今週の注目5社:セコムドローン / 100円ショップアプリ / Bot構築プラットフォーム / シェフ版Airbnb / オンデマンド遠隔医療
今週も一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、面白いシリコンバレーのスタートアップを5つピックアップして紹介します。
1.「セコムドローン」Sunflower Labs
[HW/セキュリティ] Sunflower Labs
Seed VC ($2.1M) General Catalyst Partners
自宅の異常を検知し「ドローンで撮影/ライブ配信」するセキュリティシステム。
一般的なセキュリティシステムは、玄関などの場所に固定の監視カメラが設置される。 Sunflowerのシステムは、スマートライトとドローンカメラから構成される。ソーラーパワーで稼働するスマートライトは、周辺の動き、光、振動などを検知することができる。ライトが異常を検知すると、ドローンがその場所に飛んでいき動画を撮影、クラウドに飛ばす。利用者はアプリからその映像を確認、対応することができる。
2017年に販売開始予定で、現在$25支払えば予約が可能。ハードウェアの販売ではなく、月額モデルとなる予定。オンラインのみでの販売で、スマートホーム設置業者と連携して設置作業を行う。
2.「100円ショップアプリ」Hollar
[Marketplace/ファミリー] Hollar
Series B ($30M) Kleiner Perkins Caufield & Byers
「安価な商品だけ」を取り扱うモバイルアプリ。
いわゆる100円ショップ同様、ほとんどの商品が$2という品揃え。サービス開始から10ヶ月はすべて$5以下の商品のみ取り扱っていた。現在は、ホリデーシーズンに向けて$10程度のギフト用の高品質な商品も追加されている。Hollarの平均顧客単価は$30程度で、リアルの100円ショップ($15)の倍だという。最低$10以上の買い物が必要で、送料無料になるには$25以上の買い物が必要となっている。
オンラインブランド大手 HonestのVPが創業。創業からわずか6ヶ月で$1Mの売上を達成。毎月二桁のスピードで成長しているという。
3.「Bot構築プラットフォーム」Octane AI
[Saas/Chatbot] Octane AI
Seed VC ($1.5M) Boost VC, Dimension 6, General Catalyst Partners
「Bot構築」プラットフォーム。
昨年FacebookがBotのプラットフォームを発表して以来、カスタマーサービス、EC、エンタメなどの領域でのBot活用が進んでいる。OctaneAIは、ウェブデザインにおけるWixやWeeblyのように、誰でも簡単にBotを作ることができるプラットフォーム。エアロスミス、50 Centなどがすでに利用しているという。
現在はFacebookプラットフォームが対象。今後、SMS、iMessage、Slack、ウェブなどにも拡張していく予定だという。
4.「シェフ版Airbnb」EatWith Media
[Marketplace/フード] EatWith Media
Series B (N/A) Greylock Partners and Tripadvisor
各地の「地元のシェフが作る料理」を旅行者に提供するサービス。
2012年にSan Franciscoで設立。シェフが自分の作る料理を提供するツアーを企画、販売ができる。旅行者は、レストランやシェフの自宅で、シェフと一緒に食事を楽しむことができる。すでに、50カ国200以上の都市で展開をしており、650人以上のシェフが登録しているという。これまでに8万人分の食事を提供している。
今回、旅行レビューサイトのTripAdvisorからの出資を受け、サイトの連携をスタートした。まずは10都市で、TripAdvisorのレストランページから、EatWithの閲覧と予約が可能となった。
5.「オンデマンド遠隔医療」PlushCare
[Service/ヘルスケア] PlushCare
Series A ($8M) Exponent, GGV Capital and Lightspeed Venture Partners
緊急の病気の時に「電話で医者の診察が受けられる」遠隔医療サービス。
病院に行かずに、Airbnbのように自分で医者と時間を選んで、好きなタイミングで医師の診察が電話で受けられる。登録している医師は全米トップ50のメディカルスクールを出ている医師のみと質を重視している。Quest Diagnosisという会社と提携することで、健康診断のデータをPlushCareの医師が見ながら診察することができるようにしている。 単なる遠隔診療サービスでなく、医療エコシステム全体のデータを持つ、医療ポータルサイトを目指しているという。
現在は15の州でサービスを展開しているが、全米への展開を計画している。