今週の注目5社:都市計画 / 女性キャリア支援 / CaaS / セキュリティ教育 / 協働ロボット

March 11, 2019 今週の注目スタートアップ

今週も一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、面白いシリコンバレーのスタートアップを5つピックアップして紹介します。

1.「都市計画」Remix

[SaaS/都市計画] Remix
Series B ($15M) Energy Impact Partners and Sequoia Capital

都市交通のインフラ計画をデジタル化するプラットフォーム。

公共交通機関の新たな設置や乗り換えルートの設計、道路建設といった各都市のインフラ計画をシミュレーションできる。現行のルートに加え、公共交通機関のルートや運行スケジュールの変更が与える影響(利用者数やコストの変化など)をリアルタイムにダッシュボード上で表示してくれる。また、ピーク時に必要となるバスの台数や年間売上などのデータも即座に割り出すことが可能。マルチモーダル化が進む中、主に行政を顧客とし、3大陸300都市で4000以上の事業者に活用されている。

2014年創業、本社はサンフランシスコ。Energy Impact Partners等から今回調達した$15Mは、引き続き製品開発及び、サービスエリアの拡大に活用する予定。

2.「女性キャリア支援」Landit

[Saas/HR] Landit
Series A ($13M) Female Founders Fund, Gingerbread Capital, Morgan Stanley, New Enterprise Associates, Sofia Fund, WeWork, Workday Ventures and Xfund

女性向けのキャリア支援プラットフォーム。

パーソナルブランディング(LinkedInのプロフィールレビューなど)や、専門家からのコーチング、新たなスキル開発、求人機会の提供など、パーソナライズされたキャリア支援サービス。現在20ヶ国以上で利用されている。従業員のスキル向上や、リテンション強化のための法人サービスもあり、workday、モルガン・スタンレー、twilioなどで既に利用されている。今回のラウンドではWeWorkがリードインべスターを務めている。

2014年創業、本社はニューヨーク。WeWork等から今回調達した$13Mは、引き続きサービスの拡大に活用する予定。

3.「CaaS」Beam Solutions

[SaaS/金融] Beam Solutions
Series A ($9M) Broadhaven Capital Partners, Canaan Partners, Conversion Capital, Greycroft Partners, Plug and Play Ventures and Slow Ventures

金融機関向けのコンプライアンスプラットフォーム。

Compliance as a service(CaaS)と呼ばれ、フィンテック、銀行、ブローカー・ディーラー、仮想通貨などの金融機関にAPIベースのコンプライアンスソフトウェアを提供。最先端のマシンラーニング技術で誤検知を大幅に削減し、トランザクションの監視を強化。昨年Airbnbやゲーム「Fortnite」などで発生したマネーロンダリング対策などに活用できるという。

元Facebook Paymentsのチーフコンプライアンスオフィサーが2016年に創業、本社はサンフランシスコ。Greycroft Partners等から今回調達した$9Mは、引き続き製品開発に活用する予定。

4.「セキュリティ教育」KnowBe4

[Enterprise/セキュリティ] KnowBe4
Series C (NA) Kohlberg Kravis Roberts & Co. and Ten Eleven Ventures

サイバーセキュリティ対策のためのトレーニングプラットフォーム。

従業員向けに「フィッシングメール」「マルウェア」「ソーシャルエンジニアリング」などのサイバーセキュリティ対策トレーニングを提供。セキュリティソフトだけでなく、従業員のセキュリティ意識を向上させることで「ヒューマンファイアウォール」を構築。既に23,000以上の企業で導入されている。2018年の売上高は昨年対比110%増の$120M、バリュエーションは$800Mを超えるという。今後、ドバイとシンガポールに新しい支店を開設予定。

2010年創業、本社はタンパ(フロリダ州)。Kohlberg Kravis Roberts等から今回調達した資金は、ヨーロッパなどの海外展開に活用する予定。

5.「協働ロボット」Veo Robotics

[HW/ロボット] Veo Robotics
Series B ($15M) Baidu Ventures, Google Ventures, Lux Capital, next47, Nikon-SBI Innovation Fund and SBI Investment

産業用のロボットアーム。

工場内で人間と協働可能な産業用ロボット。自動運転車にも搭載されているLiDAR技術を活用することで、ロボット・作業員・工場内のあらゆるものをリアルタイムでマッピングしてくれる。そのため、作業員とロボットの距離が接近し危険を察知した際には、自動的に作業スピードを遅くしたり、停止したりできる。Fanuc、Yaskawa Electricなどの大手メーカーと協働開発しており、5月に製品をローンチ予定。

2016年創業、本社はウォルサム(マサチューセッツ州)。Baidu Ventures等から今回調達した$15Mは、引き続き製品開発に活用する予定。

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