今週の注目5社:オンデマンド駐車場 / 社会貢献アパレル / デイケーション / 留学生向けローン / 重複データ解析

September 4, 2019 今週の注目スタートアップ

今週も一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、面白いシリコンバレーのスタートアップを5つピックアップして紹介します。

1.「オンデマンド駐車場」SpotHero

[Service/モビリティ] SpotHero
Series D ($50M) Autotech Ventures, Global Founders Capital, Insight Partners, Macquarie Capital, OCA Ventures, Undisclosed Investors and Union Grove Venture Partners

近隣で利用可能な駐車場を検索し、事前予約できるアプリ。

ユーザーはアプリを通じて近隣や目的地周辺にある駐車場を検索し、事前に予約できる。空港やスタジアムの駐車場など、これまで遊休資産となっていた駐車場も利用可能。駐車場毎に異なるPOSシステムをネットワークでつなぐことで、アメリカ・カナダの300都市、6500カ所以上の駐車場と提携。毎月数百万件の予約を処理しているという。ナンバープレートの認識技術によって駐車場の自動運営もサポートしている。

2011年創業、本社はシカゴ。Macquarie Capital等から今回調達した$50Mは、モビリティ企業とのパートナーシップ拡大に活用する予定。

2.「社会貢献アパレル」Cotopaxi

[Commerce/ファッション] Cotopaxi
Series B-III ($5.05M) Fifth Wall Ventures, Greycroft and Ridgeline Ventures

貧困問題の解決など社会貢献をビジョンに掲げるアウトドアブランド。

“Gear for Good”を掲げ、ミレニアル世代に絶大な人気を誇るアウトドア・アパレル。カラフルなカラーが特徴のバックパックはフィリピンの協力工場で製造され、カラーなど一部のデザインは現地の職人に裁量が委ねられている一点物。また、アウトドア製品の収益の一部を社会貢献活動に寄付するだけでなく、Quest(探検・冒険)とFestivalを掛け合わせた体験型アドベンチャーイベント「Questival(クエスティバル)」を地域で開催することで地域活性化に繋げるなど、製品以外の面でもミレニアル世代を魅了している。

2014年創業、本社はソルトレークシティ(ユタ州)。Greycroft等から今回調達した$5.05Mは、引き続きサービスの拡大に活用する予定。

3.「デイケーション」ResortPass

[Service/予約] ResortPass
Series A ($8.7M) CRV

高級ホテルの施設を日帰りで利用できるサービス。

プールやスパ、フィットネスなど高級ホテルの施設を宿泊せずに利用できる1Dayパス。Hyatt、Westin、Marriott、Hiltonなどと提携している。1Dayパス、Spaパス、Cabanaパスが用意されており、価格はホテルによって異なるが、週末などの混雑時には価格が高くなる仕組み。これまでに9万人以上のユーザーが利用しており、「デイケーション」というホテルの新たな収益源として導入されている。

2016年創業、本社はサンタモニカ(カリフォルニア州)。CRV等から今回調達した$8.7Mは、引き続きサービスの拡大に活用する予定。

4.「留学生向けローン」MPOWER Financing

[Service/ローン] MPOWER Financing
Debt ($100M) Goldman Sachs

トップ大学に通う留学生向けの学生ローンサービス。

留学生の将来性を見込み、担保やクレジットヒストリーなしでも学生ローンを組めるサービス。固定金利で$2,001〜$50,000までの範囲で借り入れ可能。アメリカおよびカナダの350校を超えるトップ大学と提携し、200か国以上の留学生にサービスを提供している。ユーザーの25%はインドからの留学生という。履歴書の添削サービスやインターンシップ先の紹介など、就職サポートなども無料で行ってくれる。

2014年創業、本社はワシントンDC。Goldman Sachs等から今回調達した$100Mは、引き続きサービスの拡大に活用する予定。

5.「重複データ解析」Crossbeam

[SaaS/CRM] Crossbeam
Series A ($12.5M) HubSpot and Salesforce Ventures

企業間の重複データを解析するサービス。

各社が保有する取引先や見込み顧客などのデータを整理・解析してくれるプラットフォーム。SalesforceやHubSpotのデータを同期し、「同じ取引先、見込み顧客、既にコンタクト済みの顧客」などの解析が可能。そのためアライアンスなどのパートナー企業と共に、効率的なアクションを実行できる。GDPR、CCPAなどにも対応しており、プライバシーやセキュリティの観点からも安全。

2018年創業、本社はフィラデルフィア(ペンシルベニア州)。Salesforce Ventures等から今回調達した$12.5Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

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