今週の注目5社:自動運転配送車 / 高齢者ケアプラットフォーム / リアル脱出ゲーム検索 / AI動画検索 / 診療記録プラットフォーム
一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。
1.「自動運転配送車」Faction
カテゴリ:HW/モビリティ
ラウンド:Series A (N/A)
主な投資家:TDK Ventures, Ducera Partners, Fifty Years Fund, Trucks VC
三輪の自動運転配送車。
遠隔操作技術と「DriveLink」と呼ばれる自動運転システムを組み合わせた三輪のEV(電気自動車)を開発するモビリティスタートアップ。オートバイの手頃な価格と操作性、自動車の速度と性能を持ち合わせた小型EVで、ラストワンマイルの配送オペレーションや都市部の交通システムの刷新が期待されている。Y Combinatorが主催する2021年冬のバッチに参加した注目スタートアップ。
2020年創業、本社はサウスサンフランシスコ。TDK Ventures等から今回調達した資金は、引き続き開発費用に活用する予定。
2.「高齢者ケアプラットフォーム」Sage
カテゴリ:SaaS/シニアテック
ラウンド:Series A ($15M)
主な投資家:Maveron, ANIMO Ventures, Distributed Ventures, Goldcrest Capital
高齢者ケアオペレーションの効率化プラットフォーム。
介護チームがアプリを活用した効率的なコミュニケーションを通して、高齢者ケアを改善するプラットフォーム。高齢者の呼び出し(アラート)対応や、タスクの共有・優先順位付けなどがチーム内で簡単に共有できる。また、ニーズの傾向分析や人員配置のためのデータ分析なども提供してくれる。燃え尽き症候群による介護士の離職率を最大40%防ぐことができるという。
2020年創業、本社はニューヨーク。Maveron等から今回調達した$15Mは、新機能などの開発費用に活用する予定。
3.「リアル脱出ゲーム検索」Morty
カテゴリ:App/エンタメ
ラウンド:Seed VC ($2.2M)
主な投資家:ANIMO Ventures, General Catalyst, Protagonist, Unpopular Ventures, Wedbush Ventures, Wonder Ventures
リアル脱出ゲームを体験できる施設を検索するアプリ。
世界中にあるリアル脱出ゲームやお化け屋敷などの体験型エンタメ施設を検索できるアプリ。ユーザーはアプリ内で撮影した写真を投稿したり、体験した内容を共有することができる。また、今後行きたい施設のリストなども作成可能。すでに4000件以上のアトラクションが掲載され、ユーザーは40万回以上のアクティビティを経験、30万件以上の評価やレビューが書き込まれているという。
2020年創業、本社はロサンゼルス。ANIMO Ventures等から今回調達した$2.2Mは、サービスエリアの拡大に活用する予定。
4.「AI動画検索」Twelve Labs
カテゴリ:SaaS/動画検索
ラウンド:Seed VC-III ($10M)
主な投資家:Intel, Korea Investment Partners, NVentures, Samsung NEXT
AIを活用した動画検索プラットフォーム。
NLP(自然言語処理)やコンピュータービジョン技術を融合し、文脈に応じた動画を検索できるプラットフォーム。動画内に登場する人物やその発言内容(スピーチ)、アクション、オブジェクト、音声など、動画内の情報を抽出して識別できるため、ユーザーは入力した検索ワードに該当する特定のシーンを複数の動画内から正確に探すことが可能。すでに1万7千人以上の開発者に利用されているという。
2021年創業、本社はサンフランシスコ。Intel等から今回調達した$10Mは、引き続き開発費用に活用する予定。
5.「診療記録プラットフォーム」Abridge
カテゴリ:SaaS/ヘルスケア
ラウンド:Series B ($30M)
主な投資家:Spark Capital, American College of Cardiology, Bessemer Venture Partners, CVS Health Ventures, Kaiser Permanente Ventures, Lifepoint Health, Mayo Clinic, SCAN Group, UC Investments
医師と患者との会話を記録してくれるプラットフォーム。
生成AIを活用し、患者と医師とのやりとりを自動で書き起こして構造化された臨床文書の下書きを作成してくれるプラットフォーム。診断結果の詳細や治療計画、処方箋、次回のアポイントメントなどの重要部分を抜き出してハイライトしてくれる。臨床医が1日に費やす文書作成時間を2〜3時間削減することが可能という。また、主要なEHR(電子カルテ)ともリアルタイムでシームレスに統合することが可能。
2018年創業、本社はピッツバーグ。Spark Capital等から今回調達した$30Mは、サービスの拡大に活用する予定。
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