今週の注目5社:3Dアバター / 顔認証チケット / リアルタイム経費精算 / ウェディングギフト / クリスパー治療

May 15, 2018 今週の注目スタートアップ

今週も一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、面白いシリコンバレーのスタートアップを5つピックアップして紹介します。

1.「3Dアバター 」LoomAi

[SaaS/AI] LoomAi
Seed VC-III ($3M) Samsung Ventures

自身の3Dアバターを作成してくれるプラットフォーム。

AIを活用して、顔写真からアニメーション3Dアバターを作成してくれる。画像処理は全てクラウド上で行われ、約5分程でSketchfab上にアップロードされる。髪型や服装、アクセサリーなども好みに応じてカスタマイズできるようになるとのこと。現在、SamsungのAR EMOJIに使われている。作成したアバターは今後、ゲームやVR、メッセージングの分野での活用を見込んでいる。

DreamWorksとLucasfilmのベテランによって2016年に創業、本社はサンフランシスコ。Samsung Ventures等から今回調達した$3Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

2.「顔認証チケット」Rival

[Service/セキュリティ] Rival
Seed VC (30M) Andreessen Horowitz, April Underwood, Dick Costolo, John Collison, Patrick Collison and Upfront Ventures

顔認証技術を活用したチケット販売サービス。

転売などによる違法行為を防ぐため、チケット購入時に顔写真をアップロードしなければならない。更に会場で顔認証チェックも行うため、チケットの所有者を確実に認証できる。ライブや試合などのセキュリティ向上を目指している。ライブ会場となるスタジアムやアリーナに加え、イギリスのプレミアリーグやアメリカのメジャースポーツリーグなどが既に顧客に名を連ねているとのこと。

元Ticketmaster CEOのNathan Hubbardが創業、本社はロサンゼルス。Andreessen Horowitz等から今回調達した$30Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

3.「リアルタイム経費精算」Divvy

[Service/ファイナンス] Divvy
Series A ($10.5M) Aaron Skonnard, Jeremy Andrus, Josh James and Pelion Venture Partners

経費申請・承認がリアルタイムにできるプラットフォーム。

経費を使いたいときにアプリを通じて申請すると、担当の上司がリアルタイムに承認できる。経費は全てトラッキングされているため、月末に経費レポートを作成する必要がないというのが特徴。企業は無料で使用でき、Divvyはクレジットカードの支払手数料の一部を受け取る仕組み。既に450社以上の企業で導入されている。

2016年創業、本社はレヒ(ユタ州)。Pelion Venture Partners等から今回調達した$10.5Mは、サービスの拡大に活用する予定。

4.「ウェディングギフト」Zola

[Service/マーケットプレイス] Zola
Series D ($100M) Comcast Ventures, Goldman Sachs Principal Strategic Investments and NBCUniversal

ウェディングギフト用のマーケットプレイス。

新郎新婦にギフトを見つけて送ることができるサービス。KitchenAidやダイソンなど600のブランドから6万もの製品を取り扱っている。Zolaは卸値で製品を調達し、小売価格で販売、その差額で儲けるモデル。2017年の売上は$120Mを突破したとも言われている。また、新郎新婦は無料で結婚式用のサイトを作成したり、タスクやゲストリストなども一括管理できる。これまで50万カップルに利用されている。

ECアパレルサイトで有名なGiltのメンバーが2013年に創業、本社はニューヨーク。従業員は現在110名。Comcast Ventures等から今回調達した$100Mは、マーケティング費用などに活用する予定。

5.「クリスパー治療」Refuge Biotechnologies

[Others/バイオテクノロジー] Refuge Biotechnologies
Series B ($25M) 3E Bioventures, 3SBio, Danhua Capital, Oceanpine Healthcare Fund, Sangel Capital, Sequoia Capital China, Shangbay Capital and WuXi Healthcare Ventures

遺伝子編集技術を使った次世代がん治療。

「CRISPR(クリスパー)」と呼ばれる遺伝子編集技術を活用し、患者の体内でがん細胞と闘うようにプログラムされた治療用細胞を開発している。この技術により、標的となるがん細胞にのみ治療効果をもたらすことができる。今回の調達で、がん免疫療法のパイオニアであるFrancesco Marincola医学博士がChief Scientific Officer(CSO)として加入。

2015年創業、本社はメンローパーク。Sequoia Capital China等から今回調達した$25Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

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