今週の注目5社:AIニュースリーダー / ファンコミュニティ / タスク管理自動化 / 家族向けケアアプリ / AI天然物創薬
一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。
1.「AIニュースリーダー」Particle News
カテゴリ:Contents/ニュース
ラウンド:Series A ($10.9M)
主な投資家:Lightspeed Venture Partners, Axel Springer
AIを活用したニュースリーダーアプリ。
AIを活用してさまざまな出版社のニュース(記事)をまとめて要約することで、読者が多様な視点を持ちながら内容を理解できるニュースリーダーアプリを開発するスタートアップ。読者は要約元となるニュースにも簡単にアクセスすることが可能。元Twitterのエンジニアによって設立され、今回の資金調達に合わせて大手報道機関Reutersとの提携も発表している。
2023年創業、本社はカリフォルニア州サンラファエル。Lightspeed Venture Partners等から今回調達した$10.9Mは、チームの拡大および出版社とのパートナーシップ強化に活用する予定。
2.「ファンコミュニティ」Stanly
カテゴリ:App/エンターテインメント
ラウンド:Seed VC ($8M)
主な投資家:C Capital, AppWorks Ventures, Goodwater Capital, Palm Drive Capital
ファン同士が繋がるコミュニティアプリ。
熱狂的なファン同士が密に繋がることで、限定コンテンツへアクセスできたり、チャットなどの連絡手段を通じて最新ニュースやイベント情報を入手できるファンクラブコミュニティアプリ。Taylor SwiftやBeyoncé、Billie Eilishなど50を超えるファンコミュニティが提供されている。2024年2月にベータ版がリリースされて以来、20万人を超える会員を擁するファンクラブコミュニティーに成長している。
2023年創業、本社はロサンゼルス。C Capital等から今回調達した$8Mは、チームの拡大および製品開発に活用する予定。
3.「タスク管理自動化」Motion
カテゴリ:SaaS/AI
ラウンド:Series C ($36.5M)
主な投資家:ARCH Venture Partners, HOF Capital, Scale Venture Partners
AIを活用したタスク管理自動化プラットフォーム。
タスクの内容や重要度、所要時間、〆切期限などを考慮して個人およびチームの予定を自動的にスケジューリングしてくれるAIアシスタントを開発するスタートアップ。状況に応じて作業の優先順位を自動的に決定したり、未完了のタスクを都度リスケすることで一日に何回でも最新のスケジュールにアップデートしてくれる。すでに100万人以上のユーザーを抱えるまでに成長している。Y Combinatorが主催する2020年冬のバッチにも参加した注目スタートアップ。
2019年創業、本社はカリフォルニア州サクラメント。ARCH Venture Partners等から今回調達した$36.5Mは、サービスの拡大に活用する予定。
4.「家族向けケアアプリ」Grayce
カテゴリ:App/介護
ラウンド:Series A ($10.4M)
主な投資家:Maveron, Alumni Ventures, BBG Ventures, Correlation Ventures, Gaingels, Gingerbread Capital, Visible Ventures, What If Ventures
家族向けのソーシャルケアプラットフォーム。
妊娠や介護など家族の状況に合わせてパーソナライズされたケアプランを提供するプラットフォーム。関連性の高い教育コンテンツやツールの共有に加え、各種コミュニティの紹介、医師や介護士などの必要なリソースへのアクセスを含む包括的なサポートが受けられる。家族が効率的かつ安心してケアできる体制を構築することで、優秀な従業員が介護などのケアを理由に離職することなく、両立できる環境作りを目指している。
2019年創業、本社はサンフランシスコ。Maveron等から今回調達した$10.4Mは、引き続き開発費用に活用する予定。
5.「AI天然物創薬」Enveda Biosciences
カテゴリ:Biotechnology/創薬
ラウンド:Series B-III ($55M)
主な投資家:FPV Ventures, Jazz Venture Partners, Kinnevik, Level Ventures, Lingotto Investment Management, M12, Premji Invest, The Nature Conservancy, True Ventures
AIを活用した天然物創薬プラットフォーム。
AI技術を駆使し、植物や微生物などの天然物から新たな医薬品を生み出す創薬プラットフォームを開発するバイオテックスタートアップ。主力プログラムはアトピー性皮膚炎をターゲットとした経口抗炎症剤で、現在開発が進められている。天然物の化学データベースを構築することで、創薬のためのGoogle検索プラットフォームを目指しているという。
2019年創業、本社はコロラド州ボルダー。FPV Ventures等から今回調達した$55Mは、引き続き開発費用に活用する予定。