今週の注目5社:ソーシャルオーダー / eSports部活 / ARビデオ通話 / ペット薬局 / 開発プラットフォーム

June 18, 2018 今週の注目スタートアップ

今週も一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、面白いシリコンバレーのスタートアップを5つピックアップして紹介します。

1.「ソーシャルオーダー」Ritual Technologies

[App/オーダー] Ritual Technologies
Series C ($70M) Georgian Partners, Greylock Partners, Insight Venture Partners and Mistral Venture Partners

ランチやコーヒーなどを事前にオーダーできるアプリ。

お店に行く前にアプリで注文する機能に加えて、同じビルの人にピックアップをお願いできるPiggybackというソーシャル機能も持つ。ピックアップを引き受けた人は、ディスカウントやフリードリンクなどに使えるRitualのポイントがもらえる仕組み。既に44,500のチームがこのPiggybackを活用して、ランチ時の待ち時間や、ピックアップの時間を節約しているとのこと。現在、2500以上のレストラン・カフェが登録されている。

2014年創業、本社はトロント。Georgian Partners等から今回調達した$70Mは、サービスの拡大に活用する予定。

2.「eSports部活」PlayVS

[SaaS/eSports] PlayVS
Series A ($15M) Cross Culture Ventures, CrossCut Ventures, New Enterprise Associates, San Francisco 49ers and Science Media

高校生向けのeSportsプラットフォーム。

高校でeSportsを部活として導入するためのインフラ。高校版NCAA(全米大学体育協会)であるNFHSと提携し、今後全米19,500の高校でeSportsを導入予定とのこと。まずは今年の10月から18州5000校で、500万人以上の高校生に提供を開始する。eSportsは、スポーツをしない学生でも参加できるためプレイヤーの裾野が広いこと、施設などを必要とする従来のスポーツと比べて運営コストが安く済む利点がある。アメリカンフットボールチームのSan Francisco 49ersも投資している。

2017年創業、本社はサンタモニカ。New Enterprise Associates等から今回調達した$15Mは、製品開発及び、全米の高校への導入資金に活用する予定。

3.「ARビデオ通話」Panda Squad

[SaaS/AR] Panda Squad
Seed VC ($850K) Cyan Banister, David Byttow, Shrug Capital and Social Capital

音声認識を利用したARビデオ通話アプリ。

ビデオ通話中の言葉に反応してアニメーションが自動で起動するアプリ。例えば、通話中に「食べている」というと、「ピザ」のアニメーションが口の近くに現れたりする。また、お気に入りのキャクターに顔を変えたりすることもできる。現在200種類のアニメーションが利用可能。最終的な目標は、ビデオ通話を「リアルタイムのピクサー映画の様にする」ことだそう。

18歳にして既にシリアルアントレプレナーであるDaniel Singerが2017年創業、本社はサンフランシスコ。Social Capital等から今回調達した$850Kは、引き続き開発費用に活用する予定。

4.「ペット薬局」VetSource

[Service/獣医] VetSource
Series D ($50M) Bain Capital Ventures

ペット用のオンライン薬局サービス。

ペットオーナーが動物病院に行かなくても自宅まで薬を届けてもらえるサービス。オンラインで注文し、承認されたらメールか電話で通知される仕組み。後は自宅で受け取るだけ。全米50州の17,000以上の獣医と提携している。また、本プラットフォームを活用することで、獣医は処方箋管理だけでなく、ペットオーナーへのマーケティングやデータ分析など様々なサービスも受けられる。

2005年創業、本社はポートランド(オレゴン州)。Bain Capital Ventures等から今回調達した$50Mは、マーケティング及び開発費用に活用する予定。

5.「開発プラットフォーム」GitHub

[SaaS/開発] GitHub
$7.5B by Microsoft

オープンソースのソフトウエア開発プラットフォーム。

ソースコードの閲覧・共同編集や簡単なバグ管理、SNSなどの機能を備えた開発者向けのサービス。無料プランに加え、個人での使用は月額$7、チームでの利用は一人当たり月額$9から。ユーザー数は2,800万人、8,500万のリポジトリ、世界中180万以上の企業で活用されている。今回の買収により、AWS(アマゾンウェブサービス)に対抗する武器として、Microsoft Azureへの統合も視野に入れているとのこと。

2008年創業、本社はサンフランシスコ。Microsoftによって$7.5Bで買収された。

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