今週の注目5社:オンラインMD / パーソナルハンドブック / 保険トラッキング / セキュリティーチップ / 通勤ライドシェア

March 6, 2018 今週の注目スタートアップ

今週も一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、面白いシリコンバレーのスタートアップを5つピックアップして紹介します。

1.「オンラインMD」Indigo Fair

[Commerce/卸売] Indigo Fair
Series A ($12M) Forerunner Ventures, Khosla Ventures and Sequoia Capital

小規模小売店向けの商品仕入れプラットフォーム。

クラウドPoSなどのデータ分析を通じて厳選された売れ筋商品をオンラインで仕入れられるサービス。コスメや文房具、ジュエリーなど500以上のメーカーの商品を幅広く取り扱っている。商品は注文後7日以内にメーカーから直送される。売れた分だけ支払い、60日以内に売れなかった商品は無料で返品できる。メーカーから毎週何百ものアプリケーションが届く中、採用されるアイテムは5%程度とのこと。

元Squareのメンバーが2016年創業、本社はサンフランシスコ。Forerunner Ventures等から今回調達した$12Mは、サービス拡大に活用する予定。

2.「パーソナルハンドブック」Crystal Project

[Service/HR] Crystal Project
Series B ($5M) Birchmere Ventures, Falmouth Ventures, HubSpot and Salesforce Ventures

個人のプロファイルを作成してくれるサービス。

独自に開発したアセスメントやソーシャルメディアなどの分析を通じて、個人のパーソナルハンドブックを作ってくれる。例えば、企業の営業や採用担当者は、ハンドブックを通して相手の特性を事前に理解することでビジネスコミュニケーションを円滑に進めることができる。また、Chromeの拡張機能を活用してメールの添削をしたり、チームメンバーの関係性も分析してくれるとのこと。既にユーザーは数十万人を越え、顧客も2千社以上獲得している。

2015年創業、本社はナシュビル(テネシー州)。Salesforce Ventures等から今回調達した$5Mは、アセスメントの改良など、引き続きサービス開発に活用する予定。

3.「保険トラッキング」gabi

[Service/保険] gabi
Series A ($9.5M) A Capital, Canvas Ventures, Correlation Ventures, Northwestern Mutual Future Ventures, Project A Ventures and Securian Financial Group

ユーザーのライフステージに応じた保険を提案してくれるサービス。

ライフステージに応じて変化するニーズをとらえ(トラッキングし)、その都度、適切な保険(自動車・住宅)を教えてくれる。1分で簡易に登録ができ、無料で利用できる。成約時にコミッションを保険会社から徴収する仕組み。AIG、MetLife、GEICOなど20社以上の保険プランを比較し、割安なプランが使えるようになったタイミングで教えてくれる。ユーザーは平均$460節約できるとのこと。

2016年創業、本社はサンフランシスコ。Canvas Ventures等から今回調達した$9.5Mは、引き続きサービスの拡大に活用する予定。

4.「セキュリティーチップ」Dover Microsystems

[HW/チップ] Dover Microsystems
Seed VC ($6M) Draper Laboratory, Hub Angels Investment Group, Hyperplane Venture Capital and Qualcomm Ventures

サイバーセキュリティ対策を組み込んだプロセッサー。

パソコンや車・カメラ・ペースメーカーなど、あらゆるデバイスの中核となるプロセッサーにサイバー攻撃を防ぐ機能を配備。従来のソフトウェアによるサイバーセキュリティ対策ではなく、ハードウェア自体にサイバーセキュリティ対策を組み込むことで、インターネット経由のサイバー攻撃を未然に防ぐことができるとのこと。

2017年創業、本社はウォルサム(マサチューセッツ州)、従業員は現在15名。Hyperplane Venture Capital等から今回調達した$6Mは、マーケティング・営業担当の採用及び、引き続き製品開発に活用する予定。

5.「通勤ライドシェア」SPLT

[App/ライドシェア] SPLT
NA by The Bosch Group

通勤・通学時に相乗りサービスが利用できるアプリ。

主に企業や学校向けのアプリで、同じルートで通勤・通学する人たちを効率的につなぐ。独自のアルゴリズムで同乗者をマッチングし、最短ルートを計算・提示してくれる。現在、米国・メキシコ・ドイツで14万人がこのサービスを利用しているとのこと。自動車部品メーカーのBoschがライドシェア事業に参入した事例としても注目されている。2022年には、全世界のライドシェアリングの利用者数は現在より60%増加し、6億8,500万人に達するとのことで更なる参入も期待される。

2015年創業、本社はデトロイト。Boschによって買収された(買収金額は非公表)。

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