今週の注目5社:AI音声入力 / 次世代防火システム / ドローンUber Eats / 宇宙データセンター / 原子力業界向けAIアシスタント
一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。
1.「AI音声入力」Wispr Flow

日本語読み:ウィスパーフロー
カテゴリ:SaaS/AI
ラウンド:Series B ($280M)
主な投資家:Menlo Ventures, 8VC, Acrew Capital, Forerunner Ventures, Goodwater Capital, MVP Ventures, NEA, Neo Ventures, Notable Capital, Peak XV Partners, Plus Capital, Together Fund
AIを活用した音声入力ツール。
話しかけるだけで様々なアプリやデバイスで音声入力してくれるAIツールを開発するスタートアップ。タイピングよりも4倍早くテキストに変換でき、100以上の言語に対応している。また、文脈を理解して不要な単語を自動的に削除したり、句読点を追加したりと、自動で文章を編集する機能もあり、大量のメールへの返信などに利用されている。すでに1万社以上の企業を顧客に持つ。今回の資金調達によるバリュエーションは20億ドルとユニコーン企業の仲間入り。
2021年創業、本社はサンフランシスコ。Menlo Ventures等から今回調達した$280Mは、サービスの拡大に活用する予定。
2.「次世代防火システム」Sonic Fire Tech

日本語読み:ソニックファイヤーテック
カテゴリ:HW/防災
ラウンド:Seed VC-II ($15M)
主な投資家:The O.H.I.O. Fund, Khosla Ventures
超低周波音を利用した消火システム。
山火事の危険性が高い地域の住宅やレストランなどの商業施設向けに、人間には聞こえない超低周波音を利用した防火(消火)システムを開発するスタートアップ。元NASAの音響エンジニアが開発した特許技術で、水や化学薬品を使用せずに、人間の耳には聞こえない低周波音を用いて数秒以内に消火する環境にも優しく損害も発生しない防火ソリューション。初期段階の火災を鎮火させることで、大規模な山火事に発展するのを防ぐことが可能という。
2019年創業、本社はオハイオ州クリーブランド。Khosla Ventures等から今回調達した$15Mは、引き続き開発費用およびチームの拡大に活用する予定。弊社が運営する事業共創プログラム「Hokkaido F Village X(HFX)」の第2期採択スタートアップでもある。
3.「ドローンUber Eats」Zipline

日本語読み:ジップライン
カテゴリ:HW/モビリティ
ラウンド:Corporate Minority (NA)
主な投資家:Uber
自律型ドローンによる配送システム。
ワクチンなどの医療物資や日用品などを配送するための自律型ドローンシステムを構築するモビリティスタートアップ。すでに4大陸で事業を展開しており、20秒ごとに世界中のどこかに配送を行っているという。今回、Uberと提携することで、Uber Eatsの利用者は注文した商品を数分で受け取れるようになる。また、戦略的提携を通じ、最初のドローンによる配送は今年後半に開始し、2029年末までに1日あたり100万件のドローン配送を目指している。
2014年創業、本社はサンフランシスコ。Uberから今回調達した資金は、サービスエリアの拡大に活用する予定。
4.「宇宙データセンター」Starcloud

日本語読み:スタークラウド
カテゴリ:HW/宇宙
ラウンド:Series A-II ($250M)
主な投資家:Manhattan West Asset Management, 776 Capital, Benchmark, Cedar Capital, Cisco, EQT, Goanna Capital, NFX, NVIDIA, Soma Capital, Standard Capital
軌道上に構築された宇宙データセンター。
AI開発における電力不足への対応策として、宇宙空間(軌道上)にAIデータセンターの構築を目指すスペーステックスタートアップ。広大な土地や太陽光による豊富な電力供給、放射冷却を利用することで、サーバー稼働時の冷却に大量の水や空調設備を必要としないことなど、宇宙空間の特性を活かしたインフラ構築を目指している。Y Combinatorが主催する2024年夏のバッチにも参加した注目スタートアップ。NVIDIAが新たに出資者として加わり、今回の資金調達によるバリュエーションは23億ドル。
2024年創業、本社はワシントン州レドモンド。Manhattan West Asset Management等から今回調達した$250Mは、引き続き開発費用に活用する予定。
5.「原子力業界向けAIアシスタント」Atomic Canyon

日本語読み:アトミックキャニオン
カテゴリ:SaaS/エネルギー
ラウンド:Seed VC-III (NA)
主な投資家:NVIDIA, Plug and Play Ventures, Tim Buckley
原子力業界向けのバーチャルアシスタント。
原子力発電に特化した文書の検索機能や情報収集機能を備えるAIアシスタントを開発するエネルギーテックスタートアップ。「NIVA」と呼ばれるバーチャルアシスタントは、原子力関連文書に特化したモデルで、専門用語や略語、文脈を理解し、原子力発電業務をサポートしてくれる。規制当局への提出書類やガイドライン、ライセンスをはじめとする膨大な量の原子力関連文書の管理・活用の効率化が期待されている。
2023年創業、本社はカリフォルニア州パロアルト。NVIDIA等から今回調達した資金は、引き続き開発費用に活用する予定。









