今週の注目5社:宗教団体向けアプリ / ライブ授業マーケットプレイス / 研究機関マーケットプレイス / 自動運転化キット / 超小型衛星ロケット

July 12, 2017 by Scrum Funding News
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今週も一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、面白いシリコンバレーのスタートアップを5つピックアップして紹介します。

1.「宗教団体向けアプリ」Pray.com

Pray.com1

[App/宗教] Pray.com
Seed VC ($2M) Greylock Partners, Science Media and Spark Capital

宗教団体・信者向けのコミュニケーションプラットホーム。

宗教団体が信者とのコミュニケーションを容易に行えるオンライン上のコミュニケーションツール。宗教団体のリーダーが自分の声を録音して投稿できるほか、寄付金のやりとりなども行える。 現在でも、一部の宗教団体ではYoutubeやTwitterなどの複数のオンラインツールを利用し信者への呼びかけに利用しているが、集団の規模が多くなるにつれてコミュニケーションの管理が煩雑化。Pray.comでは包括的なプラットフォームとして、宗教団体と信者とのやり取りがより簡単に行えるようにすることを目指す。 現状アプリは無料でダウンロード可能。

2016年設立。本社はLA。今後、ユーザ数の拡大に伴い有料化を検討している。

2.「ライブ授業マーケットプレイス」Outschool

OpenSc1

[Marketplace/教育] Outschool
Seed VC ($1.4M) Caterina Fake, Collaborative Fund, FundersClub, Learn Capital, Sesame Ventures, Spectrum 28, SV Angel and Y Combinator

ライブの各種授業のマーケットプレイス。

プロの教育者や個人事業主などがライブの学習クラスを運営することができる。ターゲットはK-12で、少人数制が特徴。美術や科学、プログラミング、語学などコンテンツは1,000以上におよび、学校外の個人学習やホームスクーリングに活用されている。既に20,000人のユーザーを獲得しており、そのほとんどがアメリカとカナダに在住。コンテンツ提供者は1コースあたり$5以上から数百ドルまでの価格を設定でき、Outschoolは受講料の17%を手数料として徴収する。コンテンツ提供にあたって教員資格は必要ないが、事前にOutschoolによる審査を通過する必要がある。

2015年創業、本社はカリフォルニア州サンフランシスコ。Sesame Workshop(Sesame Streetを運営するNPO)等が当調達ラウンドに参画。調達した1.4Mは事業規模拡大・コンテンツ拡充に利用する予定。

3.「研究機関マーケットプレイス」Science Exchange

Science Ex1

[Marketplace/科学] Science Exchange
Series C ($28M) Collaborative Fund, Maverick Capital, Norwest Venture Partners and Union Square Ventures

企業と研究機関を結ぶコミュニティー・マーケットプレイス。

2500ヶ所にのぼる研究機関をサービスプロバイダとして掲載し、企業の研究者らが目的/用途に応じて簡単に研究機関を検索、案件を依頼できるようにしている。企業にとっては、研究のアウトソーシングにかかる手間・コストの節約につながり、研究機関にとっては、余剰リソースの有効活用が期待できる。マッチングが成立時には、5〜10%程度の手数料を企業側から徴収。現状サービスプロバイダとして登録されている研究機関の6割は米国内だが、依頼案件の半数は海外からで、ヨーロッパが35%、残りの15%を日本を中心としたアジア諸国が占める。過去1000社にのぼるマッチングの実績があり、主要顧客はバイオファーマ企業のGileadやNASA、ドイツの医薬・化学企業のメルク等。今後は航空機分野や農業サイエンス分野、化学やコスメ、食品分野にまで事業領域を広げたい意向。

2011年創業、本社はカリフォルニア州パロアルト。Union Square Ventures等から今回調達した$28Mは、エンジニアチームと研究者の増強に活用する予定。

4.「自動運転化キット」Drive.ai

Drive ai2

[SaaS/人口知能] Drive.ai
Series B ($50M) GGV Capital, New Enterprise Associates and Northern Light Venture Capital

既存の自動車の「自動運転化」キット。

新規の自動運転カーを開発しているのではなく、現在ある既存の自動車を自動運転化するための改造キットを開発している。Stanford大学のAI研究所のチームが立ち上げた。現在はパイロットテストを行っている段階だが、雨が降る中での夜間走行など、難しいとされる視界不良な中での自動運転にも対応しつつあるという。ターゲットとするのは、多くの車を運用している企業や政府。自動運転時代が到来する中で、一気に大量の自動車を買い換えることが難しい事業者のニーズに応えるとしている。

2015年創業、本社はカリフォルニア州マウンテンビュー。New Enterprise Associates等から調達した$50Mは研究開発費や、海外展開に向けての従業員の拡充にあてる予定。

5.「超小型衛星ロケット」Vector Space Systems

Vector2

[Marketplace/航空宇宙]
Series A ($21M) Lightspeed India Partners, Sequoia Capital and Shasta Ventures

超小型衛星向けの打上ロケット。

50-100kgの超小型衛星への需要は拡大しており、今後の宇宙システムのトレンドとなることが見込まれるが、打ち上げにかかるコストが高く格安の打ち上げ機会の提供が期待されていた。Vector Space Systemが開発中の打ち上げロケットはこのような市場の期待に応えようとしたもの。打ち上げ1回当たりのコストを約1.5億円に抑えることを目指す。これはSpaceXの60億円(大型衛星向け)、Rocket Lab(ニュージーランド)の5億円(小型衛星向け)に比べても格安。Vector Space Systemでは今後の衛星打ち上げ規模は年間400-500機まで拡大することを見込んでおり、内年間100機の受注獲得を目指す。NASAとDARPAからSmall Business Innovation Research awardを受賞。

2016年創業、本社はアリゾナ州。Sequoia Capital等から今回調達した$21Mは、テスト進捗を早める目的で使用する予定。

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