今週の注目5社: 自動車メッシュネット / 機械学習プラットフォーム / スタートアップDB / Web構造化AI / オンラインメンタルケア

今週も一週間の資金調達のニュースから、面白いシリコンバレーのスタートアップを5つピックアップして紹介します。

1.「自動車メッシュネット」Veniam

[HW/WiFi] Veniam
Series B ($22M) Cisco Investments, Verizon Ventures and Yamaha Motor Ventures

自動車やバスなどをWiFiホットスポット化するサービス。

ポルトガル発のスタートアップで、ポルトガル第二の都市ポルトではすでに600台のバス、タクシー、ゴミ収集車などに無料WiFiスポットを設置しており、35万人のユーザがいるという。今後、米国、シンガポールなどに地域を拡大していくという。将来的には収拾されるデータを活用し、気候、インフラ、人口などの予測に活用していく予定。

今回のラウンドでは、ポルトガルのネットワークをスポンサーしているVerizonなどの携帯キャリアと、日本からはヤマハが参加している。

2.「機械学習プラットフォーム」DataRobot

[Saas/AI] DataRobot
Series B ($33M) Intel Capital, NEA, New York Life Investments and Recruit Strategic Partners

機械学習を容易にビジネスに活用できるSaas。

金融、ヘルスケア、小売など、様々な分野において機械学習を導入して様々な予測モデルを構築できるプラットフォームを提供している。自社データを投入してからワンクリックで100のモデルを構築できるというスピードを強みにしている。

昨年人工知能研究所を発表したリクルートや大手生保のNew York Life Insuranceが投資をしている。

3.「スタートアップDB」Crunchbase

[Service/スタートアップ] Crunchbase
Series A ($2M) 8 Partners, Cowboy Ventures, Felicis Ventures, Salesforce Ventures and SV Angel

スタートアップの資金調達やVCの情報を集めたデータベース。

AOL傘下のTechCrunchからのスピンアウト。今回新たに月額$999からの「有料プラン」を正式に公開している。これを活用することで、Crunchbaseのデータを社内向けに活用したり、APIを利用してアプリケーションを構築したりできる。

すでに多くのコンサルティング会社やデータサービス会社に活用されているが、今回の資金調達で「スタートアップ情報DB」としてのポジションを確固たるものにするべく、開発チームを強化するという。

4.「Web構造化AI」Diffbot

[Saas/AI] Diffbot
Series A ($10M) Amplify Partners, Felicis Ventures and Tencent

様々なWeb上のデータを抽出し構造化するAIのSaas。

月額$299から活用でき、ウェブから自動でAPIを生成するサービスを提供している。同様のサービスよりも、構造化、分類などの部分で優れているという。Cisco、Adobeなどの大手企業も顧客で、様々な場所のコメントからユーザフィードバックをモニタリングしたり、価格比較、ユーザニーズの把握などに活用されているという。

同社は、これまでに、12億を超える人物、商品、場所などの構造化情報をインデックスしているという。

5.「オンラインメンタルケア」Lantern

[Service/ヘルス] Lantern
Series A ($17M) Mayfield Fund, SoftTech VC, Stanford University and UPMC

オンラインでメンタルセラピーを行うサービス。

問診をベースとして、それぞれの状況にあった専属のコーチが配置され、日々マンツーマンでセラピーを行ってくれる。今回、20の病院、3500人もの医師を抱える大手の医療機関であるUPMC (http://www.upmc.com/) から投資を受けたことで、今後、UPMCの医療システムとの連携、様々な企業の健保システムとの連携を積極的に行っていくという。

精神疾患を抱える患者は全米で成人の18%にものぼり大きな問題となっているが、医師不足があり、対応できていないという。

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