今週の注目5社：没入型3Dディスプレイ / 生成AI動画制作 / 海藻バイオテック / AR工場ガイド / 補足的健康保険

December 13, 2023 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。

1.「没入型3Dディスプレイ」Magnetic 3D

カテゴリ：HW/XR
ラウンド：Seed VC (NA)
主な投資家：Draper Associates

没入型の3Dディスプレイプラットフォーム。

3DメガネやVR/ARヘッドセットなしで没入型の3Dコンテンツを楽しむことができる独自のLCDディスプレイを開発するスタートアップ。28インチの小型モニターから100インチの大型ディスプレイまで用意されている。すでにテーマパークやスタジアム、ホテル、航空宇宙をはじめとするさまざまな企業と提携し、CESやスーパーボウルなどでも多数の没入型コンテンツを披露している。

2004年創業、本社はニューヨーク。Draper Associates等から今回調達した資金は、サービスの拡大に活用する予定。

2.「生成AI動画制作」Pika Art

カテゴリ：SaaS/動画
ラウンド：Series A ($35M)
主な投資家：Lightspeed Venture Partners, Adam D’Angelo, Alex Chung, Andrej Karpathy, Ben’s Bites, Clem Delangue, Conviction Capital, Craig Kallman, Elad Gil, Homebrew, SV Angel

生成AIを活用した動画制作・編集プラットフォーム。

数行のテキストを入力したり、写真や画像をアップロードするだけで生成AIを使用して短い高品質の動画を作成してくれるプラットフォーム。「Pika 1.0」と呼ばれる新製品は、服装の変更やアイテムの追加などの編集機能に加え、アニメや映画などのさまざまなスタイルで動画を制作できるという。すでに50万人を超えるユーザーを持ち、毎週数百万本の動画が制作されている。

2023年創業、本社はカリフォルニア州パロアルト。Lightspeed Venture Partners等から今回調達した$35Mは、引き続き製品開発に活用する予定。

3.「海藻バイオテック」Cashi Cake

カテゴリ：Commerce/バイオテック
ラウンド：Seed VC-II ($3.7M)
主な投資家：Euglena, Hiroyuki Miyake, Kazutaka Mori, Masaki Yamamoto, Mitsubishi, Mitsui Sumitomo Insurance Venture Capital, One Aisa Lawyers, SMBC Venture Capital, Shinichi Takama, Yu Kaneko

海藻加工技術の開発。

海藻を加工する技術を用いて、食品や代替プラスチック容器、医療カプセルなどを展開するバイオテックスタートアップ。ロサンゼルスで和菓子D2C「MISAKY.TOKYO」や機能性飲料「OoMee」など、海藻を使ったフードテック事業を展開している。また、海藻から作り出した膜で高濃度アルコールを包み込む技術で、さまざまな素材に対応するプラスチック代替品の提供を目指している。

2019年創業、本社はロサンゼルス。Mitsubishi等から今回調達した$3.7Mは、サービスの拡大に活用する予定。

4.「AR工場ガイド」Squint

カテゴリ：SaaS/AR
ラウンド：Series A ($13M)
主な投資家：Sequoia Capital, Menlo Ventures

AR技術を活用したデジタル工場サポートプラットフォーム。

ARおよびコンピュータービジョン、機械学習を活用して工場の標準的な作業手順をデジタル化し、現場作業員が直感的に作業できる環境を提供するプラットフォームを開発している。スマホで動画を取りながら作業手順をデジタル化でき、新人作業員の研修や現場での運用、メンテナンスなどの日常業務をより迅速かつ安全に行うことができる。35以上の言語に対応しており、SiemensやVolvoなどを顧客に持つ。

2021年創業、本社はカリフォルニア州サンノゼ。Sequoia Capital等から今回調達した$13Mは、製品開発およびチームの拡大に活用する予定。

5.「補足的健康保険」Brella Insurance

カテゴリ：Service/保険
ラウンド：Series B ($28.7M)
主な投資家：Two Sigma Ventures

補足的健康保険サービス。

健康上の困難が経済的な困難につながらないように、一時的に現金が支払われる補足的健康保険プランを提供するインシュアテックスタートアップ。脳震盪や癌をはじめとする13,000以上の症状のいずれかと診断された際に補償が受けられるだけでなく、デジタル化により従来の複雑な請求・支払プロセスを簡素化することで必要なタイミングにサポートが受けられる仕組み。

2019年創業、本社はデラウェア州クレイモント。Two Sigma Ventures等から今回調達した$28.7Mは、サービスエリアの拡大に活用する予定。

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