今週の注目5社:地域密着型農業 / 屋内ラストマイル配送 / 音声AIエージェント / 自律飛行ドローン / メタン抑制ワクチン

October 7, 2025 Article-Show on Top-ja 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。

1.「地域密着型農業」Area 2 Farms

日本語読み:エリアツーファームズ
カテゴリ:Service/アグリテック
ラウンド:Series A ($9M)
主な投資家:Seven Seven Six, Slow Ventures, 468 Capital, ANIMO Ventures

地域密着型の都市型農場。

都市近郊に農場を設置し、10マイル(約16キロメートル)以内の顧客をターゲットとした地域密着型農業を提供するアグリテックスタートアップ。レタスやケールなどの葉物野菜、人参やカブなどの根菜類、マイクログリーンなどがセットになった野菜ボックスが一週間毎に届けられる仕組み。地産地消をコンセプトに、新鮮な野菜を近隣消費者に届けるだけでなく、物流などの複数の仲介業者を省くことで農家に適正な収益を配分することが可能という。

2020年創業、本社はバージニア州アーリントン。Seven Seven Six等から今回調達した$9Mは、サービスエリアの拡大に活用する予定。

2.「屋内ラストマイル配送」doorstep

日本語読み:ドアステップ
カテゴリ:SaaS/物流
ラウンド:Seed VC ($8M)
主な投資家:Canaan Partners, Antler, CASSIUS, Cercano Management, Sean Henry

屋内のラストワンマイル配送を可視化するプラットフォーム。

Uber EatsやDoorDashなどのフードデリバリー業界における注文商品の紛失や誤配送を解消するプラットフォームを開発する物流テックスタートアップ。GPSが機能しづらいビルやマンションなどの屋内配送時に、携帯電話のセンサーを使用して、配達員の正確な位置(駐車場やエントランス、階、商品のドロップ場所)および通過した時間も合わせてトラッキングしてくれる。 既存の配達アプリに統合可能という。

2023年創業、本社はニューヨーク。Canaan Partners等から今回調達した$8Mは、チームの拡大および製品開発に活用する予定。

3.「音声AIエージェント」Prosper

日本語読み:プロスパー
カテゴリ:SaaS/ヘルスケア
ラウンド:Seed VC ($5M)
主な投資家:Emergence Capital, Charles River Ventures, Company Ventures, Y Combinator

ヘルスケア向けの音声AIエージェント。

人が話しているかのような自然な会話を通じて、医療業界のバックオフィスオペレーションを自動化する音声AIエージェントを開発するヘルスケアテックスタートアップ。診察や検査をはじめとする各種予約やリマインダー、給付金の確認、治療費の請求など、さまざまな事務作業を処理(自動化)するAIエージェントで、患者や医療保険会社とシームレスに会話ができるという。Y Combinatorが主催する2023年冬のバッチにも参加した注目スタートアップ。

2023年創業、本社はニューヨーク。Emergence Capital等から今回調達した$5Mは、チームの拡大に活用する予定。

4.「自律飛行ドローン」Auterion

日本語読み:オーテリオン
カテゴリ:SaaS/ドローン
ラウンド:Series A ($130M)
主な投資家:Bessemer Venture Partners, Costanoa Ventures, Lakestar, Mosaic Ventures

防衛向けの自律飛行ドローン。

防衛向けに自律飛行ドローンおよび制御ソフトを開発する防衛(ディフェンス)テックスタートアップ。GPSが途切れた場合でも、ドローンは自律飛行してターゲットをロックオンし、ミッションを完了することが可能という。また、1人のオペレーターが複数の異なる性能のドローンを同時に制御することも可能。すでにウクライナ軍に「Skynode」と呼ばれるドローンを数万台納入している。

2017年創業、本社はバージニア州アーリントン。Bessemer Venture Partners等から今回調達した$130Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

5.「メタン抑制ワクチン」ArkeaBio

日本語読み:アルケアバイオ
カテゴリ:Biotechnology/畜産
ラウンド:Series A-II ($7M)
主な投資家:AgriZeroNZ, Breakthrough Energy

反芻動物のメタン排出量を抑制するワクチン。

牛や羊、ヤギなどがげっぷから排出するメタンガスを抑制するワクチンを開発するバイオテックスタートアップ。げっぷなどから家畜が排出するメタンの総量は世界の温室効果ガス排出量の6%を占めるとも言われ、気候変動の大きな要因の一つとなっており、抑制するワクチンは低コストで効果的なソリューションとして期待されている。ビルゲイツが脱炭素社会の実現を目指して設立したBreakthrough Energy Venturesも出資する注目スタートアップ。

2022年創業、本社はボストン。Breakthrough Energy等から今回調達した$7Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

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