今週の注目5社:屋内農園 / オーガニックベビーフード / 次世代通信アンテナ / 電子署名 / リアルタイム顧客計測

June 26, 2017 by Scrum Funding News
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今週も一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、面白いシリコンバレーのスタートアップを5つピックアップして紹介します。

1.「屋内農園」Bowery Farming

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[Other/農業] Bowery Farming
Series A ($22.2M) General Catalyst, GGV Capital and Google Ventures巨大な工場内での野菜農園。

ニュージャージーにある巨大工場内で、LEDを利用した屋内栽培を行なっている。人的作業の自動化、FarmOSという独自のソフトによる作業の効率化により、一般的な工業農園よりも100倍の効率で栽培が行えるという。現在ケールやからし菜を含む80種類の野菜の栽培テストをしており、うち6種類の野菜はすでにWhole Foodsで5オンス $3.99で販売されている。当社はここ最近台頭している多くの都市型農園スタートアップの1社で、競合にはAeroFarmsやBrooklyn’s Square Rootsなどがある。ただ、これら競合が葉野菜のみの生産を行う一方、Boweryでは葉野菜以外の試験的栽培の開始を予定している。

2015年創業、本社はニューヨーク。今回の資金調達の目的は工場の新設で、ニューヨーク州・ニュージャージー州・コネチカット州のいずれかでの建設を予定している。その後は、工場をアメリカ全土に拡大したい考え。

2.「オーガニックベビーフード」Yumi

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[Commerce/食品] Yumi
Seed VC ($4.1M) Ali Partovi, August Capital, Brand Foundry Ventures, Matt Mullenweg, New Enterprise Associates and Philip Krim

オーガニックベビーフードのデリバリーサービス。

塩や砂糖などが多く含まれていることが多い一般的なベビーフードとは異なる健康志向のベビーフードを自宅まで届けてくれるサービス。基本プランは$50/週。6 食分のベビーフードが含まれる。当社の製品は、一食$6.07〜$8.33と競合のGerber製のオーガニックフード($1.25)と比較しても高価だが、シェフによって作られた栄養価の高いベビーフードを手軽に利用できることを考えると、ベビーフードを作るためにベビーシッターを雇っていた人にとっては安いくらいだという。

2017年創業、本社はロサンゼルス。今回の資金調達ではDropboxの初期出資者であるAli Partoviを含む複数の投資家から出資を受けている。

3.「次世代通信アンテナ」Pivotal Commware

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[Enterprise/通信] Pivotal Commware
Series A ($17M) Barry Sternlicht, Bill Gates, DIG Investment, Lux Capital and Thermo Companies

HBF(Holographic Beam Forming)という技術をベースに新たな無線通信アンテナを開発。

彼らのアンテナはメタマテリアルの考え方を応用しており、アンテナの向きを変えることなく電波のフォーカスを自在に変更できるという。これにより、ネットワークの通信速度・効率が飛躍的に向上し、また(車・船・飛行機などによる)移動中のブロードバンド接続がより簡単に行えるようになる。なお、当社では通信サービスは行わず、既存の通信サービスプロバイダ向けに通信インフラを提供する。すでに売上だけでなく利益を上げており、現状多くのビジネスが動いていて、対応しきれない状況にあるという。

Intellectual Venturesからスピンアウトし2016年創業、本社はワシントン州。今回の資金調達の目的は人員増強で、現状の20人強の人員を倍にしたい考え。Bill Gates氏が当ラウンドに参加しており、大きなシェアを占めているという。

4.「電子署名」HelloSign

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[Saas/書類] HelloSign
Series B ($16M) Foundry Group, Greylock Partners, Joshua Reeves, Keith Rabois, Paul Buchheit, Tien Tzuo, US Venture Partners, Webb Investment Network and Zach Coelius

オンライン上で電子署名が行えるサービス。

様々な契約書類を全てオンラインでやりとりし、署名までできるサービス。月三回までの利用は無料。法人・個人を合わせ現在約700万人がサービスを利用している。法人ユーザのうち55,000社は有料会員で、すでに黒字化している。収益の主軸はAPIで、現在4つのサブスクリプションプランを提供。Bronzeが一番安く、月50回の電子署名が可能で月間99ドル。一番高いGoldは月450回の電子署名が可能で月額449ドル。

2011年創業、本社はサンフランシスコ。今回の資金調達の目的は人員増強および技術投資で、さらなる成長の礎としたい考え。

5.「リアルタイム顧客計測」BlueFox.IO

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[Saas/小売] BlueFox IO
Series A ($7M) Baseline Ventures, NewGen Capital, Panasonic Ventures and Pentalog

リアル店舗向けに、リアルタイムで店舗内の顧客人数を計測できるサービス。

自社開発のハードウェアセンサーを利用し、近くにある携帯電話の数を察知し計測する。店舗オーナーは当サービスを利用することで、スタッフの配置や顧客の導線を把握した上でターゲティング広告などがより簡単・効率的に行えるようになる。また従来の顧客計測の仕組みはリアルタイム計測ができなかったり、(ビーコンやカメラを利用するため)プライバシーへの配慮が十分でないなどの問題があったが、当社のサービスによりそれらが解消されるという。1ハードウェアセンサーあたり、月間20ドルで利用が可能。

2015年創業、本社はサニーベール。今回の資金調達の目的は事業拡大促進。

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