今週の注目5社:ブロックチェーンインフラ / フルフィルメントSaaS / アスリート動画分析 / 3Dアバター制作 / AIコーチング

April 27, 2022 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。

1.「ブロックチェーンインフラ」Blockdaemon

[Others/ブロックチェーン] Blockdaemon
Series C-II (NA) Citi Ventures, Invicta Growth, Salesforce Ventures, and Telstra Ventures

機関投資家向けのブロックチェーンインフラストラクチャ。

投資銀行やFortune500に名を連ねる大企業(機関投資家)が、仮想通貨のエコシステムに安全にアクセスするためのブロックチェーンインフラの開発。現在、Bitcoinをはじめとする50以上のブロックチェーンをサポートしており、NFTに関するAPI機能も追加されている。2021年の売上高は昨年対比12倍と急成長中。また、2022年1月時点のバリュエーションは$3.25Bとすでにユニコーン企業の1社。

2017年創業、本社はロサンゼルス。Citi Ventures等から今回調達した金額は、引き続き開発費用に活用する予定。

2.「フルフィルメントSaaS」Shipium

[SaaS/物流] Shipium
Series A ($27.5M) Insight Partners

ECブランド向けのフルフィルメントマネジメントプラットフォーム。

データモデリングを駆使し、最速かつ安価な配送ルートを自動的に選択してくれるフルフィルメントマネジメントプラットフォーム。在庫の量や配置場所の最適化に加え、運送会社の選択などを一気通貫で管理でき、ECブランドがAmazonのように迅速かつ安価に消費者に商品を届けることが可能。配達エリアはほぼ全米をカバーしており、直近の9か月で、1000万件近くの出荷を処理し、2022年末までに5000万件を超える出荷を処理する予定という。

2019年創業、本社はシアトル。Insight Partners等から今回調達した$27.5Mは、開発およびチームの拡大に活用する予定。

3.「アスリート動画分析」TraceUp

[Service/スポーツ] TraceUp
Series C ($47M) Lakestar, NextGen Venture Partners, Pelion Venture Partners, and Toba Capital

アスリートのプレー動画分析プラットフォーム。

ポータブルの広角カメラ、三脚および、各プレーヤーをトラッキングするためのGPSセンサー利用して、アスリートのプレー動画を撮影・分析するスポーツテックスタートアップ。特徴は、AIを活用することでアスリート毎にプレーが自動的に切り取られ、パーソナライズされた短い動画に編集される点。また、移動エリアのヒートマップや走行距離、最高速度などの個別指標も分析してくれる。すでに140万人以上のアスリートに利用されている。

2011年創業、本社はオースティン(テキサス州)。Pelion Venture Partners等から今回調達した$47Mは、チームの拡大に活用する予定。

4.「3Dアバター制作」Alter

[App/アバター] Alter
Unattributed VC ($0.26M) Andreessen Horowitz

メタバース向けの3Dアバター制作プラットフォーム。

数行のコードを入力するだけで容易に3Dアバターを作成できるプラットフォーム。オープンソースかつクロスプラットフォームのSDK(ソフトウェア開発キット)で、3Dアバターのプロフィール写真をアプリやゲームに簡単に取り入れることが可能。現在は無料で利用できるという。これまでにTwitterやGREEなどから資金を調達している注目スタートアップ。

2017年創業、本社はニューヨーク。Andreessen Horowitz等から今回調達した$0.26Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

5.「AIコーチング」Observe.ai

[SaaS/カスタマーサービス] Observe.ai
Series C ($125M) Menlo Ventures, Nexus Venture Partners, Scale Venture Partners, SoftBank Group, Undisclosed Investors, and Zoom Video Communications

コールセンター向けのAIコーチングプラットフォーム。

コールセンターの担当者と顧客とのやりとりを自然言語処理(NLP)を使用して分析し、改善点を提案してくれるプラットフォーム。沈黙や保留の時間、その理由を分析し、知識が足りないのか、今後はどのように回答すべきかをアドバイスしてくれる。優秀な担当者の回答を共有することで、トレーニングにも活用可能。2021年の売上高は昨年対比1.5倍で成長し、分析した会話量も3倍に拡大している。ビデオ会議プラットフォーム「Zoom」も出資者に名を連ねる。

2017年創業、本社はサンフランシスコ。SoftBank Group等から今回調達した$125Mは、サービスの拡大に活用する予定。

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