今週の注目5社:フード自販機 / 警察向けデータ分析 / 3Dコンテンツ創作ツール / 自律型コーディングシステム / インプラント神経痛治療

March 20, 2025 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。

1.「フード自販機」Crave Robotics

日本語読み:クレイブロボティクス
カテゴリ:HW/ロボット
ラウンド:Seed VC-II ($2M)
主な投資家:500 Global, Onus Global Fulfillment Solutions, Sanpu Travel Group, SparkLabs

冷凍食品を利用したフード自販機の開発。

ホテルや大学向けにフード自販機を開発するフードテックスタートアップ。「CraveBot」と呼ばれる、3分以内に調理済みの温かい食事を提供する自動販売機を開発している。コールドチェーン物流システムを通じて補充される食事はマシン内で冷凍保存される仕組み。ホテルの宿泊客や大学生は朝食やデザートなどの軽食、夕食のメイン料理などを一日を通して購入可能。すでにHilton、Hyatt、Marriottなどのホテルに導入されている。

2023年創業、本社はカリフォルニア州サンディマス。500 Global等から今回調達した$2Mは、サービスエリアの拡大に活用する予定。

2.「警察向けデータ分析」Peregrine

日本語読み:ペレグリン
カテゴリ:SaaS/行政
ラウンド:Series C ($190M)
主な投資家:Sequoia Capital

警察向けのデータ分析プラットフォーム。

警察をはじめとする公共安全機関向けにリアルタイムの意思決定を支援するデータ分析プラットフォームを提供するGovtech(ガブテック)スタートアップ。携帯電話の位置情報や逮捕歴・ナンバープレート・監視カメラの映像など、警察内に散在する情報を一元管理し、検索・分析するソフトウェアを開発。昨年ニューオーリンズで開催されたスーパーボウルの際にも活用されたという。今回の資金調達によるバリュエーションは25億ドルでユニコーン企業の仲間入り。

2018年創業、本社はサンフランシスコ。Sequoia Capital等から今回調達した$190Mは、サービスの拡大に活用する予定。

3.「3Dコンテンツ創作ツール」Intangible

日本語読み:インタンジブル
カテゴリ:SaaS/3D
ラウンド:Seed VC ($4M)
主な投資家:Crosslink Capital, SPEEDRUN, Karman Ventures

AIを活用した3Dコンテンツ創作ツール。

テキストでプロンプトを入力するだけで、簡単に3Dコンテンツが作成できるプラットフォーム。複雑なコーディングなしに、AIを活用して都市や風景など様々な3Dシーンを作成できる。さらに人物や木々、道路、車両など、6000種類以上の3D素材を備えたライブラリから3Dキャンバスにドラッグアンドドロップするだけでシーンをカスタマイズ可能。また、カメラアングルを操作したり、シーンの順番も整理できるという。

2024年創業、本社はサンフランシスコ。Crosslink Capital等から今回調達した$4Mは、引き続き製品開発およびチームの拡大に活用する予定。

4.「自律型コーディングシステム」Reflection AI

日本語読み:リフレクションエーアイ
カテゴリ:SaaS/AI
ラウンド:Series A ($130M)
主な投資家:Carolina Research Ventures, Lightspeed Venture Partners, Alexandr Wang, NVentures, Reid Hoffman, SV Angel, Sequoia Capital

自律型コーディングシステムの開発。

自律型コーディングシステムの開発を通じてスーパーインテリジェンス(人間の能力を超越するAI)の実現を目指すスタートアップ。AlphaGoを開発した元DeepMindの研究者であるIoannis Antonoglou氏とMisha Laskin氏によって設立されたことでも注目を集めている。公開情報は少ないが、今回の資金調達を通じてステルスモードを脱却した。

本社はニューヨーク。Lightspeed Venture Partners等から今回調達した$130Mは、引き続き製品開発およびチームの拡大に活用する予定。

5.「インプラント神経痛治療」Nervonik

日本語読み:ナーボニック
カテゴリ:Biotechnology/医療機器
ラウンド:Series A ($13M)
主な投資家:U.S. Venture Partners, Correlation Ventures, Foothill Ventures

慢性疼痛治療のための神経調節インプラント技術。

慢性疼痛を緩和するための次世代型末梢神経刺激(PNS)デバイスを開発するメディカルテックスタートアップ。低侵襲な小型ワイヤレスデバイスを痛みを感じる患部の末梢神経近くに配置することで、オピオイドを使用しない治療が可能という。アプリを通じて設定を調整したり、インプラントデバイスからデータを収集することもできる。現在、FDA承認に向けて開発を進めている。

2020年創業、本社はロサンゼルス。U.S. Venture Partners等から今回調達した$13Mは、引き続き開発費用に活用する予定。


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