今週の注目5社:バーチャルクリニック / 生鮮食品EC / 唾液診断センサー / コミュニティマネジメントSaaS / 次世代バッテリー

March 16, 2022 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。

1.「バーチャルクリニック」XRHealth

[Service/ヘルスケア] XRHealth
Unattributed VC ($10M) AARP, Bridges Israel, HTC, StartEngine Crowdfunding, and Undisclosed Investors

VRを用いたバーチャルヘルスケアソリューション。

VRを用いて患者が自宅から快適に治療を受けることができるヘルスケアソリューションを提供。リハビリや認知トレーニングなどのコンテンツを提供している。VRヘッドセット「VIVE」の開発を手がけるHTCとも提携し、医療機関向けのバーチャル診察ソリューションも発表している。VRテクノロジーを通じて、世界中の患者と臨床医をつなげることでヘルスケアメタバースの確立を目指しているという。

2016年創業、本社はボストン。AARP等から今回調達した$10Mは、サービスの拡大に活用する予定。

2.「生鮮食品EC」Weee!

[Commerce/フード] Weee!
Series E ($425M) Greyhound Capital, and SoftBank Group

アジア系生鮮食品ECサービス。

アジア系やヒスパニック系向けに生鮮食品をオンラインで販売するリテールテックスタートアップ。毎週500品以上の新製品が追加されるだけでなく、自前の倉庫とデリバリースタッフにより、翌日配送を可能にしている。現在、全米20都市でサービスを展開しており、月間アクティブユーザー数も直近1年間で1.5倍に拡大している。今回の資金調達によるバリュエーションは$4.1B。

2015年創業、本社はフリーモント(カリフォルニア州)。SoftBank Group等から今回調達した$425Mは、サービスエリアの拡大および開発費用に活用する予定。

3.「唾液診断センサー」Lura Health

[HW/ヘルスケア] Lura Health
Grant ($1M) National Science Foundation

唾液診断用のウェアラブルセンサーの開発。

唾液で簡単に健康状態をモニタリングできるセンサーを開発するヘルステックスタートアップ。歯に装着する小型のウェアラブルセンサーで、Bluetoothを通じてスマートフォンにデータが転送され、医師にも情報が共有される仕組み。口内の酸や電解質、グルコースなどの状態を継続的にモニタリングすることで、虫歯だけでなく糖尿病などの慢性疾患の予防への活用にも期待されている。

2016年創業、本社はケンブリッジ(マサチューセッツ州)。National Science Foundation等から今回調達した$1Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

4.「コミュニティマネジメントSaaS」Commsor

[SaaS/コミュニティ] Commsor
Series B ($50M) Atomico, Casey Neistat, Darren Murph, Des Traynor, Erica Kuhl, Felicis, Gina Bianchini, Holly Firestone, Julie Herendeen, Mariano Suarez-Battan, Seven Seven Six, Shana Sumers, SignalFire, Slack Fund, Tristan Pollock, Vlad Magdalin, and Zach Sims

コミュニティマネジメントに特化したプラットフォーム。

企業がユーザーなどのコミュニティを立ち上げ、アクションを詳細に分析し、コミュニティ戦略を推進するためのマネジメントプラットフォーム。チームメンバーのコミュニティへの帰属意識を高める製品も提供している。すでにNotion、Invision、Spendeskなどを顧客に持つ。今回の資金調達によるバリュエーションは$450Mとネクストユニコーンの1社。

2019年創業、本社はニューヨーク。Slack Fund等から今回調達した$50Mは、チームの拡大および製品開発に活用する予定。

5.「次世代バッテリー」OurNextEnergy

[HW/バッテリー] OurNextEnergy
Series B ($65M) Assembly Ventures, BMW i Ventures, Breakthrough Energy Ventures, Coatue Management, Flex, and Volta Energy Technologies

電気自動車向けの次世代バッテリーの開発。

「Gemini」「Aries」と呼ばれる高密度・高容量のバッテリーを開発中。昨年末に実施したテストではテスラのモデルSに独自に開発したバッテリーを搭載し、真冬にもかかわらず752マイル(約1210km)を走破したという。走行時の平均速度は時速55マイルで、現状のテスラに搭載されているバッテリーの2倍の走行距離にあたるという。

2020年創業、本社はノバイ(ミシガン州)。BMW i Ventures等から今回調達した$65Mは、工場の建設費用に活用する予定。

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