今週の注目5社:自宅用フィットネスミラー / オンライン家財保険 / 腸活サプリD2C / 国境監視システム / 不動産マーケットプレイス

July 13, 2020 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、面白い米国のスタートアップを5つピックアップして紹介します。

1.「自宅用フィットネスミラー」Mirror

[HW/フィットネス] Mirror
$500M by lululemon athletica

自宅でフィットネスが楽しめるミラー(ディスプレイ)。

ディスプレイ、スピーカー、カメラ、マイクなどを搭載した鏡のようにフラットなフィットネス用ミラー。バレエ、ヨガ、ボクシング、ピラティスなど、様々なフィットネスクラスに自宅から参加できるだけでなく、ミラー自体がユーザーのパフォーマンスを計測して表示してくれるため、自宅がパーソナルジムに早変わり。コロナ禍で需要は急増し、数万人のメンバーが月平均10〜15回ワークアウトをしている。2019年の売上高は$45Mで、今年は$100Mを超えるとも言われている。

ハーバード大学卒で、ニューヨーク・シティ・バレエ団のプロダンサーだったBrynn Putnamが創業、本社はニューヨーク。今回フィットネスアパレルブランドlululemonが$500Mで買収した。

2.「オンライン家財保険」Lemonade

[Service/保険] Lemonade
IPO(NYSE)

家財保険などを提供するオンライン保険サービス。

アプリを通じて、AIボットのMayaとチャットするだけで、90秒で保険に加入できる。保険金の支払いも3分で完了するユーザーフレンドリーな保険サービス。賃貸向けは月額$5〜、住宅所有者は月額$25〜から保険に加入できる。ユーザーの70%以上が35歳未満(ミレニアル世代が中心)で、90%が初めての家財保険をLemonadeで購入したという。上場初日の株価は一時2.4倍に急騰。SoftBankグループも出資する注目スタートアップ。

2015年創業、本社はニューヨーク。今回ニューヨーク証券取引所に上場した。

3.「腸活サプリD2C」Sun Genomics

[Biotechnology/マイクロバイオーム] Sun Genomics
Series A ($8.65M) Danone Manifesto Ventures, Human Longevity, Nascita Ventures, Pangaea Ventures and SOSV

パーソナライズされたプロバイオティクスサプリ。

腸内検査キットの分析結果(全ゲノムシーケンス解析)に基づき、カスタマイズされたプロバイオティクスサプリを提供。100%天然の素材を使用し、ビーガンやグルテンフリーにも対応、保存料も含まない。価格は検査キットとサプリのセットで$396〜。また、モバイルアプリを介して、腸の健康スコアをチェックしたり、ユーザーは継続的なモニタリングが可能。食品大手「Danone」のCVCも出資。

2016年創業、本社はサンディエゴ。Pangaea Ventures等から今回調達した$8.65Mは、採用および、全米での配送拡大や海外展開に活用する予定。

4.「国境監視システム」Anduril

[HW/防衛] Anduril
Series C ($200M) Andreessen Horowitz, Founders Fund, General Catalyst, Human Capital Partners and Lux Capital

防衛システムを開発する軍事スタートアップ。

「Lattice」と呼ばれる防衛システムは、監視タワーや赤外線センサー、AI、ドローンなどを組み合わせて国境や軍事基地の境界線を通過しようとする人間や移動物体を検知する。軍事や国境機関と30以上の連邦契約を結んでおり、200以上の自動監視塔を2020年に設置する計画という。VRヘッドセット「Oculus」の創業者、Palmer Luckeyが創業したスタートアップとしても有名。創業からわずか3年で、バリュエーションは$1.9Bと前回ラウンドの約2倍に成長。

2017年創業、本社はオレンジカウンティ(カリフォルニア州)。Andreessen Horowitz等から今回調達した$200Mは、引き続き開発およびサービスの拡大に活用する予定。

5.「不動産マーケットプレイス」Sundae

[Marketplace/不動産] Sundae
Series A ($16.6M) Founders Fund, QED Investors and Susa Ventures

手数料なしで不動産を転売してくれるマーケットプレイス。

失業や病気、離婚などのさまざまな理由を抱えていたり、老朽化や自然災害などで損傷した物件を現状のまま(修復せずに)販売できるサービス。売り手がオンラインで申請すると無料で査定をしてくれ、修理費用等を勘案した価格を提示。最短10〜60日以内にクロージングが可能。手数料は無料で、合意した時点で引越し費用など$10,000を前払いしてくれる。転売時に買い手から手数料を徴収する仕組み。現在カリフォルニア州南部でサービスを展開。

2018年創業、本社はサンフランシスコ。Founders Fund等から今回調達した$16.6Mは、引き続きサービスエリアの拡大に活用する予定。

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