち、大規模な自動運転車シミュレーションなどのアプリケーションで利用されている。

2021年創業、本社はサンフランシスコ。Founders Fund等から今回調達した$25Mは、チームの拡大に活用する予定。

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