新年明けましておめでとうございます。
新年明けましておめでとうございます。
早いもので、この2月でScrum Venturesも6周年を迎えます。
日本での投資の開始、新事業 Scrum Studioの立ち上げ、新イベント Scrum Connectの開催とアクティブに動いた一年間を振り返ってみたいと思います。
投資
昨年からはついに日本での投資もスタートし、社会課題解決AIのExawizards、空席情報AIのVacan、そしてステルススタートアップ1社と計3社に投資を実行しました。いずれも素晴らしいビジョンとパッションを併せ持った起業家が率いる会社です。
シリコンバレーとはプレイヤーも環境も大きく異なる日本ですが、私自身が起業家だった頃と比べて、層が圧倒的に厚くなって来ているのは間違いありません。今年も日本で積極的に投資を行っていきたいと思いますので、「テクノロジーで社会を変えたい」と考えている起業家の方々、ぜひご連絡ください。
アメリカでは、MaasプラットフォームのMiles、不動産投資ブロックチェーンのRealtyBits、スマートアパートのIOTAS、ホテルチャットのGlowing、サプリコマースのLemonBoxの5社に新規で投資を行いました。6年目となったアメリカでの投資は、投資先も60社を越え、ソースや共同投資家も大きく変わり、さらに面白みが増して来ました。
今年は景気の後退を予想する声も多く、市場は大きく動きそうですが、Scrum Venturesでは、変わらず素晴らしい技術を持った起業家たちを支援し続けたいと思います。
スタジオ
投資事業に加え、昨年新たに立ち上げたのがスタジオ事業「Scrum Studio」です。
大きなアセットを持つ大企業と新しい技術でイノベーションを起こそうとするスタートアップを結びつけることで新しい化学反応を起こそうとする取り組みです。
昨年は、家電分野でパナソニックさんとのBeeEdge、ゲーム分野で任天堂さんとのSwitch + Tech、スポーツ分野で電通さんとのSPORTS TECH TOKYOと3つのプロジェクトが立ち上がりました。
いずれもまだ始まったばかりですが、着実に成果を産み始めています。
BeeEdgeでは、いよいよ一号案件となるホットチョコレートマシンのミツバチプロダクツが創業しました。Switch + Techでは、成果は非公表ながら、世界中から革新的な技術を持った企業が集まってきています。SPORTS TECH TOKYOでは、元NFL選手、MLB/NBAなど豪華なメンター陣が集まり、4月に東京で開催するイベントに向けてスタートアップの選定を進めています。
今年も、投資事業とスタジオ事業の両輪で、新しい価値、イノベーションを生み出していきたいと考えています。
イベント / 講演
昨年も多くのイベントで講演、登壇をさせていただきましたが、最大のハイライトは、11月に開催したScrum Connectです。
日米それぞれの投資先を集め、350を超える日本の大企業の幹部の方々にお集まりいただき、様々なセッション、そしてマッチングを行いました。
すでに、クロスボーダーで複数のパートナー事例が生まれつつあります。
今年も規模を拡大して開催予定ですので、ぜひお楽しみにしてください。
- 1月:特定非営利活動法人アイ・エス・エル(ISL)「世界のイノベーションの潮流と日本の挑戦を考える」(講演)
- 1月:東京ベンチャーキャピタル&イノベーション「VCとエンジェル投資家はエコシステムに何ができるか?」(パネル)
- 3月: ダイヤモンドオンライン 「日本企業はAI導入、データ解析で危機的に遅れている」(対談)
- 3月: ダイヤモンドオンライン 「AI時代の日本の戦い方は、デザインとキャラクターだ」(対談)
- 4月:Pionner Fund 「世界を変えるビジネスモデル『Yコンビネーター』その秘訣とは?」(講演)
- 4月:早稲田大学 「シリコンバレーで活躍するイノベータ―の素顔」(講演)
- 5月:Beyond 2020 Night Supervised 「世界へ羽ばたくアントレプレナーを育てる」(パネル)
- 6月:G1ベンチャー 「1兆円ベンチャーを育てるための着眼点」(パネル)
- 9月:Agenda note 「日本企業に見出している価値と可能性」(対談)
- 9月:Agenda note 「投資先を決めるために実践している情報収集術と思考法」(対談)
- 10月:早稲田大学 「アントレプレナーの時代」(講演)
- 10月:東京大学 研究イノベーション学会 「シリコンバレーから日本のアントレプレナーシップを見る」(講演)
- 11月:Tech Crunch Tokyo 2018 「スポーツ系スタートアップを支援する「SPORTS TECH TOKYO」が始動」(パネル)
- 11月:Tech Crunch Tokyo 2018 「空飛ぶクルマをどう実現するか、日米のキーパーソンに聞く」(パネル)
- 12月:Health 2.0 Asia – Japan 2018(審査員)
レポート
昨年は、「モビリティ」をテーマにしたレポートを発表しました。
2015年に発表したレポートを、多くのご要望に応える形でアップデートしたレポートです。たった3年間で大きく様変わりしたモビリティ業界の変化を見るという視点でも面白いレポートだと思います。
今年は少しテンポをあげてレポートを作っていきたいと考えているので、テーマのご要望があればぜひご連絡ください。
Tackle!
4年目に突入した「シリコンバレーの動向を一時間で知る」勉強会 Tackle!も、ついにのべ参加人数が2,000人を越えました。
ブログやレポートと同じで、長く続けている中で見えてくるものも沢山あるので、今年も地味に続けていきたいと考えています。
年明けは、1/25に東京、1/29にサンフランシスコで開催します。
年明けにLas Vegasで開催される CESの速報レビューなども取り上げる予定ですので、ご興味のあるかたはぜひご参加ください。
寄稿 / インタビュー
昨年も引き続き様々な媒体で寄稿をさせていただきました。
- 1月: 日経産業新聞WAVE 「大企業がスタートアップ買収 日本の産業、飛躍の年 」
- 1月: 日経産業新聞WAVE 「ウォルマートの挑戦」
- 2月: 日経産業新聞WAVE 「自動車が電車になる日 」
- 3月: 日経産業新聞WAVE 「しない」を生むAI」
- 4月:日経XTREND 「米国で普及率2割、毎日利用6割 「話しかける時代」はもうすぐ」
- 4月:Newspicks 「ウーバー事故と自動運転を再考する」
- 5月: 日経産業新聞WAVE 「コア事業に外部の知見」
- 6月:Newspicks 「【独自】シリコンバレーという、究極の「お見合いゲーム」の舞台裏」
- 6月:日経産業新聞WAVE 「米2社に見たAIの進化」
- 7月:日経産業新聞WAVE 「シェアビジネス進める規制を」
- 7月:週刊金融財政事情 「購入決定を後押しするEC分割払いサービス」
- 7月:プレジデント 「シリコンバレーで成功にいちばん近い日本企業の名前」
- 8月:週刊金融財政事情 「労使間でWin-Winの関係を築く出張削減プラットフォーム」
- 8月: 日経産業新聞WAVE 「アマゾン、「人」に回帰か 」
- 9月:週刊金融財政事情 「走った分だけ」- 1マイルごとに課金される自動車保険
- 9月:事業構想 「米国で台頭する「次のユニコーン」」
- 10月:週刊金融財政事情 「優秀な学生をマッチングする奨学金サービスのプラットフォーム」
- 10月:Newspicks 「【宮田拓弥】新しい成長産業「スポーツテック」が面白い」
- 10月: 日経産業新聞WAVE 「起業家ファースト」の実践
- 11月:週刊金融財政事情 「金融教育に役立つ子ども向けデビットカード」
- 11月:Newspicks 「日本発、次世代スポーツビジネスが動き出す」
- 12月: 日経産業新聞WAVE 「脚光浴びるスポーツテック」
ウォルマートが「テック企業化」を宣言し、「自動車が電車になる日」に向けてトヨタがソフトバンクと手を組み、AIが想像を超えるスピードで進化し、一方でアマゾンがAIから人に回帰し、と色々な変化のあった一年でした。
2019年も、さらに体制を拡充し、シリコンバレーと日本、スタートアップと大企業をつなぐ「Innovation Platform」として、さらに精進していきたいと思います。
7年目に突入するScrum Venturesをよろしくお願いします。
2019年元旦
スクラムベンチャーズ
ジェネラルパートナー
宮田拓弥