今週の注目5社：サスティナブルEC / 不動産投資アプリ / AI会議アシスタント / クリーンスチール / セキュリティコード認証チップ
一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。
1.「サスティナブルEC」The Rounds
[Commerce/リテール] The Rounds
Series A ($38M) Andrew Chen, Annie Kadavy, Construct Capital, and First Round Capital
サスティナブルな容器に入れて配送されるECサービス。
食品や日用品を再利用可能なバッグと詰め替え可能な容器で自宅まで配送し、補充後に回収してくれるECサービス。Amazonなどで配送される際の使い捨て段ボールや包装紙、プラスチック容器などの廃棄物が発生しない仕組み。量や配達頻度もカスタマイズ可能。すでにシリアルやコーヒー、ハンドソープ、シャンプーなど150以上の商品を取り揃えている。Andreessen HorowitzのジェネラルパートナーであるAndrew Chenも出資している。
2019年創業。First Round Capital等から今回調達した$38Mは、サービスエリアの拡大に活用する予定。
2.「不動産投資アプリ」Fintor
[App/不動産] Fintor
Seed VC-II ($6.2M) 500 Global, Andy Madadia, Cindy Bi, Graphene Ventures, Hustle Fund, Manny Khoshbin, Marcus Ridgway, Public, and VU Venture Partners
少額から投資できる不動産投資アプリ。
$5から始められる不動産投資アプリを開発するフィンテックスタートアップ。Gen-Zやミレニアル世代をターゲットとし、数回のタップで4分程で投資を実行できるという。Fintorが賃貸物件を購入し資産を証券化することで、少額投資を可能にしている。ユーザーはアプリ内に作られたコミュニティで友人や専門家をフォローし、最新の不動産市場の動向を学びながら投資ができる。
2021年創業、本社はサンフランシスコ。500 Global等から今回調達した$6.2Mは、サービスの拡大に活用する予定。
3.「AI会議アシスタント」Xembly
[SaaS/オペレーション] Xembly
Series A ($15M) Ascend.vc, Flex Capital, Lightspeed Venture Partners, Norwest Venture Partners, and Seven Peaks Ventures
AIを活用した会議アシスタントプラットフォーム。
高度な自然言語処理と機械学習を活用して会議中の会話を処理し、議事録の作成、会議後のアクションアイテムの確認・整理、To-Doおよび会議のスケジュールを設定してくれる。また、ユーザーの働き方を学習して、スケジュールを最適化するなど、エグゼクティブアシスタントやスタッフの作業を自動化してくれる。当プラットフォームを利用することで、ナレッジワーカーは重要な業務により時間を割くことが可能。
本社はシアトル。Norwest Venture Partners等から今回調達した$15Mは、引き続き製品開発に活用する予定。
4.「クリーンスチール」Electra
[Other/クリーンテック] Electra
Series A ($85M) Amazon, BHP Billiton, Breakthrough Energy Ventures, Temasek, and Undisclosed Investors
ゼロエミッション鉄鋼を精製するクリーンテックスタートアップ。
電気化学および湿式製錬技術により、廃棄物として処理される低品位の鉄鉱石と断続的な再生可能エネルギーを利用しながら高純度の鉄を精製する技術。石炭を利用して1600度まで高めるこれまでの方法とは異なり、60度（コーヒーの温度）程度で鉄を精製できるという。Amazonの「Climate Pledge Fund」やビルゲイツのBreakthrough Energy Venturesも出資する注目スタートアップ。
2020年創業、本社はボルダー（コロラド州）。Amazon等から今回調達した$85Mは、引き続き開発およびプラント建設に活用する予定。
5.「セキュリティコード認証チップ」Ellipse
[HW/フィンテック] Ellipse
Unattributed VC ($15.08M) Upfront Ventures
クレジットカード用のセキュリティコード認証チップ。
リアルタイムで変化する「Dynamic Security Code（ダイナミックセキュリティコード）」システムを内蔵したセキュリティチップ。コードは都度更新されるため、盗まれたクレジットカードを使って不正なオンライン決済に使用できないよう決済時のセキュリティを強化できる。カードを再発行することなく、VISAなどの従来の決済カードに利用可能で、バッテリーも不要という。
2017年創業、本社はカルバーシティ。Upfront Ventures等から今回調達した$15.08Mは、サービスの拡大に活用する予定。
Scrum Connect Online なら、今回紹介した注目5社についてさらに詳しく知ることができます。スタートアップに精通した弊社のベンチャーキャピタリストに、スタートアップの詳細や資金調達状況、市場概況について日本語で質問できます。
Scrum Connect Onlineは、独自の情報提供に加え、プロに相談でき、スタートアップと繋がれるプラットフォームです。
