今週の注目5社:ファミリーヒストリー / メタン抑制ワクチン / 音楽NFTインフラ / 次世代眼科治療 / VR数学プログラム

January 18, 2023 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら

1.「ファミリーヒストリー」Artifact

[Service/ファミリー] Artifact
Seed VC ($5M) Atento Capital, Emmett Shear, Goodwater Capital, Google Ventures, Michael Morhaime, Michael Seibel, and Offline Ventures

家族の歴史を記録してくれる音声編集サービス。

プロのインタビュアーが電話またはビデオ通話を通じ、約30分かけてゲストの生い立ちなど、家族の歴史に関する情報を引き出してくれる。その後、各インタビューをスタジオ品質の20分間のエピソードに編集してくれるサービス。音声はウェブサイトを通じて家族や大切な友人と共有したりできる。価格は$149〜。Y Combinatorが主催する2020年夏のバッチに参加した注目スタートアップ。

2020年創業、本社はサンフランシスコ。GV等から今回調達した$5Mは、サービスの拡大に活用する予定。

2.「メタン抑制ワクチン」ArkeaBio

[Biotechnology/サスティナビリティ] ArkeaBio
Seed VC ($12M) Breakthrough Energy Ventures

反芻動物のメタン排出量を抑制するワクチン開発。

牛や羊、ヤギなどが排出するメタンガスを削減するワクチンを開発するバイオテックスタートアップ。世界中に生息する10億頭以上の牛が排出するメタンガスの総量は、世界の温室効果ガス排出量の6%を占めるとも言われ、気候変動の大きな要員の一つとなっている。ビルゲイツが脱炭素社会の実現を目指して設立したBreakthrough Energy Venturesも出資する注目スタートアップ。

本社はボストン。Breakthrough Energy Ventures等から今回調達した$12Mは、研究開発に活用する予定。

3.「音楽NFTインフラ」Decent

[Marketplace/web3] Decent
Seed VC ($3.5M) Archetype, Circle Ventures, Ian Lapham, Ilya Fushman, Kyrre Gorvell-Dahll, Palm Tree Crew Crypto, and Y Combinator

アーティストが作品を直接収益化するための音楽NFTプラットフォーム。

主力製品である「Creator HQ」は、アーティストが独自のNFTプロジェクトをカスタマイズして構築し、収益を最大化したり、ロイヤルティの分割やメタデータなどを一元管理できるノーコードプラットフォーム。アーティストとファンがつながる新たなコミュニティの機会も提供しているという。Y Combinatorが主催する2022年冬のバッチに参加した注目スタートアップ。

2021年創業、本社はサンフランシスコ。Archetype等から今回調達した$3.5Mは、サービスおよびチームの拡大に活用する予定。

4.「次世代眼科治療」Perceive Biotherapeutics

[Biotechnology/眼科] Perceive Biotherapeutics
Series B ($78M) Braidwell, Catalio Capital Management, Deerfield Management, Johnson & Johnson Innovation, and RD Fund

次世代眼科治療法の開発。

加齢黄斑変性症や緑内障、網膜色素変性症など、網膜の異常による失明を防ぐための新たな眼科治療法を開発するバイオテックスタートアップ。55歳以上の主要な失明原因の一つである加齢黄斑変性症に関するプログラムをクリニックに推進し、研究開発を加速させる予定という。

本社はサンフランシスコ。Johnson & Johnson Innovation等から今回調達した$78Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

5.「VR数学プログラム」Prisms of Reality

[Service/エドテック] Prisms of Reality
Series A ($18M) Andreessen Horowitz, and Undisclosed Investors

VRを活用した数学学習プラットフォーム。

線形関数・二次方程式・指数・統計をはじめとする代数を学ぶコースが用意され、3Dモデルなどを活用して空間的に数学を学ぶことができる。また、学んだ代数の知識を利用してウイルスの拡散を予測するモデルを構築するなど、現実世界の問題を数学の知識を活用して解決することで生徒の学習意欲を高める工夫も施されている。すでに14州で2万人以上の高校生にサービスを提供。

2020年創業、本社はサンフランシスコ。Andreessen Horowitz等から今回調達した$18Mは、サービスエリアに活用する予定。

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