今週の注目5社:アパレル廃棄再利用 / 超音速旅客機 / IT自動化AIエージェント / AI旅行コンシェルジュ / デジタルギフトカード
一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。
1.「アパレル廃棄再利用」SuperCircle

日本語読み:スーパーサークル
カテゴリ:Service/リテール
ラウンド:Series A ($24M)
主な投資家:Foundry, BBG Ventures, Elemental Impact, Renewal Funds
ファッションブランド向けの廃棄物管理プラットフォーム。
アパレルやアクセサリーなどのファッションブランド向けに廃棄物を収集・管理し、新たに収益化するプラットフォームを開発するリテールテックスタートアップ。返品や破損品、売れ残りなどの在庫、生地の切れ端などの廃棄物をAIを活用して選別し、50以上の再利用・リサイクル経路に振り分けることで、新たな収益源として利用できるという。すでにJ.Crew、GUESSなど75以上のブランドと提携しており、これまでに600万着以上の廃棄を回避。
2018年創業、本社はニューヨーク。Foundry等から今回調達した$24Mは、サービスエリアの拡大に活用する予定。
2.「超音速旅客機」Boom

日本語読み:ブーム
カテゴリ:HW/モビリティ
ラウンド:Series E ($300M)
主な投資家:Darsana Capital Partners, ARK Invest, Altimeter Capital, Bessemer Venture Partners, Robin Hood Ventures, Y Combinator
民間向けの超音速旅客機。
「Overture」と呼ばれる、ニューヨーク・ロンドン間を3時間40分で飛行する、マッハ1.7の超音速旅客機を開発するスタートアップ。すでにユナイテッド航空やアメリカン航空、日本航空から受注している。加えて、超音速エンジン技術を転用したAIデータセンター向けの天然ガスタービン「Superpower」も開発しており、外気温が高い過酷な環境下でも水を使わずにAIデータセンターに安定した電力を供給することが可能という。
2014年創業、本社はコロラド州デンバー。Darsana Capital Partners等から今回調達した$300Mは、引き続き開発費用に活用する予定。
3.「IT自動化AIエージェント」Serval

日本語読み:サーバル
カテゴリ:SaaS/IT
ラウンド:Series B ($75M)
主な投資家:Sequoia Capital, Evantic Capital, First Round Capital, General Catalyst, Meritech Capital Partners, Radical Ventures, Redpoint Ventures, Sound Ventures
ITチーム向けのオペレーション自動化プラットフォーム。
ITチームが抱えるオペレーションを自動化するAIエージェントを開発するスタートアップ。ITヘルプデスクへの問い合わせ対応やアクセス権限の管理、従業員のオンボーディングをはじめとするさまざまなタスクを自動化することが可能。現在、ITだけでなく人事・財務・法務などの部門にも領域を拡大している。すでに、PerplexityやMercor、Verkadaなどを顧客に持つ。今回の資金調達によるバリュエーションは10億ドルを超え、ユニコーン企業の仲間入りを果たした。
2024年創業、本社はサンフランシスコ。Sequoia Capital等から今回調達した$75Mは、サービスおよびチームの拡大に活用する予定。
4.「AI旅行コンシェルジュ」Mindtrip

日本語読み:マインドトリップ
カテゴリ:SaaS/トラベル
ラウンド:Series B (NA)
主な投資家:American Express Ventures, Capital One Ventures, Costanoa Ventures, Forerunner Ventures, United Airlines Ventures
AIを活用した旅行コンシェルジュサービス。
AIを駆使し、旅行者の好みに合わせてカスタマイズされた旅行体験(プラン)を提案するトラベルテックスタートアップ。会話型のAIエージェントに行きたい場所や興味、予算、制約条件などを伝えると、パーソナライズされた旅行プランが提示される仕組み。フライトやホテル、レストランなどの予約も簡単にできるだけでなく、一緒に旅行するメンバーを招待し、グループチャットができる機能などもアプリ内で提供する。
2023年創業、本社はサンフランシスコ。American Express Ventures等から今回調達した資金は、引き続き製品開発に活用する予定。
5.「デジタルギフトカード」On Me

日本語読み:オンミー
カテゴリ:App/ギフト
ラウンド:Seed VC ($6M)
主な投資家:NFX, Focal, Lerer Hippeau
デジタルギフトカードを贈るアプリ。
テニスやランニングなどのスポーツ、コーヒー、美容をはじめ、70種類以上のさまざまなジャンルが用意されたデジタルギフトカードを開発するスタートアップ。ユーザーは受け取る人の趣味や興味に関連するジャンルと金額を選択してメールで贈るだけ。受け取った人はジャンルに関連したブランドや店舗から好みの商品を選んで購入できる仕組み。特定のブランドが指定されないため、柔軟に商品を選ぶことが可能。デジタルにより、毎年廃棄される数百億枚のプラスチックカードを削減することができるという。
2022年創業、本社はサンフランシスコ。NFX等から今回調達した$6Mは、サービスの拡大に活用する予定。









