今週の注目5社:故人追悼アプリ / デジタル香料 / 行動療法向け自動化プラットフォーム / 宇宙輸送サービス / 納税申告書自動化プラットフォーム

November 22, 2023 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。

1.「故人追悼アプリ」Chptr

カテゴリ:App/メモリー
ラウンド:Seed VC ($1.5M)
主な投資家:Grit Capital Partners, Accel, Gaingels, Ganas Ventures, Lucas Venture Group, Singularity Capital, Tubbs Ventures

故人の在りし日の思い出を収集・共有できるアプリ。

画像や音声メッセージ、動画などを一つの場所に保存することで、亡くなった愛する人の人生を共有できるアプリ。故人の友人や家族をはじめ他の人々を招待することで、その人の人生について知らなかった側面を発見したり、思い出したりすることができる。すでに約4000人のユーザーが900以上の記念碑を持っているという。

2021年創業、本社はニューヨーク。Grit Capital Partners等から今回調達した$1.5Mは、引き続き製品開発およびマーケティング費用に活用する予定。

2.「デジタル香料」Osmo

カテゴリ:SaaS/AI
ラウンド:Grant ($3.5M)
主な投資家:Bill & Melinda Gates Foundation

AIを活用したデジタル香料の開発。

香水やシャンプー、キャンドルなど、さまざまな日用品に使用可能な新世代の芳香分子を開発するAIスタートアップ。香り分子のマッピングを通じて、安全かつサスティナブルな香料の合成方法の確立を目指している。将来的には、デング熱などの蚊を媒介とする感染病を防ぐための虫除け分子の予測なども想定している。Google AI(元Google Research)からスピンオフしたスタートアップとしても注目されている。

2022年創業、本社はマサチューセッツ州ケンブリッジ。Bill & Melinda Gates Foundation等から今回調達した$3.5Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

3.「行動療法向け自動化プラットフォーム」Eleos Health

カテゴリ:SaaS/ヘルスケア
ラウンド:Series B ($40M)
主な投資家:Menlo Ventures, Arkin Digital Health, Eight Roads Ventures, F-Prime Capital, ION, Lool Ventures, Samsung NEXT, aMoon Fund

行動療法の現場におけるオペレーション自動化プラットフォーム。

「CareOps」と呼ばれる、行動療法に特化した大規模言語モデル(LLM)を活用した自動化プラットフォーム。セラピーセッションなど、臨床現場における文書作成を自動化することで50%の時間を削減でき、医療従事者の燃え尽き症候群を軽減しながらケアの質を向上させることが可能。顧客数は2倍、売上高は昨年対比300%と急成長中。

2019年創業、本社はマサチューセッツ州ウォルサム。Menlo Ventures等から今回調達した$40Mは、引き続き製品開発に活用する予定。

4.「宇宙輸送サービス」Firefly Aerospace

カテゴリ:HW/スペーステック
ラウンド:Series C-III ($270M)
主な投資家:AE Industrial Partners, Mitsui

小型ロケットをはじめとする宇宙輸送サービス。

中小型ロケットや月面着陸船などの宇宙輸送サービスを提供するスペーステックスタートアップ。米航空宇宙局(NASA)が2026年に予定している月裏面を探査するミッションの着陸船に、Firefly Aerospaceの「Blue Ghost」が選定されている。他にもLockheed Martin社や米宇宙軍などとも契約を結んでいる。今回の資金調達によるバリュエーションは$1.5B。

2017年創業、本社はテキサス州シーダーパーク。AE Industrial Partners等から今回調達した$270Mは、サービスの拡大に活用する予定。

5.「納税申告書自動化プラットフォーム」Black Ore

カテゴリ:SaaS/フィンテック
ラウンド:Series A ($60M)
主な投資家:Andreessen Horowitz, Oak HC/FT Partners (Lead), Founders Fund, General Catalyst, Khosla Ventures, LionBird Venture Capital, SV Angel, SciFi VC, Trust Venture Capital

会計事務所向けの納税業務自動化プラットフォーム。

AIを活用して、公認会計士や会計事務所の連邦税・州税のコンプライアンス・プロセスを自動化してくれる「Tax Autopilot」を開発するフィンテックスタートアップ。税務書類やデータをプラットフォーム上にアップロードするだけで、個人所得税に関する申告書や関連書類を即座に作成してくれる。2024年のリリースに向けて現在開発が進められている。

2022年創業、本社はテキサス州オースティン。Andreessen Horowitz等から今回調達した$60Mは、チームの拡大および製品開発に活用する予定。

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