今週の注目5社:ロボットハンド / 求人検索AIエージェント / 貨物輸送ロケット / 海上監視・分析 / 次世代製鉄技術
一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。
1.「ロボットハンド」Tangent Robotics

日本語読み:タンジェントロボティクス
カテゴリ:HW/ロボット
ラウンド:Pre-Seed ($4.5M)
主な投資家:Fly Ventures, Toyota Ventures, Logos Fund, Sparked Ventures
ロボットの「器用な手」の開発。
光を利用した小型かつ高感度なタッチセンシング技術、人間の指先の動きを正確に追跡可能なハンドデザイン、微細運動能力の機械学習を組み合わせた器用なロボットハンドの開発を手掛けるスタートアップ。細かな部品の組み立てやネジの開け閉めをはじめとする、複雑かつ精度の高さが求められる手作業を自動化することが可能という。コロンビア大学からスピンオフした注目スタートアップ。
2025年創業、本社はニューヨーク。Fly Ventures等から今回調達した$4.5Mは、引き続き開発費用に活用する予定。
2.「求人検索AIエージェント」HiringCafe

日本語読み:ハイヤリングカフェ
カテゴリ:SaaS/HR
ラウンド:Pre-Seed ($6.8M)
主な投資家:Spark Capital, Nonfiction Capital, Silicon Gardens
AIエージェントを活用した求人検索プラットフォーム。
パーソナルリクルーターとして求職者にマッチした求人情報をリアルタイムに検索するプラットフォームを開発するHRテックスタートアップ。ユーザーが履歴書をアップすると、経歴やスキルをAIで解析し、キャリア目標にマッチした最新の求人情報を提示してくれる。企業の採用ページから直接情報を取得するため、広告費によるスポンサー求人や実際には採用する意図や予定がないゴーストジョブを排除することが可能という。すでに月間アクティブユーザーは200万人を超える。
2022年創業、本社はサンフランシスコ。Spark Capital等から今回調達した$6.8Mは、サービスの拡大に活用する予定。
3.「貨物輸送ロケット」Hop Aero

日本語読み:ホップエアロ
カテゴリ:HW/物流
ラウンド:Seed VC ($11M)
主な投資家:Initialized Capital Management, Jason Miller, Lunar Ventures, Outsized Ventures, Paul Graham, System.One, Y Combinator
貨物輸送に特化したロケット。
防衛用途などの二地点間輸送に特化した貨物ロケットを開発するスペーステックスタートアップ。自律型の極超音速貨物ロケット「Rook」は、過酷な環境下においても滑走路を必要とせず、数百マイル離れた紛争地域へ数分で物資を届けることを目指している。2027年半ばに実物大ロケットでの初試験飛行を予定しているという。Y Combinatorが主催する2026年夏のバッチにも参加した注目スタートアップ。
2024年創業、本社はカリフォルニア州オレンジ。Initialized Capital等から今回調達した$11Mは、チームの拡大および開発費用に活用する予定。
4.「海上監視・分析」Quartermaster

日本語読み:クォーターマスター
カテゴリ:HW/防衛
ラウンド:Series B ($140M)
主な投資家:Insight Partners, BoxGroup, First Round Capital, Operator Partners, Overmatch Ventures, Quiet Capital, Steel Atlas, TMV, Stifel Bank
AIを活用した海上の監視・分析プラットフォーム。
厳しい環境下でも作動する耐候性センサーおよびAIを活用した、海上監視・モニタリングプラットフォームを開発する防衛テックスタートアップ。「SmartMast」と呼ばれる高解像度カメラと無線機が一体となった機器を船舶のマストに取り付けるだけで、リアルタイムの海上データを取得可能。AIによる分析を通じ、近隣船舶の詳細な位置情報だけでなく、異常な行動を検知してアラートも出してくれる。現在、25か国で650隻以上の船舶にSmartMastが搭載されているという。
2023年創業、本社はバージニア州アーリントン。Insight Partners等から今回調達した$140Mは、製造能力の拡大に活用する予定。
5.「次世代製鉄技術」Hertha Metals

日本語読み:ヘルタメタルズ
カテゴリ:HW/製鉄
ラウンド:Series A ($133.65M)
主な投資家:Doerr Capital, Khosla Ventures, Clean Energy Ventures, Gates Frontier, Global Brain, IBAS program, Pear VC, Siemens Financial Services, Toyota Ventures
クリーンな次世代製鉄技術。
低品位などのあらゆるグレードの鉄鉱石から高性能鋼や高純度鉄を製造する次世代製鉄技術「Flex-HERS」を開発するマテリアルテックスタートアップ。従来の複数工程を要する製造方法とは異なり、天然ガスや水素を用いる単一工程の製鉄技術で、低コストかつクリーンな高純度鉄の生産が可能という。ほぼ全てを輸入に依存する、電気自動車などで不可欠なレアアース磁石の主原料である「高純度鉄」の米国内での安定供給に向けて期待されている。
2022年創業、本社はテキサス州コンロー。Doerr Capital等から今回調達した$133.65Mは、新工場の建設など製造設備の拡大に活用する予定。




