今週の注目5社:プリペイド電力 / オンデマンド保険 / 産業IoT / コンテナ / 不動産投資マーケット

October 17, 2017 by Scrum Funding News
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今週も一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、面白いシリコンバレーのスタートアップを5つピックアップして紹介します。

1.「プリペイド電力」Angaza Design

2017-10-1601

[Service/エネルギー] Angaza Design
Series B ($10.5M) Emerson Collective, Rethink Impact, Salesforce Ventures, Social Capital and StartX

発展途上国のBOP向けに作られた、少額から使用できるプリペイド電力システム。

援助されたソーラーパネルを設置するための初期費用を持たず、未だに電力を満足に使用できない10億人を助ける電力システム。PAYG (Pay As You Go)と呼ばれる仕組みで、プリペイド携帯と同様に支払った分だけ電力を使え、モバイルウォレットから追加分を支払うことで使い続けられる。ポータブルのランタンから、テレビや冷蔵庫などの電化製品にも電力を供給できる高ワット数のソーラーシステムまで製品は多岐に渡る。既にアフリカ(サハラ南部)・ラテンアメリカ・アジア等の30ヵ国以上で、200万人以上にクリーンエネルギーを届けている。

2010年創業、本社はサンフランシスコ。Emerson ElementalやStanford StartX Fund等から今回調達した$10.5Mは、引き続き製品開発に活用する予定。

2.「オンデマンド保険」Slice Labs

2017-10-1604

[Service/保険] Slice Labs
Series A ($11.6M) Horizons Ventures, Munich Re/HSB Ventures, Plug and Play Ventures, Sompo Holdings, Tusk Ventures and XL Innovate

1日から利用できるシェアリングエコノミー向けのオンデマンド保険。

UberやAirbnb等のシェアリングサービスのホストを主なターゲットとしており、必要な日数だけ短期間から保険に加入することができる。例えば、Airbnbのホストの場合、アプリで保険加入が必要な日数(=ゲストが宿泊する日数)を選択するだけで、1日から保険に加入できる。費用は1日あたり平均$7と少額。宿泊後に家具の破損などの被害があった場合、写真と必要事項を記入したレポートを送信することで保険料が受け取れる仕組み。既にアメリカの26州に展開しており、売上は毎月2桁成長を遂げているとのこと。今年度末までには50州への展開を予定している。日本からは損保ホールディングスが出資をしていることで注目を集めている。

2015年創業、本社はニューヨーク。XL Innovate等から今回調達した$11.6Mは、サービスエリアの拡大に活用する予定。

3.「産業IoT」Foghorn Systems

2017-10-1602

[SaaS/IoT] Foghorn Systems
Series B ($30M) Darling Ventures, Dell Technologies Capital, GE Ventures, Honeywell Ventures, Intel Capital, March Capital Partners, Robert Bosch Venture Capital, Saudi Aramco Energy Ventures, The Hive and Yokogawa Electric

産業IoT向けのフォグコンピューティングプラットフォーム。

IoT製品の普及によって増加しているクラウドへのデータ一極集中を避け、デバイスの側で一部の演算や処理を実行するプラットフォーム。必要なデータのみをクラウドに送ることができるため、通信の遅延や揺らぎ、通信コスト増を防ぐことができる。また、現場の設備状況をリアルタイムで監視することで故障を検知したり、電力等のエネルギーマネージメントによる効率化も見込める。石油やガスの採掘、交通機関、ヘルスケア、スマートシティ、自動運転車等、様々な産業での活用が期待されている。Dell、GE、Honeywell、Intel、Boschに加え、日本からは横河電機が投資家として名を連ねている。

2014年創業、本社はマウンテンビュー。Intel CapitalやSaudi Aramco Energy Ventures等から今回調達した$30Mは、エンジニアの大規模な採用と海外展開に活用する予定。

4.「コンテナ」Docker

2017-10-1603

[Enterprise/ソフトウェア] Docker
Series E ($61.9M) AME Cloud Ventures, Greylock Partners and Trinity Ventures

オープンソースのコンテナ管理ソフト。

1つのOSにコンテナといわれる「独立したサーバと同様の機能を持つエリア」を複数作ることができるソフトウェア。コンテナはリソースの消費量が少なく、より多くの実行環境を同時に提供できるだけでなく、アプリケーションの更新および設定変更も自動化できるため、開発者に重宝されている。Mac, Windows, AWSなどにも対応しており、コンテナ管理ソフトのデファクトスタンダード。オンラインストア作成プラットフォームのShopifyでも活用されており、本サービスを通じて10万以上のオンラインストアの提供を可能にしている。時価総額は既に$1.3Bにのぼるとのこと。

2013年創業、本社はサンフランシスコ。Greylock Partners等から今回調達した$61.9Mは、法人向け営業活動の強化に活用する予定。

5.「不動産投資マーケット」Roofstock

2017-10-1605

[Marketplace/不動産] Roofstock
Series C ($35M) Bain Capital Ventures, Canvas Ventures, FJ Labs, Khosla Ventures, Lightspeed Venture Partners, Nyca Partners and QED Investors

一軒家を対象にした不動産投資のオンラインマーケットプレ イス。

株式の様に、サイトから一軒家を検索し購入するだけ。独自のアルゴリズムで、初期投資費用に加え、投資した際の月次キャッシュフローやIRR、5年間のリターンの合計金額等、投資判断に必要な情報を提供してくれるため、オンラインのみで投資判断を下せる。また、清掃等の管理も代行してくれるため、遠隔地でも投資が可能。購入後30日までは全額返金制度もあり、安心して投資できる。会員登録は無料で行うことができ、売買毎に売り手から2.5%、買い手から0.5%の手数料を徴収する。今年の第二四半期は、サイトに掲載された物件の44%が2週間以内に買い手がつき、30日以内にはほとんどの物件が購入されたとのこと。

2015年創業、本社はオークランド、従業員は65名。Bain CapitalやCanvas Ventures等から今回調達した$35Mは、サービスの拡大に活用する予定。

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