今週の注目5社:完全再利用ロケット / デジタル車両メンテナンス / 金属加工職人ロボット / 自然言語インターフェース / 自動運転ロボット
一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。
1.「完全再利用ロケット」Stoke Space
カテゴリ:HW/スペーステック
ラウンド:Series B ($100M)
主な投資家:Industrious Ventures, Breakthrough Energy Ventures, In-Q-Tel, Long Journey Ventures, MaC Venture Capital, NFX, Point72 Ventures, Sparta Group, Toyota Ventures, University of Michigan, Y Combinator
完全再利用可能な2段式ロケットの開発。
これまでの1段目だけでなく宇宙空間に突入する2段目も再利用可能なロケット「Nova」を開発するスペーステックスタートアップ。2段目には、大気圏に再突入する際にロケットを守る耐熱シールドが設けられており、2段共に指定した地点へ降下して着陸できるという。また、24時間以内に再び打ち上げが可能なロケットの開発を目指している。Blue OriginとSpaceXの元従業員が創業。
2019年創業、本社はワシントン。Breakthrough Energy Ventures等から今回調達した$100Mは、引き続き開発費用に活用する予定。
2.「デジタル車両メンテナンス」Kinetic Automation
カテゴリ:HW/ロボット
ラウンド:Series A ($10M)
主な投資家:Construct Capital, Lux Capital, Automotive Ventures, Haystack Fund, SHAKTI Ventures
電気自動車(EV)向けの車両メンテナンスサービス。
EVなどのデジタル化された最新車両を対象としたメンテナンスサービスを提供するモビリティスタートアップ。独自のAI、コンピューター ビジョン、ロボット工学などを駆使し、自動車に搭載された30以上のセンサーや超音波、レーダー、カメラシステム、ソフトウェアが正確に作動しているかチェックできるデジタル車両の修理・メンテナンスサービス。
2021年創業、本社はカリフォルニア州サンタアナ。Lux Capital等から今回調達した$10Mは、チームの拡大に活用する予定。
3.「金属加工職人ロボット」Machina Labs
カテゴリ:HW/ロボット
ラウンド:Series B-III ($32M)
主な投資家:Innovation Endeavors, nVentures
AIを活用した金属加工ロボット。
AIとロボット工学を駆使した次世代の金属加工技術を開発するファクトリーテックスタートアップ。7軸ロボットがリアルタイムのセンサーおよびデータ処理技術で複合材料や金属を精密に成形し、切削などの金属加工プロセスを名匠レベルで実行してくれる。これまで数ヶ月必要だった板金作業が数日で納品できるという。NvidiaのCVC「nVentures」も出資する注目スタートアップ。
2019年創業、本社はロサンゼルス。Innovation Endeavors等から今回調達した$32Mは、サービスの拡大に活用する予定。
4.「自然言語インターフェース」rabbit
カテゴリ:SaaS/AI
ラウンド:Unattributed VC ($20M)
主な投資家:Khosla Ventures, Kakao Investment, Synergis Capital
自然言語で操作ができるオペレーションプラットフォーム。
「rabbit OS」と呼ばれ、自然言語インターフェースを介してデバイスを操作するパーソナライズされたオペレーティングシステムを開発するAIスタートアップ。人間の意図を理解する新しいタイプの基礎モデルであるLarge Action Model(LAM)が搭載され、複雑なユーザーの意図を理解しながらユーザーインターフェースを操作し、ユーザーに代わってアクションを実行することができるという。
本社はロサンゼルス。Khosla Ventures等から今回調達した$20Mは、チームおよび製品開発に活用する予定。
5.「自動運転ロボット」Vayu Robotics
カテゴリ:HW/ロボット
ラウンド:Seed VC ($12.7M)
主な投資家:Khosla Ventures, Lockheed Martin Ventures, ReMY Investors & Consultants
高品質かつ低コストのロボティクスソリューション。
Lidar技術に代わる可能性がある、低コストかつ高品質なセンシング技術を利用したロボットソリューションを開発するモビリティスタートアップ。ラストマイル配送やファクトリーオートメーション、自動運転などの市場においてAIロボットの製品開発拡大を図るという。Velodyne Lidarの元CEOも創業チームに名を連ねている。
2022年創業、本社はカリフォルニア州パロアルト。Khosla Ventures等から今回調達した$12.7Mは、引き続き開発費用に活用する予定。
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