今週の注目5社:アディティブ・マニュファクチャリング / ドライバー向けゲーム / ヘアエクステ / スクーターシェア / 緊急データ連携

November 21, 2018 今週の注目スタートアップ

今週も一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、面白いシリコンバレーのスタートアップを5つピックアップして紹介します。

1.「アディティブ・マニュファクチャリング」Origin

[HW/3Dプリンティング] Origin
Series A ($10M) DCM Ventures

アディティブ・マニュファクチャリングのプラットフォーム。

3Dプリンターでの大量生産を実現するためのオープンプラットフォーム。Apple、Google、Microsoft、Autodeskのエンジニアが設計したシステム(ソフトとハード)と、マテリアルネットワークを駆使し様々な材料(素材)を提供。直近では、ドイツの大手化学品メーカーBASFと提携し、新しいフォトポリマー素材の提供を受けるという。Scrum Venturesの投資先であり、スタンフォード大学やJoe Montanaも投資している。

2015年創業、本社はサンフランシスコ。DCM Ventures等から今回調達した$10Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

2.「ドライバー向けゲーム」Drivetime

[Game/音声] Drivetime
Seed VC ($4M) Access Ventures, Adam Foroughi, Canaan

車のドライバー向けの音声対応ゲーム。

世界初のドライバーを対象としたゲームを開発する会社。音声対応を活用し、ハンズフリーを実現。最初に提供するゲームは、ソーシャルトリビアゲーム。3つのトピックから好みのものを選択すると、友人や家族、同僚などの他のドライバーとペアリングしてくれる。7つの問題に多数正解した方が勝つゲーム。Zyngaの共同創業者Mark Pincusや本田圭佑も出資している。

2018年創業、本社はサンフランシスコ。Canaan等から今回調達した$4Mは、サービスの拡大に活用する予定。

3.「ヘアエクステ」Mayvenn

[Marketplace/サロン] Mayvenn
Series B ($23M) Andreessen Horowitz, Cross Culture Ventures, Essence Ventures, Impact America and Richelieu Dennis

ヘアエクステのオンライン販売サービス。

従来は消費者が自分でヘアエクステを購入し、美容院に持ち込んでいたため高価だったが、直接美容院(スタイリスト)が購入できるサービス。主なターゲットは黒人女性。既に、5万人以上のスタイリストネットワークを構築し、過去4年間での売上高は$80M。米国のヘアエクステ・ウィッグ市場は$6Bにのぼるという。Serena Williamsも投資している。

2013年創業、本社はオークランド(カリフォルニア州)。Andreessen Horowitz等から今回調達した$23Mは、ヘアスタイリング事業への展開に活用する予定。

4.「スクーターシェア」Spin

[Service/スクーター] Spin
$40M by Ford Motor Company

電動スクーターのシェアリングサービス。

アプリで近隣の電動スクーターを探し、解錠するだけ。ドックレス型で、利用料は1回のレンタルが$1、1分あたり$0.15の追加料金を支払う仕組み。全米9都市に加え、5大学でサービスを提供中。既に100万回以上の利用実績を持つ。Fordによると、米国では1日あたりの電動スクーターの乗車回数が24万件に達しており、1日の売上は$1Mという。本買収を通じ、今後18ヶ月以内に100都市に展開エリアを拡大予定。

2016年創業、本社はサンフランシスコ。今回、Fordのモビリティ部門「Ford Smart Mobility」によって買収された。

5.「緊急データ連携」RapidSOS

[Service/緊急] RapidSOS
Series B-II ($30M) CSAA Insurance Group, Forte Ventures, Highland Capital Partners, M12, Playground Ventures, Ralph de la Vega and Westly Group

緊急時のデータ(位置情報など)を連携可能にするプラットフォーム。

ウェアラブルデバイスの健康データや、スマートホームからの煙データ、モバイルデバイスからの位置情報などを緊急時対応者が迅速に把握できるプラットフォーム。初期対応のスピードや精度を向上させることが目的で、既に1500以上のセンターで配備されており、1億8000万人をカバーしているという。また、iPhone「iOS 12」では、米国の緊急通報番号である911に通報したユーザーは、初期対応者に位置情報を自動で共有できるようになっている。

2012年創業、本社はニューヨーク。Playground Ventures等から今回調達した$30Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

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