今週の注目5社:防衛向け自動化工場 / 自動運転重機ロボット / 次世代リチウムイオン電池 / AIバイブコーディング / 男性向け不妊検査

July 31, 2025 Article-Show on Top-ja 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。

1.「防衛向け自動化工場」Hadrian

日本語読み:ハドリアン
カテゴリ:HW/防衛
ラウンド:Series C ($260M)
主な投資家:Founders Fund, Lux Capital, 137 Ventures, 1789 Capital, Altimeter Capital, Andreessen Horowitz, Construct Capital

防衛・航空宇宙向け部品製造工場の自動化技術。

ロボット工学およびAIを活用し、防衛・航空宇宙産業向けの精密部品を大量かつ、コスト・納期を大幅に削減する自動化工場を運営するファクトリーテックスタートアップ。高精度のCNC加工からはじまり、現在では溶接、鋳造、積層造形などのプロセスへの多角化を進めているという。現在、アリゾナ州に27万平方フィートの新工場を建設しており、2025年内に稼働予定という。

2020年創業、本社はカリフォルニア州トーランス。Founders Fund等から今回調達した$260Mは、生産設備の拡大に活用する予定。

2.「自動運転重機ロボット」Bedrock Robotics

日本語読み:ベッドロックロボティクス
カテゴリ:HW/建設
ラウンド:Series A ($80M)
主な投資家:8VC, AlRajhi Partners, Atreides Management, Crossbeam Venture Partners, NVentures, Samsara Ventures, The Raine Group, Tishman Speyer Ventures, Two Sigma Ventures, Valor Equity Partners

建設現場の自動化を推進する自動運転重機ロボット。

人間のオペレーターの手を借りずに重機を24時間稼働させ、建設現場の自動化を目指す建設テックスタートアップ。既存の重機にカメラやLiDAR、AIを搭載することで自動運転重機ロボットの開発を進めている。最初に手がけるのは、建設現場の掘削作業に不可欠な掘削機の自動化という。Alphabetの自動運転部門Waymoの元技術者が創業したことでも注目されている。今回の資金調達を機に、ステルスモードを脱却。

2019年創業、本社はサンフランシスコ。8VC等から今回調達した$80Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

3.「次世代リチウムイオン電池」TeraWatt Technology

日本語読み:テラワットテクノロジー
カテゴリ:HW/リチウムイオン電池
ラウンド:Series C (NA)
主な投資家:GK Goh Ventures, GX Acceleration Agency, JIC Venture Growth Investments, Japan Bank for International Cooperation, Khosla Ventures, Temasek

次世代リチウムイオン電池の開発。

軽量・小型かつ超高エネルギー密度、高い安全性、優れた価格競争力を兼ね備えた次世代リチウムイオン電池の開発を進めるエネルギーテックスタートアップ。電気自動車・2輪電気自動車・ドローン・eVTOL(電動垂直離着陸機)・ESS(定置用蓄電池)といった多様な分野における電動化を目指しており、脱炭素社会の実現に向けて期待されている。弊社も出資する注目スタートアップ。

2020年創業、本社はサンフランシスコ。Khosla Ventures等から今回調達した資金は、量産拠点の生産能力拡張に活用する予定。

4.「AIバイブコーディング」Lovable

日本語読み:ラバブル
カテゴリ:SaaS/開発
ラウンド:Series A ($200M)
主な投資家:Accel, Creandum, Dharmesh Shah, Hummingbird, Job van der Voort, Sebastian Siemiatkowski, Stewart Butterfield, The Twenty Minute VC, Visionaries Club, byFounders

AIに指示を出すだけで開発ができるプラットフォーム。

プログラミングの知識がなくても、AIとのチャットを通じて指示するだけで、アプリやWebサイトなどを簡単に構築できるAIバイブコーディングプラットフォームを開発するスタートアップ。ローンチからわずか8ヶ月で急成長しており、現在230万人以上のアクティブユーザーを抱えているという。フリーミアムモデルで、プロ版は月額25ドルから利用できる。今回の資金調達によるバリュエーションは18億ドルとユニコーン企業の仲間入り。

2023年創業。Accel等から今回調達した$200Mは、サービスの拡大に活用する予定。

5.「男性向け不妊検査」Fellow

日本語読み:フェロー
カテゴリ:Service/ヘルスケア
ラウンド:Series B ($24M)
主な投資家:5AM Ventures, The Forest Road Company

自宅でできる男性向け不妊検査キット。

自宅で精液を採取し、独自のキットに梱包・郵送するだけで不妊検査が受けられるサービスを提供するヘルスケアテックスタートアップ。結果は、ラボに到着してから2営業日以内に判明する仕組み。細菌の繁殖を抑える独自の保存液とキットによって最長52時間までサンプルの保存が可能という。現在、1800以上のクリニックと提携し、検査に加えて、精管切除(パイプカット)検査および精子凍結保存サービスも提供している。

2018年創業、本社はカリフォルニア州サンレアンドロ。5AM Ventures等から今回調達した$24Mは、サービスの拡大に活用する予定。

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