今週の注目5社:リサイクルロボット / 米国移民向けネオバンク / 倉庫自動化ロボット / リアルタイム音声生成AI / 蚊抑制技術

March 25, 2025 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。

1.「リサイクルロボット」EverestLabs

日本語読み:エベレストラボ
カテゴリ:HW/ロボット
ラウンド:Series B ($9.67M)
主な投資家:Benhamou Global Ventures, Translink Capital

AIを活用したリサイクルロボットの開発。

AIやロボット工学を駆使したリサイクル材料識別ロボットを開発するサスティナビリティスタートアップ。3Dビジョンシステムを活用してベルトコンベアを流れるリサイクル材料の画像をキャプチャし、コンピュータービジョンおよびディープラーニング技術で、包装の種類やサイズなどを識別、仕分けするという。また、ロボットアームのサイズも小さく、既存のリサイクル材料回収施設に即座に導入可能。

2018年創業、本社はカリフォルニア州フリーモント。Translink Capital等から今回調達した$9.67Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

2.「米国移民向けネオバンク」Zolve

日本語読み:ゾルブ
カテゴリ:Service/金融
ラウンド:Series B ($251M)
主な投資家:Creaegis, Accel, DG Daiwa Ventures, DST Global, GMO Venture Partners, HSBC, Lightspeed Venture Partners, SBI, Sparta Group

アメリカ移民向けのネオバンクサービス。

新たにアメリカへ渡航・移住する人向けにクレジットカードなどの金融サービス(ネオバンク)を提供するフィンテックスタートアップ。ユーザーの自国での信用履歴を利用することでリスクを引き受け、当座預金口座やクレジットカードサービスを提供する仕組み。自動車ローンから始め、現在は個人ローンや教育ローンにもサービスを拡大している。これまでに75万人の顧客を獲得し、12億ドル以上の取引を処理しているという。

2020年創業、本社はテキサス州ヒューストン。Creaegis等から今回調達した$251Mは、海外展開の加速に活用する予定。

3.「倉庫自動化ロボット」Dexterity

日本語読み:デクステリティ
カテゴリ:HW/ロボット
ラウンド:Series C ($95M)
主な投資家:Lightspeed Venture Partners, Sumitomo

物流業界の倉庫内作業を自動化するロボット。

荷物のピッキングに加え、商品の移動、ダンボールへのパッキングなど、倉庫作業を自動化してくれるフルスタックロボットシステムを開発するスタートアップ。2本のロボットアームを備え、人間のような器用さを持つロボットは、トラックやコンテナへの荷物の積み込み(積み下ろし)や、AIを活用した小包の選別作業を効率的に行うことが可能。今回の資金調達によるバリュエーションは$1.65B。

2017年創業、本社はカリフォルニア州レッドウッドシティ。Lightspeed Venture Partners等から今回調達した$95Mは、チームの拡大および製品開発に活用する予定。

4.「リアルタイム音声生成AI」Cartesia

日本語読み:カルテシア
カテゴリ:SaaS/AI
ラウンド:Series A-II ($64M)
主な投資家:Kleiner Perkins, A* Capital, Dell Technologies Capital, Factory, Greycroft, Index Ventures, Lightspeed, Samsung Ventures

リアルタイムの音声生成AI技術。

音声に特化したリアルタイムの生成AIモデルを開発するAIスタートアップ。「Sonic」と呼ばれる低レイテンシーの音声モデルは、3秒の音声データから即座に音声クローンを生成し、独特な話し方やアクセント、感情などを加味して忠実に音声を再現することが可能という。現在数万人以上の顧客に使用されている。Stanford大学のAIラボから誕生したサービスとしても注目されている。

2023年創業、本社はカリフォルニア州デイリーシティ。Kleiner Perkins等から今回調達した$64Mは、サービスの拡大に活用する予定。

5.「蚊抑制技術」Synvect

日本語読み:シンベクト
カテゴリ:Biotechnology/ヘルスケア
ラウンド:Seed VC ($3M)
主な投資家:Antler, Bill & Melinda Gates Foundation, NuFund Venture Group, Redbud Brands

蚊の繁殖能力を抑制する技術。

CRISPR技術を活用し、蚊の繁殖能力を抑制するソリューションを開発するバイオテックスタートアップ。ゲノム編集技術で不妊の雄蚊を生産して野生に放つことで、1回しか交尾しない雌蚊は繁殖が阻止され蚊の個体数を抑制することが可能という。マラリアなどの蚊媒介感染症に対し、殺虫剤などの化学薬品を使用することなく環境に優しい形で対処することが可能。カリフォルニア大学サンディエゴ校からのスピンオフ。

2022年創業、本社はサンディエゴ。Antler等から今回調達した$3Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

 


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