今週の注目5社:セキュリティカメラAI分析 / 成層圏気球 / ラボ自動化ロボット / イベントマーケットプレイス / 土壌センシング

October 6, 2021 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。

1.「セキュリティカメラAI分析」Vintra

[SaaS/セキュリティ] Vintra
Series A ($9.13M) Morpheus Ventures, Vertex Ventures, Lavrock Ventures, and Bonfire Ventures

AIを活用したセキュリティカメラ分析プラットフォーム。

既存のセキュリティカメラやビデオ管理システムの映像を分析するプラットフォーム。固定またはドローンなどのモバイルセキュリティカメラからの映像を専用の機械学習アルゴリズムを用いて分析し、自動的にインデックスを付けてアラートを出したり、即座に検索したりできる。すでに主要な医療機関や警察などを顧客に持ち、直近1年間の売上高は3倍に急拡大している。

2016年創業、本社はサンノゼ。Morpheus Ventures等から今回調達した$9.13Mは、サービスの拡大に活用する予定。

2.「成層圏気球」Near Space Labs

[Service/画像] Near Space Labs
Series A ($13M) Crosslink Capital, Wireframe Ventures, Toyota Ventures, and Leadout Capital

成層圏気球を活用した地理空間情報プラットフォーム。

成層圏に打ち上げた気球に取り付けた小型の自律ロボット「Swifty」を使って地理空間データを収集するスペーステック。高度18〜19kmから1000平方キロメートルの高解像度の画像を撮影可能という。また、飛行機や衛星を使うよりも安く、二酸化炭素排出量も少ない。これまでに150回の打ち上げを成功させている。政府機関や保険会社に加え、自動運転車を開発する企業も顧客に持つ。Toyota Venturesが出資する注目スタートアップ。

2016年創業、本社はブルックリン。Crosslink Capital等から今回調達した$13Mは、チームの拡大に活用する予定。

3.「ラボ自動化ロボット」Opentrons

[HW/ロボット] Opentrons
Series C ($200M) SoftBank Group, and Khosla Ventures

ピペッティング作業を自動化するロボットの開発。

ゲノム解析などの研究開発やウイルスの検査・診断など、ライフサイエンス・ヘルスケア業界で必要なピペッティング作業を自動化できるロボット。価格は$5,000〜と安価に利用でき(60日間は返品可能)、すでに40ヶ国以上、何千もの研究機関で使用されている。コロナ禍では、ニューヨーク市の新型コロナウイルス検査プロセスの迅速化に貢献。今回の資金調達によるバリュエーションは$1.8Bと、ユニコーン企業の仲間入り。

2013年創業、本社はニューヨーク。SoftBank Group等から今回調達した$200Mは、ラボの自動化プラットフォーム拡大に活用する予定。

4.「イベントマーケットプレイス」The Vendry

[Marketplace/イベント] The Vendry
Seed VC ($6.5M) Peter Boyce, Founder Collective, WGI Group, Jason Harinstein, Ed Zimmerman, Howard Lerman, Geoff Yang, Leadout Capital, Brian Distelburger, Operator Partners, Primary Ventures, and Brilliant Friends

企業向けのイベントプラットフォーム。

イベント業界向けのマーケットプレイスおよびプロフェッショナルコミュニティの運営。ブランド企業などは、開催するイベントに関するRFPを当マーケットプレイスで投稿することで、適切な会場に加えイベントプランナーやフォトグラファー、ケータリングなどのベンダーを見つけることができる。ユーザーコミュニティは18,000人を超え、これまでに数千ものバーチャル・ライブイベントをサポートしているという。

2018年創業、本社はニューヨーク。Founder Collective等から今回調達した$6.5Mは、製品開発およびチームの拡大に活用する予定。

5.「土壌センシング」EarthOptics

[SaaS/アグリテック] EarthOptics
Series A ($10.3M) Leaps by Bayer, Route 66 Ventures, S2G Ventures, Middleland Capital, and FHB Ventures

AIを活用した土壌センシングプラットフォーム。

農家向けに土壌の健康状態、圧密、および炭素含有量を把握するための土壌測定・分析ツールを開発。農作業車に取り付けたセンサーおよび地中レーダーで農地の3Dマッピングを作成し、耕運作業が必要なタイミング・場所を特定できる。また、当プラットフォームを通じて、農作業の生産性を向上させるだけでなく、将来的には炭素クレジット市場へのアクセスも見据えている。

2018年創業、本社はアーリントン(バージニア州)。Leaps by Bayer等から今回調達した$10.3Mは、新製品の開発に活用する予定。

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