今週の注目5社:帽子型BCI / 危険作業ロボット / オンライン総合メディカルストア / 個人投資家向けAIエージェント / 医薬品製造自動化ロボ
一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。
1.「帽子型BCI」SABI

日本語読み:サビ
カテゴリ:HW/BCI
ラウンド:Seed VC-II ($50M)
主な投資家:Khosla Ventures, Accel, Ascend, Collaborative Fund, DST Global, Initialized Capital Management, Kevin Weil
帽子型のブレイン・コンピュータ・インターフェイス(BCI)。
非侵襲型かつ日常的に装着可能な帽子型BCIを開発するブレインテックスタートアップ。帽子の内部に1〜5mm程度のEEG(脳波)センサーを最大10万個搭載し、髪の上から微弱な神経信号を読み取る仕組み。センサーで捉えた神経信号はAIを用いて解析され、ユーザーの思考をAIエージェントへの作業依頼に変換してくれる。すでに1万人を超える人がウェイティングリストに登録しており、初期のプロトタイプは「CES 2027」で初公開される予定という。
2024年創業、本社はカリフォルニア州パロアルト。Khosla Ventures等から今回調達した$50Mは、引き続きチームの拡大および開発費用に活用する予定。
2.「危険作業ロボット」Minerva Humanoids

日本語読み:ミネルバヒューマノイズ
カテゴリ:HW/ロボット
ラウンド:Pre-Seed ($10M)
主な投資家:Credo, General Catalyst, Long Journey Ventures, Babylon Ventures, Chaotica, Codecademy, Compound, Founders Embassy, Hugging Face, Kaya Founders, MVP Ventures, RunwayVC, Tiny Ventures, Walter Ventures, YG Ventures
危険な作業現場を引き受けるヒューマノイドロボット。
災害現場や洋上のエネルギー施設、爆発物処理など、危険かつ過酷な環境での作業を人間の代わりに引き受ける遠隔操作型ヒューマノイドロボット「Roger」を開発するロボットテックスタートアップ。独自のAI制御システムである「Minerva Intelligence」でロボットのバランス維持や転倒からの回復をサポートすると同時に、訓練を受けた専門家が、VRヘッドセットを通じてロボットと同様の目線で周囲の状況を把握することで繊細なコントロールが可能という。今回の資金調達を機に、ステルスモードを脱却。
2025年創業、本社はサンフランシスコ。General Catalyst等から今回調達した$10Mは、引き続き開発費用に活用する予定。
3.「オンライン総合メディカルストア」General Medicine

日本語読み:ジェネラルメディシン
カテゴリ:Service/ヘルスケア
ラウンド:Series B ($120M)
主な投資家:Andreessen Horowitz, BoxGroup, Granger Management, Lilly, Matrix Partners, VXI Capital
オンラインのワンストップメディカルストア。
医薬品の購入から各種検査、遠隔医療の受診、専門医によるオンライン相談など、2900種類以上の製品および医療サービスを掲載するワンストップメディカルストア。ユーザーは検索してサービス内容を比較し、購入する仕組み。医療保険適用時と現金払いの両方の価格が事前に明示され、価格の透明性が担保されている。すでに数十万人の顧客を持つ。Amazonに買収されたオンライン薬局「PillPack」の創業チームが立ち上げたことでも注目されている。
2023年創業、本社はサンフランシスコ。Andreessen Horowitz等から今回調達した$120Mは、サービスの拡大に活用する予定。
4.「個人投資家向けAIエージェント」Catalyst

日本語読み:カタリスト
カテゴリ:App/金融
ラウンド:Seed VC ($30M)
主な投資家:Sequoia, Anti Fund, Coinbase Ventures, Jump Trading, Lux Capital, Peak XV Partners, Premji Invest
個人投資家向けのAI取引エージェント。
個人投資家の取引(売買)をサポートするAIエージェントを開発するフィンテックスタートアップ。ユーザーは、投資目標や方針などを自然言語で入力するだけで投資戦略を自動的に策定し、ワークフローを組み立ててくれる。最終的な売買はユーザーの承認が必要だが、市場予測に関するデータや株価に影響を与える各種関連ニュース、SNSの動向などのシグナルをリアルタイムに監視し、条件を満たすと通知が送られる仕組み。
2025年創業、本社はサンフランシスコ。Sequoia等から今回調達した$30Mは、サービスの拡大に活用する予定。
5.「医薬品製造自動化ロボ」Multiply Labs

日本語読み:マルチプライラボ
カテゴリ:HW/ロボット
ラウンド:Series B ($75M)
主な投資家:NantWorks, AstraZeneca, Casdin Capital, Fifty Years, Founders Fund, Legend Biotech, Lingotto, Lux Capital, Ora Global, Strange Ventures, Teradyne Ventures
医薬品製造の自動化ロボット。
クリーンルーム内における医薬品の製造工程を自動化するロボットプラットフォームを開発するヘルスケアテックスタートアップ。従来の手作業による精度のバラツキや汚染リスクを大幅に軽減しながら製造工程を最大100倍効率化し、コストを74%削減できるという。細胞・遺伝子治療から始まり、現在では抗体やmRNAなどの高度なバイオ医薬品の製造工程へと事業を拡大している。Y Combinatorが主催する2016年夏のバッチにも参加した注目スタートアップ。
2016年創業、本社はサンフランシスコ。Founders Fund等から今回調達した$75Mは、チームおよび製造能力の拡大に活用する予定。




