公共交通機関なんて要らない。Lyft Lineの躍進。

March 24, 2015 スクラム代表・宮田ブログ

先日楽天をリードとして新たに530Mを調達したことで話題となったライドシェアリングサービスのLyftですが、創業者でCEOのLogan GreenがSXSWのKeynoteでいくつか面白いデータを紹介していました。

一つは、売り上げが予想以上に大きいこと、二つ目は新サービス 「Lyft Line」がものすごく伸びていることです。

売り上げは、2015年度の目標がグロスで1.2B、ネットで300M。2016年はそれぞれ2.7B、700Mとしています。巨額調達をして拡大を進めるUBERにかなり押されているイメージでしたが、アメリカ国内のみでこの数字はかなり優秀と言えるでしょう。2016年には黒字化も見えているようです。

また、去年始まったばかりの「Lyft Line」が爆発的に伸びているようです。従来のLyftはドライバー登録した誰かの車に乗せてもらうライドシェアリングサービスでしたが、Lyft Lineはさらに乗る側もシェアする「シェアリングのシェアリング」サービス、つまり、Lyft Lineを呼ぶと目的地に連れているってもらえるのですが、途中で同じ方向に行きたい人がいると遠回りをしていその人を乗せてから行くというモデルです。

ちょっと時間はかかるのですが、圧倒的に割安(現在は割引があり $5固定)なため多くの利用を集めているようです。なんと、San Franciscoでは通常のLyftを抜いて、Lyft Lineが最も使われているというのは驚きです。Lyft Lineはその低価格もあり、タクシーの代替ではなく、公共交通機関と比較して利用するユーザも多いということです。

確かに、街を走っている車のほとんどがLyftのドライバー登録をして、データ分析を基にLyft Lineで町中を走り回れば、公共交通機関もよりも最適化された交通手段となる時代がくるのかもしれません。

 

「フードデリバリー」のDoorDash、「コラボレーションデザイン」のFiftyThree,「空間ビッグデータ」のOrbital Insightなどが新たに資金調達しました。

DoorDashは、地元の様々なレストランの料理を$6の手数料でデリバリーしてくれるサービス。創業わずか2年で時価総額600Mの評価、今回KPCBのJohn Doerrを取締役として迎えました。

FiftyThreeは、様々なクリエイター向けのツールを提供するスタートアップで、最近リリースしたコラボレーションツールMix(動画) が急速に伸びているということで今回大型の調達をしたようです。

 


資金調達

[Service/宅配] DoorDash
Series B (Mar 17, 2015; $35M; Valuation: $600M) KPCB
「フードデリバリー」

[Service/ソーシャル] FiftyThree
Series B (Mar 17, 2015; $30M) New Enterprise Associates
「コラボレーションデザイン」

[SaaS/データ] Orbital Insight
Series A (Mar 16, 2015; $8.7M) Google Ventures, Sequoia Capital, Lux Capital
「空間ビッグデータ」

[Enterprise/分析] Fundbox
Series B (Mar 19, 2015; $40M) Khosla Ventures, General Catalyst Partners
「小規模事業者向け会計分析」

[Service/ソーシャル] Pinterest
Series G (Mar 16, 2015; $367.1M; Valuation: $11bn ) Bessemer Venture and a16z
「ヴィジュアルソーシャルサービス」

 


M&A

[Service/書籍] OverDrive
$410M by Rakuten.
「図書館向け電子書籍配信」

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