今週の注目5社:従業員フィードバック管理 / 次世代農薬開発 / ヒューマン・コンピューティング / デイリーアシスタント / 産業用エッジデータ
一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。
1.「従業員フィードバック管理」AllVoices

日本語読み:オールボイス
カテゴリ:SaaS/HR
ラウンド:Series A-II ($3M)
主な投資家:Silverton Partners
従業員のフィードバック管理プラットフォーム。
従業員が人事チームに匿名かつ安全な方法(報復を恐れることなく)で職場に関する各種問題を報告できるフィードバック管理プラットフォームを提供するHRテックスタートアップ。ハラスメントや差別、コンプライアンス上の規律違反に関するホットラインなど、様々な事例を一元管理できる。また、AIによる自動化により、ケースの要約やレポート作成といった手作業にかかる時間を短縮し、人材育成に集中することが可能。すでにGoProやZoom、Plaidなどを顧客に持つ。
2017年創業、本社はロサンゼルス。Silverton Partners等から今回調達した$3Mは、サービスの拡大に活用する予定。
2.「次世代農薬開発」Bindwell

日本語読み:ビンドウェル
カテゴリ:Biotechnology/アグリテック
ラウンド:Seed VC ($6M)
主な投資家:A.Capital, General Catalyst, SV Angel, Y Combinator
AIを活用した次世代農薬開発。
AIを活用し、より安全な次世代農薬の開発を加速させるプラットフォームを提供するアグリテックスタートアップ。DeepMindが開発したタンパク質の立体構造を予測するAIシステム「AlphaFold」よりも4倍高速で、数十億個の分子を解析可能なAIモデルを活用し、標的となる害虫を効果的に駆除する農薬を現在開発中。Y Combinatorが主催する2025年冬のバッチにも参加した注目スタートアップ。Y Combinator創業者のPaul Grahamも出資者に名を連ねている。
2024年創業、本社はサンフランシスコ。General Catalyst等から今回調達した$6Mは、引き続き開発費用に活用する予定。
3.「ヒューマン・コンピューティング」Tavus

日本語読み:タバス
カテゴリ:SaaS/AI
ラウンド:Series B ($40M)
主な投資家:Charles River Ventures, Flex Capital, HubSpot Ventures, Scale Venture Partners, Sequoia Capital, Y Combinator
ヒューマン・コンピューティング技術の開発。
感情認識AIを搭載したヒューマン・コンピューティング技術を開発するAIスタートアップ。「PAL」と呼ばれるエージェント型AIヒューマンは、人間と同じようにコミュニケーションをとるように設計されており、表情や身振りを読み取るだけでなく、感情やタイミングもリアルタイムで理解することが可能という。すでに10万人以上の開発者や企業に利用されている。創業者はピーターティールが設立した「Thiel Fellowship」に選出されている。
2020年創業、本社はサンフランシスコ。Charles River Ventures等から今回調達した$40Mは、引き続き開発費用に活用する予定。
4.「デイリーアシスタント」MagicX

日本語読み:マジックエックス
カテゴリ:App/アシスタント
ラウンド:Seed VC-II ($3M)
主な投資家:Forerunner Ventures
デイリーアシスタントアプリ。
AIを駆使したデイリーアシスタントアプリ「HEROアシスタント」を開発するスタートアップ。カレンダーやToDoリスト、薬の服用や子供の習い事をはじめとした日々のルーティン作業、買い物リストなどのメモ、天気を一箇所で管理できるオールインワンアプリ。やらなければいけないことを効率的に終わらせ、「本当にやりたいこと」により多くの時間を使うことができるという。すでに世界で20万人以上に利用されており、今年7月には日本版もリリースされている。
2024年創業、本社はサンフランシスコ。Forerunner Ventures等から今回調達した$3Mは、サービスの拡大に活用する予定。
5.「産業用エッジデータ」Litmus

日本語読み:リトマス
カテゴリ:SaaS/データ
ラウンド:Series B-II (NA)
主な投資家:Insight Partners, Munich Re Ventures
製造業向けの産業用エッジデータプラットフォーム。
工場やプラントなどの製造現場で使用されているロボットアームやセンサーなどの機器・システムを制御・運用するためのOTデータを収集し、一元管理する産業用エッジデータプラットフォーム。リアルタイムに収集したデータを分析することで、機械の停止によるダウンタイムの削減や品質上の問題点の特定など、製造オペレーションを改善することが可能。現在、世界中の何千もの製造現場に導入され、大手製造業のDX化をサポートしている。
2014年創業、本社はカリフォルニア州サンタクララ。Insight Partners等から今回調達した資金は、チームの拡大に活用する予定。









