ロボットのプラットフォームもGoogle。DARPA Robotics Challenge。
現在日本でも公開中のSF映画「チャッピー」は、ふとしたきっかけで人間並みの知性を持った人工知能が組み込まれてしまったロボットが主人公。いろいろなコトやコンテキストを学習していき、自分の感情を持つようになる人工知能がストーリーの根幹ですが、その人間並み(以上?)にしなやかな運動性能を持った二足歩行ロボットとしての性能も見ものです。
先日カリフォルニアで開催されたDARPA Robotics Challengeの決勝戦に参加したロボットたちは、このチャッピーを想起させます。DARPA Robotics Challengeは、福島の原発事故から考案されたイベントで、世界中から24のチームが参加して開催されました。
《動画:決勝戦》
二足歩行のロボットが、車を運転する、瓦礫の中を歩く、ドアを開ける、バルブを締める、階段を上るなど、原発事故を想定して設定された課題をこなしていきます。そして、いくつかの課題は当日になって教えられるため、事前にトレーニングを積んでいるだけではダメで、柔軟性も求められます。
実際は、動画にもあるように途中で転んでしまうものも多く、まだまだチャッピーの世界は遠いようにも感じますが、優勝して$2Mの賞金を手にした韓国のKAISTのチームを始め、時間はかかりながらも全てのタスクに成功したロボットもありました。
決勝戦の動画を見ていると、いくつかのロボットは非常に似たデザインをしていることに気づきます。それらのロボットは、Googleが2013年に買収したBoston Dynamics社が開発したAtlasという二足歩行ロボットをベースに使っているのです。
Boston Dynamicsというと、四足歩行で歩き回るBigDogが有名ですが、二足歩行の分野でも研究をリードしています。先日、Google I/OでIoTのOS「Brillo」を発表したばかりのGoogleですが、その先に来る「ロボットの世界」においてもGoogleは着々とプラットフォームのレイヤーとしての足場固めを進めているようです。
最近のもう一つのロボット映画「Ex Machina」は、Googleの創業者が主人公とも言われていますが、ロボットが学習する教師データをGoogle Photoを通じて世界中から今この瞬間も膨大に集め続けているGoogleが、ハードとソフトの両面からロボットの世界においても重要な役割を占めることは恐ろしくもあります。
資金調達
「レシピ付定期フードデリバリー」のBlue Apron、「データビジュアリゼーションSaaS」のArcadia Data、「Dockerデータ分析」のPachydermなどが新たに資金調達しました。
レシピ付きの食材を自宅に届けるBlue Apronは、2013年創業ながら今回$2Bの時価総額で$135Mを調達しました。すでに月間300万食(年商$350M程度)の規模にまで達しているということで、この半年で約3倍の規模に急成長しているようです。
Arcadia Dataは、Hadoopのデータビジュアリゼーション。データが大量かつ複雑になる中で表現の部分はさらに重要なポイントになってきています。
[Service/食品] Blue Apron
Series D ($135M) Bessemer Venture Partners, First Round Capital
「レシピ付定期フードデリバリー」
[SaaS/分析] Arcadia Data
Series A ($11.5M) Mayfield Fund, Intel Capital and Blumberg Capital
「データビジュアリゼーションSaaS」
[SaaS/分析] Pachyderm
Seed VC ($2M) Blumberg Capital, CrunchFund, Data Collective
「Dockerデータ分析」
[Enterprise/データ] Spire
Grant ($2.9M) Scottish Enterprise
「衛星データ」
[Service/ラジオ] 8tracks
Debt ($2.5M) Silicon Valley Bank
「キュレーションラジオ」
M&A
[Commerce/チケット] Front Gate Tickets
N/A by Ticketmaster
「Fesチケットプラットフォーム」
[App/コンテンツ] SnapGuide
N/A by Brit + Co
「ハウツーガイドアプリ」